2009年4月25日 土曜日
太宰治検定のテキストが入荷しました。
読み物としてもこれは良い本です。
特に「津軽」がお好きな方は必読かと思いますよ。
定価1890円で販売しております。4冊しか在庫ありませんので、
お買い求めご希望の方はお早めにどうぞ。



最近太宰のニュースが目白押しですね。
例のシオネ監督の太宰ドキュメンタリー映画についても、新たな情報をニュースで知りました。
桜桃忌の6月19日に東京で映画の上映会がある、とか
タイトルが仏語で「繊細で壊れやすい人」を意味する「ロム フラジール」に決まった、とか。
なんだか太宰がフランス映画になった、そんな実感が沸いてくる響きを持っていますね。
完成したのなら是非観てみたいけれど、桜桃忌の日は色々とブッキングしているんですよ。

当店では例年どおり、ダザイヴェートを18時〜20時で開催の予定なのですが、
また正式に決まりましたらお知らせします。
前にお伝えした豊川さんの太宰朗読も、桜桃忌の当日らしいのですよ。
なんだかとても熱い一日になりそうですね。さすが生誕100年の日です。
さあ、この日、空模様は今日のような雨なのか、あるいは突き抜けるような快晴なのか・・・

今週は連休だったんですけど、火曜日はあいにくの雨。
私の晴れ女パワーもかき消すほどの雨。
でも用事があったので雨の中自転車で田無まで行きました。
午後3時までモーニングやってるフジカフェでまったり休憩し、
その後一旦帰宅して吉祥寺までバスで行って、帰りは徒歩でずぶ濡れになって帰りました。
第3火曜日の夜が私にとっても花金(死語?)みたいなものなので、
連休ごとにワクワク過ごすのですが、この日はソッコー寝てしまいました。

そして今日も激しい雨。
当然、お店はヒマ・・・ところが後半戦でこの足元の悪い中、お客さんが続々
来ていただき、いいかんじで一日を終える事ができそうです。
今週はツイテルのです。まとめ買いしてくださるお客さんを時に「神」と呼んでいるのですが、
月曜日も木曜日も神がいらっしゃった。
おひとりで7000円くらい本を買われるのです。かかえきれないくらいレジに本を
持ってきてくださって。小さなお店は、こういう時、助けられます。

今日はこの大雨だからきっとつまづくかもな、とお店に来る前に
図書館で室生犀星詩集の文庫本を借りて、
時々詩を声を出して読んだりして過ごそう、と思ってました。
朗読というほどのものでもなく、ただ声を出して読む、
デコちゃんの影響です。

映画「浮雲」を見て以来、高峰秀子さんの特徴のある話し方にすっかり
魅せられてしまい、あの口調に似せて自分も声を発するのが今のマイブーム。
「あら、いやだわあ、お醤油がもうきれちゃったぢゃないの」みたいな
独り言をしょっちゅう言ってます。女優気取りで(笑)

で、また今度は「放浪記」(浮雲と同じ成瀬巳喜男監督)を借りてきて、観たんですけど、
こっちもなかなか良かったですよ。
また影響されて、「へーい、コオヒイ一丁〜っぉお!」なんて調子で、
狭いカウンターの中でひょいっと踊りながらひとり遊びしてます。アホですね。
貧しくともたくましく生きるふみ子、それでいて男に苦労しても、
どうしようもなく面食いなところが可愛らしい。観た後ちょっと元気になった映画かも。

そういえば、村上春樹は日本人の映画監督では成瀬巳喜男が好きらしいです。
今日お客さんが太宰の「惜別」を読んでみた、と言われていて、
それは阿Q正伝を読んだからだ、とのことなのです。
実は村上春樹の新刊(1984)を巡るキーワードを、
お客さん独自の発想で色々調べていて辿り着いたらしいです。
5月末に発売されるそうで、そういえば久しく村上春樹の文体を読んでいないので、
一気読みしたくなりました。
読書を料理に例えると、私は村上春樹の本が一等美味しいんです。
意外と思われるかもしれませんが・・・

いよいよGWですね。当店はカレンダーどおりです。水曜日はお休みさせていただきます。
はー、私も旅に出たい。
先日ヤフーのトップページに伊香保温泉の石段の写真を見て以来、
温泉行きたい病にかかってます。
でもGWは人が多いから、と言い聞かせてじっとしています。
この機会にお店に来てくださるお客さんがいらっしゃったら、お会いできる。
そう思うとその方が今は良いなと思えます。
では、お待ちしております。



2009年4月17日
気が早いけど、今朝雨に濡れた葉の光を見ていたら、
また今年もあの季節が近づいてきたな、と思いました。
きっと毎年同じ事書いていると思うけど、
やはりこの頃には格別な思い入れがありますからね。
個人的には生誕100年というよりも、1999年の桜桃忌から10年、と
いう事実の方が自分の人生を変えた日なのでしっくりきます。

あの日が三鷹でお店を・・・と思い始めた最初の日だったと思います。
大好きな新緑の頃をすっとばすつもりはないけれど、
雨が降ると、物思いに耽ってしまいますね。
でも遅い春もしっかりと感じていたい。
コメダの前の八重桜がちょうど綺麗に咲いていて、
ああ、全部伐採されなくて良かったね、と見上げながら胸を撫で下ろしたのでした。

お客さんが草花を持ってきてくださって、窓辺に飾りました。
花屋さんで買う花も良いけれど、道端に咲いてた草花をさりげなく置くのが今の気分。
「このアスパラは食べれるよ。これは○○といってドライフラワーにもできるし」
○○の名前を忘れてしまったけど、いかにも道端の花、ってかんじの
身体に良さそうな名前だった。なになにビウム、みたいなかんじだった。
飾ってからずっと、このアスパラをパクッと食べてしまいたい衝動に駆られている。
すごくルックスの良い、すくっとまっすぐなラインで絶対歯ごたえが良いに違いない。
でも1本じゃきっともっと食べたくなるから我慢する。
近々スーパーで束で買って、ゆでてマヨネーズをつけて食べよう。




青森のテレビ局の方から先週電話があって、16日に遊びに行かせてください、
ということなのではい、是非どうぞ、と答えていたら、まあ当然のどとく撮影でした。
スタッフさんの青森弁がとびかうのを聞いているだけでとても嬉しいので、
もっと聞いていたかったくらいでしたが、やはりカメラの前で色々な質問に答えなきゃいけなくて。
数々の質問の中に
「人間失格のイメージで太宰は暗いと思われている人が多い事については?」
というのがあって、いつものようにありきたりの事を答えてしまったのですが、
後で本で読んだあの一行を思い出していました。

「太宰が『黄金風景』に描き出した美しい風景を、美しい物語を、
読まずに死んだりしたら絶対ダメ!少なくとも、太宰治全集を隅から隅まで
繰り返し百回以上読んで、太宰のレポートを千枚くらい書くまで、
生きなきゃいけないわ」
ファミ通文庫 「文学少女と死にたがりの道化」野村美月著より抜粋

読んだ瞬間思わず笑ってしまったのですが、そうねー、太宰のレポート千枚書かなきゃなー
と思いました。前にも日記で紹介したと思いますが、このラスト近くの文章はほんの一部で、
その流れはなかなか良くて、まさに先の質問の答えになるような内容なので結構おすすめかもです。
ライトノベルは全く読まない私ですが、やっぱり太宰がらみということとお客さんのお奨めは
できるだけ目を通してみる、という最近の傾向から読んでみました。

そうそう、17歳の太宰の写真発見で賑わってますね。
今回タイムリーに青森の方が来てくださったので、東奥日報を提供してくださりました。
さすが地元。一面トップで太宰です。↓



園子さんのコメントが胸を打ちますね。
その後の文学との壮絶な闘い・・・一言では語れないような、考えさせられるような
言葉ですね。

最近何かと青森、津軽の方と縁があって嬉しいです。
先週、大阪から津軽、三鷹、と太宰を巡る旅の途中だ、と言われていたお客さんは
無事家に辿り着いたかな?
津軽から着ました、という方もこのところ大勢いらっしゃる。皆さん三鷹で良い思い出つくられたかな?
また再会してお話が聞ける日を楽しみにしています。

そうえいば今日「弘前の桜はGW頃、見頃だといいますよね、
いつか行ってみたいんです」とテレビ局の方にお聞きすると、
最近は温暖化で早いですよ、GWも前半でないと満開でないです、とのことです。
今回の収録は特にいつ放送とかはまだ決まっていないとのことです。
使われるかどうかも多分わかりません。決まったらまたお知らせしますね。



2009年4月14日
最近お客さんがお奨めされた本、映画などの話を少し。

「私の男」はかなり悪酔いしました、と言われ、
この本いいよ、と言われるよりもその「悪酔い」が頭について離れなくて
読んでみた。たしかに酔ったかな。
男の描写が心に残る。記憶の中の、長身のシルエット、
長い足を持て余してる、一見怖そうだけど笑うと人懐こいような、
そんな顔がぼやけた男が浮かび上がるかんじがしました。

そして日本映画不朽の名作と言われる「浮雲」、レンタルしてみました。
2回観ました。森雅之がどうも太宰に見えて、役柄もなんとなくかぶってしまって。
他の森雅之出演映画もどんどん観たくなってくるし・・・
まずは太宰原作の「グッド・バイ」を是非とも鑑賞しようと。でもどこにも置いてないんですよね。
いつか観れます様に。

お客さんで「私の男」も読み、「浮雲」も見た、という方に感想をお伺いしました。
かつて映画は1000本ほど観たけれど、浮雲は1位かも、ってくらいですよ、とのこと。
林芙美子原作の方とは違うラストなので、比較してみるのも良いと思いますよ、
という事で今原作を読んでいます。

お店は小さいのでどうしても文学全集は端っこの方に居場所を構えることに
なってしまうのですが、こういう時にはほんと役立ちます。
林芙美子・岡本かの子・宇野千代、の全集本に「浮雲」収録されていました。

ある時はチョコを齧りながら、ある時はコウヒイを飲みながら、こんこんと読み進めています。
なかなか面白い。以前に谷崎の「細雪」を読んだ時みたいな読み方をしている。
やっぱりこの出てくる男、太宰とかぶるんですよね〜。
特に「貴方は、何時でも女にはよそよそしくしていて、女をちゃんと掴んでしまふンだから・・・」
という台詞とか、貴方って大変な方なんだから、とか何度も諦めて別れようとするのに
離れられない、とかわかる気がする。今はまだ途中なので、
どんなエンディングなのか読みたいような読みたくないような・・・
映画の方が救いのある終わり方らしいので。

これは戦争中が最も幸せだった、という男女の話でした。
あの時代の頃の映画をもっとたくさん観てみたいですね。
もっとさかのぼって、当時太宰が観たような映画を。時代背景というものは
やはり本よりも映像の方がより伝わってきますからね。
生前の太宰を知る人に、写真だけでなく映画の中でしゃべっって動いている森雅之と
かんじが似ていたかどうか、聞いてみたいですね。

太宰関連のものを来店の度に色々と持ってきてくださる方から、
山梨文学館での太宰展のチラシや、生誕百年記念で作られた津軽の小冊子など、
いただきました。太宰コーナーに設置しておきますね。



市民が読む朗読会、今年は6月14日(日)です。店内に詳細貼り出しておきますね。
あと本決まりかどうかはわからないのですが、今年の芸術センターでの太宰作品朗読は、
ドラマで太宰を演じたトヨエツらしい、とお客さんが小耳にはさんだそうです。
本決まりになったらセンターのサイトでアップされるとは思うのでチェックしておきますね。
ドラマの中での「桜桃」の一節を読む声色はとても良かったのでいつかこんな日が、
とは思ってました。聴ける方は幸せものですね。競争率すごそう。。。


2009年4月7日 火曜日
今年も桜が咲きました。

 
お店の窓辺からはこんな風景が見られます。   お店の前の桜の木、今年も大きく美しく咲きました。

満開の頃は少し過ぎたけれど、桜吹雪がハラハラ舞う今頃が私は好きです。
今年はちょうど満開の日に春の読書会を無事行う事ができました。
斬新な切り口でレジュメ作成・発表してくださった初参加の方が
いらっしゃったおかげでいいかんじで盛り上がりました。
この方の発表がなければちょっとパンチのゆるいものになってたかもしれない。

読書会の良い点は、過去毎回必ず初参加の方がいらっしゃるところ。
小さな空間での会なので少人数制ですが、季節に一回のこの時間を大切に
続けていきたいと思っています。
詳しくは近日レポートをアップしますね。

今発売中の雑誌「ダ・ヴィンチ」にうちのお店がちょこっと紹介されています。
59Pの「走れ!トロイカ学習帳」今回のテーマは「太宰治」なのです。
「生誕100年でも衰え知らず太宰治に学ぶモテ愚痴、ハッタリ、ボヤキ術」がタイトル(笑)
北尾トロさんがうちの店の事を推薦してくださったという縁で出させていただいたのですが、
とっても素敵なお店、と紹介してくださったそうでとても嬉しく思っています。

男性陣が最初いまひとつ嫌いでなじめなかった太宰を、作品をいつくか読むにつれて
おもしろさにビックリした、という流れのなかなか充実した内容で5ページもあります。
是非読んでみてくださいね。

月曜日には太宰治文学サロンにて、むさしのみたかテレビ太宰の番組の収録を行いました。
サロンの椅子に座ると360度太宰。太宰のパネルに囲まれての状況が緊張をうまく溶かして
くれました。5名の太宰の話をする人の対談、という形式でした。
三鷹に76年住んでいる、という方が昔の三鷹の話をしてくださって、
太宰を見たことがあるという事でとても興味深くお聞きしたのですが、
印象は良くなかった、ということでした。

これはまあ、最近ではもう慣れっこになっていますね。
当時の三鷹での太宰を知る人の話は、とんでもない奴だった、とか
そういう話をつい最近お店でお客さんからもお聞きしました。

飲み屋のツケをなかなか払ってくれない、とかそんな内容ばかりですけどね。
あと変わった話では、今の横川電機のあたりに昔赤線、青線があったらしいのですけど、
太宰はそういうところへは行かなかったそうです。どの筋の情報でしょうね?(笑)
素人ばかり手出しやがって!という声があったとか・・・

話戻って、サロンでの収録の話。
着物を着て、それもだらしないかんじ(帯が垂れ下がってたり)で街を歩いている人は
当時ほとんど居なかった。なので太宰が歩いているとものすごく目立っていて、
なんだかこわいような異様な雰囲気があった、と。

ところが私がお客さんから聞いた話だと、ガラッと違う。
家へ突然訪問したにもかかわらず優しく応対した太宰は、
帯を垂れて着崩した着物姿だった、それが小学生だったにも関わらず、
かっこよすぎてドキッとした、とか

着物姿で街を歩く太宰とすれ違った時、あまりの色気といい男ぶりに
「これは女が何人も惚れて骨抜きになるのがわかるわ」と
自由に身動きできない今でも少女のように何度も語るおばあちゃんの話とか、

やっぱり男と女で見る目が違うのかな?それとも
太宰の中の光と影がそうさせるのか?
少なくとも写真で見る着物姿の太宰は私にとっては、人生狂わせられる魅力を
持ち合わせています。っておおげさですね・・・

番組の詳細が決まりましたらまたお知らせしますね。

ほんとにきれいです、薄ピンク一色の今の三鷹通り。
私もしょっちゅう手をとめてただボーッと窓の外を見つめてしまっています。
夜も前の前の校舎がライトアップされている時は窓際は特等席です。
桜もあと1週間くらいかな?この時期のフォスフォレッセンスを是非堪能ください。
お待ちしております。



2009年3月28日
桜はまだか?
まだなのです。うちの店の前の桜は三分咲きといったところ。
今年は開花が早いと聞いたけれど、読書会を来週にして良かった。

なかなか苦戦の3月ではありますが、このところうちには珍しく
グループのお客さんによく来店いただき、助けられております。
春の文学散歩的な企画の一環かもしれませんね。
津軽から来られた方々や、春休み中であろう学生さんたち。
どちらかというとお一人で来店されるタイプの店なので、
店内が賑やかになるのはとても新鮮で、早く桜が満開になるといいのにな〜、と
思いながらコーヒーを淹れています。
一緒にいる人たちとここから窓の外の桜を見たら、より思い出のひとつになりそうだから。

先日シオネ監督、マリーさん、同時通訳の方との再会しました。
フランス人監督が太宰のドキュメンタリー映画を製作、とは何度かここでも触れましたが、
進行具合が気になっている方も多い事でしょう。
撮影のためにご協力くださりお店に集まってくださった皆さんは特に。
撮影はすべて終了し、今年の秋、11月頃公開の予定だそうです。
生誕100年の最後のひと波といったところでしょうか。

同時通訳をその都度行いながら進めるって大変な事。
撮影はきっとスムーズなものではなかったでしょう、
途中で監督がご病気されたと知って心配もしましたが、お元気そうで安心しました。。
フランス風?なのか、ビスケットをコーヒーに浸して味わってらっしゃるお姿が印象的。
この生誕100年YEARに無事太宰の映画を完成し、公開が叶う。情熱あってこその事ですね。
フランス人まで魅了してしまう太宰ってすごいなーって改めて思いました。

今年太宰関連の映画がいつくか上映されますが、
このドキュメンタリーはまずフランス人の視点で太宰を表現するという点、
作品についても勿論だけど、太宰ファンの声を多くとりあげているという点、など
独自のスタイルになりそうです。
どのような映像になっているのか、想像がつかないので私もとても楽しみにしています。

三鷹太宰の会の方も今回ご一緒だったのでお話できたのですが、
今でこそ市も太宰を盛り上げようという動きですが、
昔は全然受け入れてもらえなかったらしいです。
今この生誕100年の盛り上がりにお店が立ち会えるのは幸せな事なのだと思いました。
ドキュメンタリー映画を通してフランスはじめ他国にも太宰が知られるように
なればもっと大きな可能性に繋がっていける。

勿論、「太宰?どんでもないやつだったよーもうー」って生の声も
今のうちに聞いておきたいものです。

太宰朗読の原さんが来られ、津軽に行った時、太宰の直筆ハガキを手に持っている
写真を見せていただきました。こっちまで鳥肌がゾワーッと立ってきそうでした。
今度の朗読は「浦島さん」4月23日。本の日ですね。
案内チラシをまた設置しましたので行きたい方はお取りくださいね。
今度むさしの三鷹テレビで太宰の番組を作るそうで、
私も出演させていただく予定です。
また放送日など決まったら報告させていただきますね。

あと前に日記にも書いた青森朝日放送の「みんながんばれ」(という番組らしいです)
の放送日時が決まりました。
明日日曜日、3月29日の午後3時30分から午後4時までの30分間になります。
青森朝日放送が見れる方、チェックしてみてくださいね。
では、今年度ももうすぐおしまい。
4月からまたあたらしいフォスフォレッセンスをお楽しみに。
読書会の参加希望の方のご連絡も引き続きお待ちしております。



2009年3月20日
すっかり花粉症でまいっている今日このごろですが、
もうすぐ桜が咲くのかと思うと楽しみだし、春の陽気はやっぱり気分がいいものですね。

春の読書会の詳細をやっと発表できます。
今回も秋の「秋風記」のように、お客さんからの提案がないかな〜、と
ギリギリまで待っていたのですが、特になかったので自分で決めました。

このところ比較的私好みというか、太宰治自身が投影されていたり、
色恋絡みだったり、文章からの想像力が無限大のような作品が続いたので、
あえてちょっと難産なのを選んでみました。

ちゃんと資料を読み込んだりしないとこれはなかなか一筋縄ではいかんぞ、
というものに。以前にも一度「魚服記」を、という声が出ていたのを思い出したのが
決定打なんですけどね。
滝つぼでのアウトドア読書会はできませんでしたが(笑)
またスピンオフ企画のようなものでいつか、ということでとりあえず室内でやります。
通常どおり当店で、です。
でも春の読書会は毎回スペシャルで、お花見も兼ねてますからね。
今年は早めの開花ということで、散っていないことを願いながら・・・

ちょっと難しいような事を書いてしまいましたが、私にとってそうなだけで
「魚服記」が来るのを待ってた!って方もいらっしゃるかもしれません。
私も作品自体はすごく好きですし、太宰嫌いの作家の大御所達からも
この作品はおおいに認められたというのもわかる気がしますし。
良かったら是非ご参加ください。皆様にお会いできるのを楽しみにしております。

もうご存知の方も多いと思うのですが、青森県の観光パンフレットの
「太宰治生誕100年記念 太宰治を旅する津軽」がすごく充実しています。↓


お客さんからいただき、やっとじっくりと見ることができました。
これが無料というのはすごい。
太宰さんによびかける形式をとっているのが良いです。
ページを開くと「太宰さん、百年たった津軽の景色はどうですか。」の文字。
カラー写真、津軽の魅力満載の全18ページ。
青森で太宰が愛されているのが伝わってきますよ。
生誕100年記念、青森県観光局は実にいい仕事してます。
旅行関係のところに設置されているのでしょうかねえ?
当店でも一部太宰コーナーに置きましたので、是非見てくださいね。
ホームページからダウンロードもできるようです。


お客さんに「この本見てください、人間失格がベースになってるんです」と
文庫本を見せてくださったその本は、野村美月著「文学少女と死にたがりの道化」ファミ通文庫。
パラパラと読んでみると、たしかに太宰とか人間失格とかいう言葉が散りばめられている。
『このライトノベルがすごい! 2009』で第一位を獲得した作品だそうです。
こういう本から太宰に入る若い人もいるかもしれませんね。
ライトノベルとは日々無縁なので、こういう情報を教えてくださるのは実にありがたい。

書店員時代は必ず毎回「ダ・ヴィンチ」を読んでいろんなジャンルの本の情報をチェックしたりしてたけど、
最近はそう言えば新刊書店にたまに行くぐらい。ちょっと図書館で本の情報誌なんかも
またチェックしてみよう。

この間テレビ番組の「妄想姉妹」を見ていたらその日の回の題材が太宰の「女生徒」でした。
なかなか世界観がマッチしてて良かったです。
ってもう2週間以上前の話ですね・・・

連休は吉祥寺東急百貨店の北海道物産展で六花亭のストロベリーチョコをゲットしました。
以前にお土産でいただいて以来大好物なんですよ。
チョコの中にイチゴが入ってるやつ、考えた人天才ですね。
それだけしか買わない!って思ってたのに、1周したらどんどん試食をすすめられて、
もう2、3品買ってしまいました。ま、いっか。北海道だもの!
百貨店が売上下がっても物産展は元気、っていうのわかる気がする。
ライバルがいるから気合入って頑張るんだろうな〜。
今の私にはちょっと刺激になった。だから予想外の出費もプラスだ!
ってことでおいしいものも味わえたし、3月あと半分頑張ります。



2009年3月7日
青森のテレビ局で太宰の特集番組があるようで、
うちのお店も取り上げていただき、木曜日に収録がありました。
青森でしか放送はないということなのですが、見れる方は是非ご覧ください。
3月下旬〜4月上旬放送予定、とのことでまた決まり次第お知らせします。
スタッフさんが「若い頃の鶴田浩二が太宰治にそっくりですよ」と言われていたので、
今度チェックしてみようと思います。
青森といえば太宰治検定のテキストが完成したようですね。
三鷹市でも受験できるようになったようで、着々と準備が整っているようです。

金曜日、強い雨でものすごくヒマ。
でも初めて来てくれたという女の子の来店がキラキラしてたので良い日。
キャロライン洋子に似てた(古い!)
小学校5年生で、今日は塾が早く終わったのでお店巡りをしてみようと思って来ました、とのこと。
「すごく素敵なお店ですね、私ここが気に入ったのでまた来ていいですか?」
なんてすごく可愛らしい事を言ってくれる。
100円均一の箱の中に犬の本を見つけて、サイフをごそごそと。
「あ、今日は200円持ってたんだ、良かったー、この本買っていいですか?」って。
なんだかこっちも心洗われましたね。
小学5年で塾の帰りにお店巡り、っていうのがいいですよね。
自分の小五時代を思い返すと、このお店はどんなふうに映ったのかすごく興味がある。
チョコレートパフェを初めて食べた頃かな。
いまだにチョコパ食べる時はときめきますけどね。
昔の方が底までの道のりが遠くて夢があった気がするな・・・
底の濃いチョコのところってなんて美味しいの!みたいな。大人の味がしたのかな。
今はてっぺんが一番美味しい。

このお店が儲からないっていうのはもうとっくに悟りきっている。
本を売り、時間を売り、出会いをいただく。そのひとつひとつの積み重ね。
でも不況の煽りはやっぱりこんな小さなお店にも確実にやってくる。
時々すごく忙しく、時々すごくヒマになる。全く読めない。3月に入っては特に低迷している。
すごくヒマになった時も、焦らないで余裕がないような顔を見せないように、
いい時にも舞い上がらず、地道に確実に。
ボーッとする時間はなくちゃダメだけど、ヒマな時が続くとそうも言ってられない。
このへんがうちの店の課題かな、と思う。ヒマな時への貯金が勝負かな。

生誕100年、じわじわとイベントの準備が進んでいるようです。

THE LAST☆PARADISE(ザ ラスト パラダイス)の企画の案内です。
URL:http://laspara.net/

タイトル:太宰治 生誕100年イベント
日時:2009(平成21)年6月27日(土) 13:30〜16:30
会場:三鷹産業プラザ 702会議室
(東京都三鷹市下連雀3-38-4)
会費:500円
地図はこちら。 http://www.mitaka.ne.jp/plaza/access/index.html

内容:
第一部 シンポジウム【太宰と映画】
第二部 自主制作映画「グッドバイ」上映
※イベント終了後、有志で懇親会を予定しております。

自主映画「グッドバイ」すごく気になります。
生誕100年にこんな企画を実行できるなんてさすが老舗で頑張っておられる
ところだなーって思います。大いに刺激になりますね。
私もグチってないで頑張らないと!
悩んだら雑巾がけしてアイデアが降りてくるのを待つ、くらいに
無駄なく悩みましょう>自分

もうすぐ春の読書会です。この作品がしたい!というのがある方、
是非是非申し出てきてくださいね。お待ちしております。


2009年3月5日
火曜日は一日中雪が降ってました。
熱い紅茶・・・ではなく、あったかいじゃがいものスープを飲みながら
窓の外の雪を見ていました。
最近夫婦共にセブンプレミアムの商品がブームなんです。安くて美味しいから。
じゃがいものスープなんて10袋入って300円しなかったんじゃないかな、
カレーやエビグラタンも100円だし、節約には強い味方です。
決してまわしものじゃないですよ〜

窓の外がいつもと違って真っ白な雪が舞ってる、というのもあって、
かなり長い間ボーッとしてしまった。
でもボーッとするのがエネルギーチャージになることもあるからま、いっかな。

先週の日曜の新聞で「斜陽の読書会」という文字を発見した方も
いらっしゃると思うのですが、私もその一人。
そしたらずっと前に取材を受けた事もある、朝日新聞の方が来店され、
この読書会のチラシを置かせてください、との事。

「4月から、朝日新聞の読書面に、作家の重松清さんをナビゲーターに、
時代を超えて読みつがれる名作を読者とともに毎月1冊読む
「百年読書会」が登場します。
このコーナーへの投稿を募集しています。
4月の投稿募集は太宰治の「斜陽」です」
(内容一部抜粋)

興味のある方は投稿してみてはいかがですか?
紙面で読書会とはどのような展開になるのか、私もかなり興味深いです。
詳しくはお店に詳細チラシを置いていますのでお取りください。


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