2005年3月27日 土曜日
昔、京都の同じ書店で働いていた友人が店を訪れてくれました。
彼も現在東京で本に関わる仕事をしているようで、
携わった雑誌を土産に持ってきてくれた。
STAFF欄の名前のクレジットを見せてもらい、
おー、頑張ってるね、なんて言いながら昔話に花が咲きました。
当時同じ書店で働いていたスタッフで、京都で自分の本屋を持ち
雑誌によく出てる人もいます。
今度そのスタッフさんを訪ねて、ついでにその書店出身スタッフ同窓会
しようか、なんて話も盛り上がりました。
京都に行く楽しみがまた増えました。
その京都の書店は残念ながら現在はもうなくなってしまっているのですが、
当時のスタッフさん同士が結婚して可愛い赤ちゃんも生まれた、
というのはなんとも喜ばしい話です。

今度京都へ行けるのはいつなのでしょう
そろそろ桜も鮮やかに花開くのでしょうね。
嵐山のあの川の流れる音が無性に聞きたい気分です。

満月の夜、というのはいくつもあれど、
東京の今宵の満月は絶品ですね。
木星が寄り添うように、手を伸ばせば月に届くような距離にある。
こんな煌々とした灯は浴びた事がない、
ってくらいの光度でした。

みな、どうしているのでしょう?
元気にしているか?
と少しセンチメンタルモードな店主なのでした。

2005年3月26日 金曜日
お客さんからいただいた「花粉症に効くティーバッグセット」の中に、
「ネトルエキナセアジャーマンカモミール」というのがあって、
そういえば前に今気になるお茶はカモミールティー、って書いた事を思い出した。
きっかけは、映画「ビフォア・サンセット」のワンシーンでカモミールティーが登場した事。
最近観た映画の中で、個人的に一番好きだった。
今のところ今年のベスト。「トニー滝谷」もすごく良かったけど、
個人的体験と重ねあわせるところが多いから感情移入できた、という点でも
「ビフォア・サンセット」は忘れ得ぬ映画となりました。
最初、パリに実在する書店、SHAKESPEARE&COMPANYのシーンから
始まるのですが、この書店の雰囲気の伝わり方がすごく良かった。
結構狭い店舗なのだけど、ギッシリ本が詰っていて、
店の前の通りの雑踏の音が自然に聞こえてきていて、
本の匂いが漂ってくるようだった。
主人公の一人、イーサンフォークは作家であり、その書店内にて
出版記者会見を行う、という設定だったのですが、
狭い書店内に、カメラが何台も入っている様子、思わず自分の5.5坪の店でも
可能な光景かな?とシュミレーションしてしまいました。
その書店の2階では、遠征してきた作家のためにベッドまで用意されているそうです。
なんかいいですね。

月並みな言葉だけど、時間というのはなんという貴重なものなのだろうか、と
考えさせられた。これからの限りある自分の時間の過ごし方にかなりの影響を受けた映画でした。
カモミールティーを淹れる時のお湯の沸く音、ポットへ注ぐ「コポコポ」という音、
そんな些細なシーンがなぜか忘れられなくなった。
今年もいい映画といくつ出会えるのか、楽しみです。

2005年3月25日 木曜日
花粉症の方は大丈夫ですか?
私はまさに満開です。くしゃみ・鼻水・喉・目すべて
やられております。
お客さんが「花粉症に効くティーバッグセット」を持ってきていただき、
休憩タイムで飲んだり、目薬差したりしてます。
目薬差すなんて、小学生のプールの後以来なので、
最初はすごいおそるおそるやってたのですが、
慣れてきた最近は、妙な快感があり、
もう目薬なしでは生きていけない女になったようで少々恐いです。わけない。

花粉症は、昔の人間はあまりならないよ、なぜなら「ギョウチュウ検査」を
ちゃんとやってたから。
と偶然にも2人のお客さんからお聞きしました。
あとカイチュウを飼ったら良いよ、と真顔で言われるお客さんがいて、
「え?それは自分の体内にですか?」とお聞きすると
「当然。笑うカイチュウって本読んでないの?」と返され、
ちょっと後ずさりした私はまだまだ甘いのでしょうね。
カイチュウってカイチュウですよね?飼うんですか?しかも自分の体内に?
な世界。でもそれで花粉症がなくなるのなら考えてみてもいいかな
目薬と一緒でカイチュウなしでは生きていけなくなるかも?それはないか。
ギョウチュウ検査は、小学校時代にやった経験あるんですけどね、
あのセロファン、事後毎回匂いを嗅いでしまってたことは内緒の話です。
どんな締めくくり方だ、これ。

2005年3月22日 火曜日
トップページにも書いてある「フォス研」についてですが、
そろそろ迫ってまいりました。
現在の状況は、参加予定者は3名様です。
まだまだ大丈夫ですので、参加してみたい、という方は
是非お知らせください。直接でも電話でもメールでも可です。
3日前の3月29日(火)で一旦締め切って、レジュメのコピー枚数を
参加者様にお知らせする予定でおりますので、
どうぞよろしくお願いします。
質問などあれば気軽にどうぞ。

「人間失格」の回に行くよ、とか「富嶽百景」の回には参加するから、
とか声かけてくださる方はチラホラおられます。
やはり「フォスフォレッセンス」は手をつけにくい作品、とも言われます。
でも第一回はやはりこの作品でいかせていただきます。
というか桜、咲いてくれるのか?あと1週間余りだけど今のところ全く気配なし。
咲く寸前にそう思わせといて、まるで「約束は必ず守るよ」と語るかのように
見事に咲くのが、また桜のいいところなんだけど。

コラムの「フォスフォレッセンスができるまで」にも登場している
糸きりだんご・語り場」の木村きょう子さんが本を出されました。
「きょう子ちゃんの言葉集」というピンク色の素敵な本です。
うちの店でも購入できます。今ならキュートなイラストサイン付き。
日記が確定申告準備で途絶えてた時、
本を持ってきていただいたんです。
「あれから3年、お互いいろいろあっただろうけど、
なんか表情が前よりいいよね」なんて話ながら、
あの店を三鷹で開くんだ、と決意して訪れた夏の匂いが蘇りました。
初心忘るべからず。
太宰治作品自由研究会もスタートする。
新たな気持ちで店を続けていきたい。

しかし・・・この3連休はかなりヒマでした。ヒマでいいんだけど、
ヒマすぎ、は避けよう。いろいろ作戦を練ろうと思います。

2005年3月21日 月曜日
地震がまたありましたが九州の方大丈夫でしょうか、
余震への恐怖心など想像すると、こんな時、揺れを忘れるほど
夢中にさせてくれる本があれば、なんて思います。
私なんてほんのちょっとの揺れで、もう心臓がドキドキしてパニくるので
今からその時の心の準備をしとかなくては、と常々思います。

ところで、つい先日お客さんと「キリンド、蒲生4丁目」などのローカルネタを日記に書きましたが、
過去に一度同じ内容を見た気がするけど、とご指摘がありまして(恥〜
ほんと私って忘れっぽいですね。
でもおそらく、お客さんも一度そのネタで盛り上がった事忘れてて
再盛り上がりしてしまったのだと思うのです。いや、思いたい。
でないと「このヒトまた同じ事いってるわ〜」と思われながらも
合わせてくださったのかもしれない。そんな気遣いをお客さんにさせてしまうようじゃあ
申し訳なさすぎ。私もまだまだ、ですね。
というかここまでフォスフォレッセンスで話題満載の「キリンド」は健在なのか?
は〜京阪電車乗ってでも確認したい・・・

2005年3月19日 土曜日
恋愛とはなにか。私は言う。
それは非常に恥ずかしいものである・・・・・太宰治「チャンス」より

お客さんが映画のチラシを持ってきてくださったのですが↓画像参照
太宰のチャンスの一文が右端にコピーされていました。
「フィメール」という映画で、原作は姫野カオルコの「桃」
をはじめ5つの短編集。出演の女優さんも好きな人ばかりなので
機会があったら観にいきたいです。


小さくてわかりにくいけど、右端の白い文字が「チャンス」の一文です。

このところの私と、その周辺の人たちや一部お客さんとの間にふたたびの「トヨエツブーム」が来てます。
最近「愛しているといってくれ」の再放送があった事も大きいのです。
当時本放送の時はひたすら内容と、舞台である井の頭公園周辺への憧れを主に
見ていたのですが、歳を食った今、ひたすらトヨエツの指を目で追う1時間の繰り返し、でした。
なんて美しい手指をしているのでしょう、それだけでえんえんと語れる私たち、
おばはんになったわねー。なんて笑いながら。まあいいじゃありませんか。

二次元でも三次元でも脳内血糖値を高められるこのお手軽さ、
いつくになってもなくしたくないです。
話題になった「東京タワー」の宣伝文句が、
「恋はするものじゃなく、おちるもの」ってやつ、あれを「そんな当たり前の事今更」って思う人は
多かったようだけど、冒頭の太宰のチャンスの一文同様、
キャッチコピーはシンプルならシンプルなほど、多くの人の心を捉える場合がある。
自分の中に経験値があると、そのオリジナルなものがすぐにすっと浮き出て潤むことができる、
私はいつくになってもそうでありたいと思うな。
実際映画「東京タワー」を観た時、最初に東京タワーの夜景をバックにノラ・ジョーンズの切ない
歌声が流れただけで、泣きそうになったもの。ってちょっと簡単におちすぎか?

お客さんとトヨエツ萌えしてる時にこの連休で「青春の門」に彼が出演するといういい情報をいただいた。
「青春の門」大好きなんですよ。信介と織江、ブラウン管で会えるのか、楽しみにしておこう。
小学生の時に話した少し上のお兄さんにどことなく似てるんですよ、豊川さん。
ま、あれは実際の豊川悦司だったかも、と妄想しておこう。誰にも迷惑かけないしね。

2005年3月18日 金曜日
悲劇に悲劇は重なるもので・・・

またしばらくアップできないかという危機に見舞われました。
昨夜、ますたーがPCにお湯をこぼしてしまう、というハプニングがあり
一時PC不能に。 またしばらくネット回線が死んでしまうのか、と絶望的に
なりました。が、今朝なんとか立ち上がり、キーボード操作だけは全滅だけど
サイト閲覧はなんとか可能。近所のコジマでキーボードのみ購入し、
今こうして日記を書くことができています。

が、
確実にPCが濡れているのでいつ故障するかビクビクしながらの状態ではあります。
もし更新がとだえるような事があったら、修理に出しているのだろうな、と思ってくださいませ。
以後不注意には充分に気をつけてまいります。

というか最近身の回りの電化製品が次々壊れる、と現象が起きているとお伝えしましたが
やはりなにかあるのではないか、と。

しかし嬉しい事も報告があります。
しばらく無音だったフォスフォレッセンスに再び音楽が奏でられております。
また前にプレイヤーを提供いただいた方が、アンプを再び届けてくださいました。
毎度ありがとうございます。感謝、感謝であります。

次は電子レンジあたりが壊れる? なんて事がありませんようにー

今日関西弁カップルさんが来店されてたので、声かけてみると同じ大阪出身の方で
「蒲生4丁目だったらキリンドって知ってますか?」なんていう超ローカルネタで盛り上がりました。
京橋とか今どんなかんじなのかな、私は中学生の頃、京橋の京阪モールばっかり行ってたもんで
なんか懐かしくなってしまって。いつかゆっくり行ってみたいですね。

2005年3月17日 木曜日
ロングロングで更新をお休みしてしまいましたが、
元気で営業しております。
実は確定申告の書類作成に集中しておりました。
なんとかギリギリ間に合い、提出することができました。
本日よりまた日記再開したいと思います。

この間もさまざまな出来事がありました。
金木の斜陽館の屋根が大雪で押しつぶされるニュースが流れた翌日、
開店準備のために店へ向かうと、ドアの前にお客さんが立っておられました。
「太宰治の斜陽館が大変な事になって、心配でなんとなく来てしまったの
あなたのところは大丈夫?異常ない?」と。
そのお客さんは、可愛らしいおばあさまで、大好きな人なんですけど
この時、なんだかたまらなくそのおばあさんが愛しくなり、
気づいたら抱きしめていました。
正確には抱きしめたくなりました。まだまだ寒い中、ドアの前で立って
私を待っていてくれたおばあさんの冷たい手をただ温めたくなった。
「コーヒーでも」と言おうとしたけど、
「今日は用事があるのでもう帰るけど、なんかあなたの顔が見たくなって」って。
津軽の大雪がこの店に及ぼす影響は何も無いのは明らか、という突っ込みは今は無用。
御伽噺のような、現実の話。
こんな朝をくれたそのおばあさんに感謝です。
また近くゆっくり温かいコーヒーを飲みに来てほしいですね。

そしたらその日、来るお客さんごとに「斜陽館、大丈夫ですかね」と。
たしかに気になりますね。次に津軽へ行けるのはいつになるだろう?
「斜陽」といえば、今JWAVEの文学作品の朗読で、本上まなみが斜陽を読んでますね。
今夜は聞けるかな

その他のいろんなこの間の出来事も織り交ぜながら、日記を再開いたしますので
またどうぞよろしくお願いします。

2005年3月4日 金曜日
目覚めたら東京は真っ白な銀世界でした。大雪です。
今度こそ最後の雪でしょうか?

またまた津軽から素敵な絵葉書が届きました。
前に、ふかうら文学館の絵葉書を送ってくださった事を日記に書いたことがあったのですが、
そのお方からまた便りが。
津軽は19年ぶりの大雪らしいです。太宰治の初版本が斜陽館内で
飾られた素敵な絵葉書です。
例のごとく、差出人のところは可愛らしい笑顔のイラスト。
あの方かな?違う方かな?、お会いした事は一度もないけれど、
ひそかにうちの店の事を応援してくださってる方かな?といろいろ想像しています。
いずれにせよ、津軽からここ三鷹へ送ってくださる便りはとても優しさに満ちた匂いがして、
私をとても励ましてくれるのです。ありがとうございます。



東京も今朝は雪でした。足元に気をつけて・・・
2005年3月3日 木曜日
おっとそろそろ確定申告の準備をしなくてはいけない、
ここしばらく日記は手短になる、あるいはすっとばす、かもしれません。
昔からそうなんですけど、事前に準備、とかあまり出来ないタイプで、
直前に慌てて一気に仕上げる方です。

風邪をぶりかえしてる人も多いみたいですね。
インフルエンザ大流行の波はまだまだおさまらず、のようですので
皆様もくれぐれもお気をつけください。

昨夜はますたーと吉祥寺までカレー食べにいきました。
数日前に、読んだ小説の中に「カレーパーティ」の描写が出てきて
それ以来、カレーが食べたくて食べたくてたまらなくなったので、
2週間ほど前から計画し、その間はカレーを感じさせるものをいっさい避けて
カレーを食べたい気持ちをピークまで盛り上げるようにしてました。
でもかえってそういう時って、普段気にならないカレーの宣伝とか妙にあとひくんですよね、
鍋に野菜がたっぷり入っていて、ぐつぐつ煮てる場面が夢にまで出てきたり。
うまい棒15本セットを買った時、なるべくカレーっぽい味は避けたんですけどね、
我慢できず10本くらい連続で食べてしまったので、よく覚えてなかったり・・・
でもでも!たっぷりおいしいカレーを心行くまで食べたので満足。当分カレーはお腹いっぱい。
って今日はひな祭り。桜餅を食べることにしましょう。

2005年3月1日 火曜日
3月です。ついに。
風邪ひきや自転車盗難など個人的にはいろいろとありましたが、
新しい月のスタート、ここで仕切りなおしたい気分です。

3月を迎えてまず嬉しい偶然が重なりました。
三島由紀夫全集の13巻があるのですが、
ケースから本を出して、「ああ、この手触り、なんとも言えないですね
あ、でもあまり触っちゃダメですよね。」と一撫でする人が連続でここのところ3人も出現。
みんな同じセリフ、同じ表情されるんですよ、
これはなにかの前触れでしょうか?
たしかに上質な布の香りはなんともいえなく、そっと触れるだけで
いい気分になれるような効果がある。
三島の13、ってのもなんか縁起いい?
注目の1冊ですよ。

全集のつくりは「吉行全集以降はダメ」って神保町の古書店の店主が言ってた、って
お客さんから聞きました。どうなんでしょうねー


すごい存在感。右から見たら3.1ということで本日記念アップ。
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