2010年4月20日 火曜日
入り口のポスターが変わりました。
強烈なインパクトを放っていた、生田君葉ちゃんポスターから、太宰治検定のポスターにチェンジしました。
今年は太宰検定に上級編、富嶽百景編が登場し、ますますヴァージョンアップするようですね。
詳しくは公式サイトをご覧下さいね。うちの店のフリーコーナーにもポストカードやパンフレットがあるのでどうぞ、お取り下さい。
当日試験にチャレンジされる方は是非、帰り道にうちのお店にお立ち寄り下さいね!
昨年のように答え合わせタイムになるといいな、と今から私も楽しみにしております。

例の生田君のポスターは、一番最初に欲しいと申し出られた方に差し上げようと思っていたので、
無事にその方に連絡し、お渡しする事が出来ました。
私がはがすとビリッ!っと破けるのが怖いので、良かったらはがしませんか?という
驚きの申し出に快く応じてくださり、親子で丁寧にポスターを剥がされている後姿を見守りながら、
映画の中の、生田君の顔がどんどん変化していくシーンを思い出したりして・・・

その後、お店にお茶を飲みに来てくださったのですが、
「先日、ここで娘と面白く読んでいたこの本の続きが気になって来ました」という
その本は「カキフライが無いなら来なかった」

私も一度は読んでいたけれども、面白おかしく本の説明をしてくださって、
また読みたくなってしまった。
今日ここへ来るまでのお話などもとっても面白くて、雨降りでヒマな日だったけど
1日分笑い転げてホント、笑った顔がずっと元に戻らなかった。
こんな楽しい方のお家に、お店に鎮座していたポスターが旅立っていった事を、嬉しく思った。

私も最近、この本のタイトルと同じような思いをした事がある。
何か軽く笑えて、ハッピーになれるようなラブコメが観たくなって
「あなたは私の婿になる」をレンタルしたら、スタバのシナモン豆乳ラテ(無糖)が登場して
なんだか無性に飲みたくなったのです。
偶然に、ネットで「ラー油の次はシナモンか!」みたいな記事を読んだ事もあって。

それで久しぶりにスタバに入りました。どちらかというとスタバは大好きですが、
よく利用するかというとそうでもなく、やはり自分にとっての優先事項が現状では
とにかく「安い」事なのでちょっとだけ縁遠い場所です。

店員さんがとても爽やかに声をかけてくれたのですが、目の前のボードにはどこにも
「シナモン豆乳ラテ(無糖)」の文字はありません。シナモンの「シ」の字もないし・・・
お洒落で都会的な人はきっと、この場でスッっと注文をスマートに出来るのでしょうね、
あまりお待たせするのも悪いと思うと焦ってしまって、「とりあえずソイラテを」なんて言ってしまってから
「とりあえず」ってなんだよ、と心の中で自分に突っ込む(笑)

しかもすぐ脇のガラスケースに美味しそうなスイーツ類が並んでいる。おそらくものすごく目で追っていたのでしょうね、
店員さんが「ドリンクと一緒に何か甘いものはいかがですか?」と丁寧に声をかけてくれたのですが、
頭の中でそろばんはじくと、ちょっと休憩には高すぎる!NO!とサインが出たので
「また今度にします」と答え、今度っていつだよ、と心の中でまた突っ込み・・・

そして席についてしみじみ思うこと、「シナモン豆乳ラテ(無糖)が無いなら来なかった」

いや、その日の気分は300円あったら1食分になるしね、っていう節約系の血が疼いていたから。
でもこういう鑑賞後のシチュエーション含めて愉しめた映画だったな、と気分は悪くない。
都会的なバリキャリなクーガーが年下男を喰う、なんて絵に描いたようなお洒落映画ではなく、
サンドラ・ブロック演じる主人公の仕事中以外の行動がちょっとドジなところがギャップがあって
とてもチャーミングで、出てくる犬がすごく可愛くて、登場人物全員基本的に良い人で、
笑いながらじんわりくる上質なラブコメでした。今日の私のドジぶりもなんか笑えてくるし。

その後、アクセサリーや雑貨がなんでも300円のお店の前を通ったら、セールの日で女の子ですごく賑わっていて、
わー、私もなんかこの輪の中に入りたい、ここで気分アゲてから帰ろうってノリで物色すると、
リバティプリントのターバンがあったので買ってしまいました。
earth music & ecology のCMで宮崎あおいちゃんがしてるようなやつです。

天然パーマヘアにはこういうターバンってめちゃくちゃ重宝するから長く使えそうだし、きっと元は十分とれるでしょう。
プラスチックのカチューシャはこめかみが痛くなるんですが、布やゴムだと大丈夫だから。
それだけですっごく気分良くなるから買い物ってやっぱり不思議なパワーがあるわ。
さっきは300円で一食分でどうこうとブツブツ言ってたくせにね。

そういえば前にお客さんが来てくださって、「チーズケーキとコーヒーを」とオーダーいただた時に
「申し訳ありません、今週はチーズケーキお休みさせていただいたんですよ」とお答えすると
「そうなんですか?ショック・・・」と言われていた落胆の表情も思い出した。
もしかしたらそのお客さんも心の中で「チーズケーキが無いなら来なかった・・・」とつぶやいてたのかも。

週末はなるべく休みなくチーズケーキを作るようにしますので、どうぞオーダーしてやって下さいね。


2010年4月19日 月曜日
携帯の件、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
2週間経ち、袋から端末を取り出しセットし電源を入れてみたところ・・・ダメでした。
電源を押しても全くウンともスンとも言わない・・・

ここはスッパリ諦めて明日機種変に行こう、と眠りにつき翌朝、
勢い良く携帯の目覚ましが鳴るではありませんか!
「生きてたかー!」と揺り起こすように本体を確認してみると、何も反応しない。どこを押してもダメ。
なのに目覚まし機能だけはしっかりと生きている模様。
何かを訴えかけるようにベルだけ鳴り続ける携帯、ここで永遠の別れにはしないでおく事を決意。
お金はかかるけど、修理でなく機種変する事にしました。
半年後、いきなり生き返った携帯の話を私にしてくれた人がいた事に賭けてみよう。
もう半年は密封する事にします。まだ諦めない。
だって携帯のデータが再現出来ないんだもの。これはかなり痛い・・・

無事機種変し、白からピンクの携帯に変えました。長い付き合いになると良いな〜
今は電源を押すとちゃんと反応してくれる事が嬉しくてたまりません。
もしこの間に連絡してくださった方がいらっしゃいましたら、もう大丈夫ですので
恐れ入りますが再度連絡いただければ、と思います。
ただですね、まだあまり機能が把握できていないので、気づかずに電話をスルーしてしまったり、
メールを送りたいのにアドレスに数字が入っていると、どこを押せば変換されるのかいまだ不明、等
機械音痴なのでマスターしきれていないのですが、なるべく早く覚えますのでおおめに見てやって下さいね。

さあ気を取り直して、お知らせできていなかった画像なども紹介しつつ
リニューアル気分でいきますね。新調した携帯で初写メアップです。





うわ!でかっ!書いたそばから画像が大きすぎる!小さくする仕方がわかないので今日のところはこれで。
重くなると思うから小さくするべきなのですが、その分説明不要というか、内容をすべて肉眼で確認できそうですね。
でもやり方がわかれば貼り直しますね。わかると思いますが、チラシの表と裏です。

ショパン生誕二百年に向けて中村さんが素敵な企画を実現されます。
美女お二人の競演、これは話題になりそうです。ピアニストの鳴尾さんは、なんと元準ミス日本ですって!
8月17日は代々木上原へGOですよ。気になる方は店内フリーコーナーからチラシをお持ち帰り下さいね。

先日お花を持って春ファッションで軽快に来てくださった中村さんと、
もし太宰が現代にいたら携帯はどうしてた?なんて話で盛り上がりました。
私は駆使してたと思いますよ、袂にサッっと入れる姿が目に浮かびます。
勿論、手紙もマメに書いていたと思いますが。


代々木上原といえば・・・イタリヤ食材のお店でイラストのお仕事をしている、という
うちの店のポストカードやショップカードのデザインをしてくださっているびぐさんが先日お久しぶりにご来店。
当店で好評発売中のポストカードの新作を持ってきていただきました。
とっても素敵ですよ。



一目見て気に入りました。今ならまだ発売開始したばかりなので、在庫ありますよ。
1枚200円で販売しています。先日、残っていたカードを買い占めた方がいらっしゃって、
コーナーが淋しくなっていたのでホッとしました。今は他の種類も揃っています。是非見に来て下さいね。
おそらく夏ごろに、びぐさんのイラスト展を奥の階段下スペースにて行う予定です。
また正式に決定しましたら、お知らせしますね。

まだまだ寒いけど、やはり春です。新しいニュースも色々とあります。
何度か日記に書いていた、 石英書房さんが実店舗をオープンされました!
オープン後初めて来店くださったのですが、「楽しいですか?」と質問すると目を輝かせて「楽しいです」
と答えられていて、なんだかこちらも新鮮なパワーをいただいたかんじ。

全国を探しても、3姉妹の娘さんたちが好きな本をセレクトする、なんて企画をされる古本屋さん、
なかなかないんじゃないかな。これからの可能性が無限大な古本屋さんですね。
私も田端に行った時には絶対立ち寄らせて頂こうと思ってます。
文士村もあるし、一度は行ってみなくては。ブログで拝見すると、うちと同じようにお店のそばに桜の木が
あるようなんです。街並みも好きなかんじだし、良い場所とご縁があったのだな、と実感します。

三鷹にも小さいけど素敵なお店が頑張っていますよ。
お客さんからの情報で気になっていたお花屋さんに初めて行きました。
「花の店 chamomile〜カモミール〜」というむらさき橋通りの半地下のお花屋さんです。
女性の方がおひとりでやってらっしゃって、小さいけど雰囲気、センスの良い、
中に入ると緑のパワーでとても癒されるような、そんなスペースです。
「1本からでもどうぞ」のような事が入り口に書いてあったので、ホッとして一本だけ花を選ぶ。
「そろそろおしまいです」というポップに何かを感じ、真っ赤なチューリップを選びました。
仕上がった時、もう1本ピンクの可愛らしいお花を添えてくださっていた。

「○○さんから聞いて来てみたんですけど、素敵なお店ですね」と話しかけてみました。
「お店の窓辺に飾らせていただきます」という話の流れで、古本屋をやっている事を言うと
「もしかしてフォスフォレッセンスというお店ですか?」とスラッと「フォスフォレッセンス」
という言葉を淀みなく言われ、ものすごく嬉しかったです。

花束は今の自分には贅沢だけど、一輪なら時々は買える。これからはむらさき橋通りを通り過ぎる時は
カモミールさんに立ち寄って花を買おう、そう思うとすごく気が晴れました。
近所にお花屋さんが今ないので、淋しい思いをしていたのです。
太宰はお花好きですからね、

機種変は三鷹の中央通りのショップでしたのですが、1時間後にまた、と言われ図書館で時間をつぶす事に。
そこでふと思い出したのがさくらのみちの店主さん。
先日お客さんから「さくらのみちさんがケーキと雑貨のお店にリニューアルしてたよ」と教えていただいた事と、
カモミールさんで、ショップのお知らせを見たので気になっていた。これはチャンスだ、とお店のドアを開けた。

お店は喫茶コーナーはなくなっていて、雑貨とケーキのお店に確かに変わっていたけれど、
店主さんの笑顔は相変わらず。ホント癒し系なんだから。
置いている雑貨も良いものばかりですよ。でも節約系な私には無縁、ってこともなく、
可愛らしい一輪挿し、箸置きと一輪挿し両方使える器、など贈りものでも自分使いでもOKな
リーズナブルなものもありました。そして大好きなイチゴのタルトも!
一輪挿しと、イチゴのタルトを選びました。
カモミールさんで買ったお花を、ここに挿して飾ろう、と思ったのです。

「彼女とはよく励ましあってます」という店主さんに、「私もその同盟に入れてください!」なんて
少しお話するだけで元気になった気がした。
三鷹にも小さくとも素敵なお店はある。私も頑張らないと!
帰宅してホヤホヤの携帯を隣に、コーヒーを淹れて食べたケーキの味、変わらない「やさしい味」
いや、ほんとマジがんばろう、と気合を入れなおす春、であった。


2010年4月15日 木曜日
先日雨が降った日、テレビの撮影がありました。
登場はおそらくほんの少しだとは思いますが、お知らせしておきますね。

放送は6月7日(月)22:25〜22:50 NHK教育
「極める!石井正則の珈琲学 第二回 珈琲空間学(あるいはカフェロジー)」

内容は、担当の方が教えてくださったままご紹介すると
(17世紀の英国コーヒーハウスから、パリの哲学カフェ、
日本の名曲喫茶、ジャズ喫茶までを上智大学の小林章夫先生が案内し、
平成以降のカフェ論を、カフェライターの川口葉子さんが語ります。

「フォスフォレッセンス」の扱いは、
平成以降、個人オーナーの美意識や表現の場としてのカフェが増えてきたという流れの中で、
いくつか紹介される個性的なカフェの一つになると思います。)
とのことです。私も興味深い内容なので、当日を楽しみに待っていようと思います。

嬉しかったのが、担当の方が
「脳内空間も換算すれば、実は広大な店舗面積かもしれませんね。」とこの小さなお店に
向けてエールのような言葉をくださった事。そんな広大な空間になっていけると良いですね。

この撮影の日はずっと雨で寒くて、もし晴れていたらお店の前の桜も一緒に映って
とても良かったのに。最近は晴れ女ぶりを全く発揮できていないな、と思っていたのですが
逆にしっとりと落ち着いていい、とも考えてくださったようで、もう後はお任せしよう、という気分になっています。

しかし春なのに、寒いし雨ばかりだな、最近・・・と思っていると、
お客さんからいただいたメールに津島佑子さんの「溢れる春」を夢中で読んだ事が書かれてありました。
主人公の女性が自分とシンクロしてドキドキした、と。
私はメールを読んで、なんだかドキドキしたので、さっそく図書館でその本を借りにいくつもり。

そうか、今の私には溢れるような、思いっきり春なかんじが不足しているのだな、
ようは考えよう、心の持ちよう、
本を読んで、燦々とした光を浴び、春を感じよう。今からでも遅くはない、きっと。


2010年4月11日 日曜日
水没させてしまった運を取り戻すかのように、今年は4回お花見に行きました。
新宿御苑と多摩霊園と深大寺と井の頭公園、
新宿御苑は例の映画部復活の会がらみで学生時代以来に集まった3人で出かけました。
が、この日だけは私の晴れ女パワーも全く効かず、雨&極寒い、決して花見日和とは言えない日だったのですが、
かえってその分空いていたと思うし、久々の再会に話に花が咲いてとても楽しかったです。

なかでも伊勢丹の地下でお弁当を選ぶ時はテンション上がった!
不況とはいえ、新宿のど真ん中のデパチカはなんていうか、活気がいいだけでなくキラキラしてた。
九州フェアで宮崎産の「チーズ肉巻きおにぎり」というのが大人気で、列が出来ていたのだけど、
「ちょっと一回くらい並んじゃう?」とはしゃぎながら列に加わったりして。
このチーズ肉巻きが実に上手かったんです!

中華系、野菜系、綺麗系(謎)に分かれてお惣菜を選んだり、
デザートも買う、という声に超節約系な私はグッと我慢しようと思ったのだけど、
友人が購入した黒船の抹茶生どらやき、お洒落な手提げバッグに入れてもらっているのを見て羨ましくなり、
「私も私も」と購入しました。せっかく新宿伊勢丹のデパチカに来たんだから、と。
寒空の中、とっても良い気分で久々の新宿を歩く。

初めて来た新宿御苑は広大で、ドコモタワーがクラスラービルに見えなくもなく、
セントラルパークを思わせました。桜も満開でとっても綺麗で、お弁当も美味しく、
あとはこの寒さをなんとかしてほしい!とは終始思っていたものの、とても良き時間を過ごした。
抹茶生どらやき、買って正解!めちゃくちゃ美味しいんですよ、やっぱり甘いものでしめなきゃ物足りない。

その後は前から気になっていたブックカフェ、Brooklyn Parlor へ移動し、続けて楽しい時を過ごしていたのに、
ジェジュン似?のきれいなお兄さんに席案内されて上機嫌でリラックスしていたというのに、
やつが不意打ちで来やがった。

パニック障害ってなかなか治らないものなのですよね、厄介なのは本人が心底楽しんでる最中にもなる、
ってこと。予期不安がやってきてなかなか出て行ってくれなかったんです。
そろそろ帰りの電車の事が気にかかってきていたのでしょうか、無意識に。
地下というのも良くなかったのかな、広いから大丈夫と思ったんだけどな、

2人には正直に話して、そこで解散になりました。あー、もっと話したかったのに!
でも無理して早く完治しようって焦らずに、「ああまたヤツきたね、いらっしゃいませ」くらいな距離で
付き合う方がいいよ、と教えてくれた人がいたので、しばらくはそんなスタンスでいこうと思ってます。
実は行きの電車でも何度か途中下車して遅刻しちゃったんですよね、
駅で降りては公衆電話必死に探して、ループで状況が悪化していって。

なんなんだろ、時期的なものもあるのかな、全然平気な時と、ダメな時と、前もって読めない。
私とどこかへ行ってやってもいいよ、という人には色々と迷惑かけるかもしれないけど、
だからってお出かけ厳禁状態にはしたくないし、なるようになるよ、精神でいこうかな。
しかし携帯ないのは桜の写メもとれないし、遅刻の連絡すぐに出来ずに何かと不便だった。

私色々反省してるんですよね、
「携帯なければないで存在を忘れますよ」なんて話を人にした時に、「信じられない」とハッキリ返された。
自分に何か聞きたい事があった人の事を考えると、携帯が通じない期間、あるいは後でフォローできない状況
なんていてもたってもいられなくてすぐに機種変する、って。
そう、ここが私に決定的に欠けてるところ、経営者としてあと一歩進めないところなんですよね、
自分でも分かってるんですけどねー。どこかアウトローでいたい、でも中途半端なんです。

まず名刺を切らしてるのも信じられないし、と。当然ですねー
昨年末ごろにちょっとした集まりがあった時に、ちっ、セレブなんて・・みたいな愚痴を書いてしまった事も
反省しております。
自分でガッツリ働いて稼いだお金でいい時計やいい車を買う、それのどこが不自然なのか。
立派である。中央線的アウトローという立場に逃げている、かえって自分が偏見持ってたな、と
今は思ってます。あー、中途半端な自分をなんとかしたいーーー
この春も、新年度スタートしても、まだまだもがき続けております。

思い入れのあった携帯だけど、どうにか生き返ってくれ!と願っているけど、
これを機会に何もかもリニューアルする気持ちで機種変しようかな
「落としたような携帯使い続けると運も落とす気がするから変えれば?」とサラッと言われた、
というのもありますが、考えてみます。
だって、春ですものね・・・
新しく始めたい、心の底からそう思うから


2010年4月6日 火曜日
水没については、皆さん色々とアドバイスくださり感謝です。
もう水没博士になれそうな、スイボッシャーと呼んでください、な気分です。
私が時々チャックを開けて携帯に話しかける、というのにまず「ちょっと待ったー!」が入りました。
それでは意味ないと。しっかり密封状態でないとダメ!と。わかりました、感謝です。
冷蔵庫の中に入れておくと治った、という斬新なのもありました。
半年後にいきなり電源が点いた、というのも貴重な情報でした。
修理の方が機種変よりも安いけれど、修理だとデータも消えちゃって端末も返ってこない場合があるから
一旦機種変して、壊れた携帯は2週間後ダメでも半年くらいジップロックしておこうかな・・・

先日また簡単メモを間違えてアップしてしまい、申し訳ありません。
見た人は何がなんだか、だと思うのですが、あれは私が次回日記を更新する時のために
忘れないようにキーワードだけメモ書きしておいたものなんです。

先日友人に聞いてから借りてきた土屋嘉男さんの本、太宰が登場してきましたよ。
以下、一部内容を抜粋させて頂きます。

「酒が入るとすごいお喋りで、気どったつもりの標準語も、あくまで津軽の標準語ではなかったかしらん」
と書いてあったのですが、このタイミングであのフジの名ドラマ、「グッド・バイ 私が殺した太宰治」を
鑑賞する事ができたのでした。ずっと「私が愛した太宰治」だと勘違いしていました。
ビデオを持っていたのをお客さんにお貸しすると、DVDに焼いてくださったのです。
そこでの役所広司演じる太宰は、津軽訛りの標準語だったのですよ。

やっぱりマイベスト太宰役はこの役所さん演じる太宰、に変わりはありません。
樋口可南子の富栄役が素晴らしい、というのは以前と同じ感想なのですが、
荻野目慶子の初代さん、時を経てみるとかなり泣けましたよ。
生誕百年のタイミングで再放送を期待していたのですが、なかったので残念です。
再放送してほしいドラマ、NO.1です。
何度観ても素晴らしい。もしDVDを貸してほしい人がいたら来店時に声をかけてくださいね、
順番待ちになるとは思いますが、それでもよろしければ。

話は本に戻って、土屋さんに「俳優になればいいのになあ」と言った太宰の事を、
本当は自分が俳優になりたかったのでは?と書いてらっしゃいます。なかなか鋭いですね、土屋さん。
とにかく太宰と初対面した時の描写が最高。
「そこにはもう一人ウサンクサイ男の人がいてびっくりした。釣りもしないでゴロゴロして
なんとなく好かん男だった。でもその人は、急に笑いだすので、見かけによらない笑い上戸で、
面白くて私もつられてクスクス笑った。」ですって。興味のある方は是非本をお読み下さい。
魚はゆらゆらと空を見る 釣りバカ放浪記 土屋嘉男 新潮社 2002年発行です。

今度は演じている土屋さんを拝見したいです。「けもの道」レンタルしようかな・・・
そういえば4月24日(土)芸術文化センターにて森雅之主演の「雨月物語」「浮雲」が上映されるようです。
スクリーンで「浮雲」観たいな〜

まずは私信
携帯電話を水没させてしまいました。
電話機は2週間ほどシリカゲルに埋めて密封しますので、電話やメールなどをキャッチする事ができません。
もし土曜日から今日にかけて私に連絡してくださった方がいらっしゃいましたら、
申し訳ありません、見れていません。
何かご連絡がありましたら営業時間内にお店にお電話下さい。
0422-46-1004
2010年4月3日 土曜日
最初にお知らせをしたとおり、携帯電話を水没させてしまうという残念なハプニングが・・・
翌日auショップに持っていったものの、修理か機種変更を薦められました。
そんな予期せぬ出費はかなりイタイ!ということで、色々調べてみたところ、
シリカゲル(乾燥剤)に埋もれさせて密封状態で1,2週間放置すると、復活する事がある、という。
それに賭けようと思います。

携帯よりもPC派な私ではありますが、やはり3年以上身近にあったし、
メカ音痴なりに必死で機能を覚えた機種変した頃の淡い思い出とか色々あって、
できれば一生この白い携帯を使い続けたいなんて、そんな思い入れが今頃出てきてしまって厄介です。

「シリカゲルありますか?」と近所の売ってそうなお店はひととおり探してみたけれど、
皆さん同じ口調、同じ表情で「シ、シリカゲル?」という反応。
無理もないですね、私も多分人生で初めて口にした単語だと思う。

ダイソーでその「シリカゲル」を無事ゲットして、今携帯を分解して密封パックしてます。
時々その袋のジッパーを開けて、中の、今ではただのハンダゴテの道具みたいになった電話機に向かって
「復活!必ず!」とか話しかけて、そのパワーが漏れていかないようにすぐにチャックをしめたりして
自己啓発本を1冊読破した直後みたいな、えらいポジティブなヒトになってます。
そうかと思うと、突然凍死寸前のものにするように、本体をペチペチとむち打って、眠らせてたまるか!
みたいな気合を送り込んだり、色々と悪あがきしてます。

パワー自由自在の方がもしこれを読んだら、遠隔操作頼みます、ホント。
2週間後、結果報告しますので。それまでは電源を入れたくてもジッとガマンの子です。
なんでも、電源を入れたらそこでアウトらしいのです。

なのになのに、auの取り扱い説明とか、お客様サポートのところには
「携帯電話をもし水没させていまったら、必ず電源を切ったまますぐにショップへお持ち下さい」と書いてあるのに、
持っていったら、お姉さんが綺麗にネイルが塗られた指で容赦なく電源を入れるのにはビックリしました。

ま、当然なのかもしれませんが、思わず「あー!電源!」って言っちゃいましたよ。
一応待ちうけ画面にはなったのですが、キイを叩いても正確に打てるのと打てないのがある模様。
説明を受けて、「よく考えてからまた来ます」と一旦持ち帰る事にしました。

そのショップのお姉さんのグロスがいいかんじのツヤのピンクベージュで桜の季節にはピッタリだったので、
帰り際に「すいません、そのグロス、どこのですか?」って聞きたかったけど、勇気がなかったです。。
今はグロスよりも携帯どうするかやろ!ってかんじで、ネットで色々調べたのですが、
すぐに電池パックを外す、とか、ドライヤーで乾かすと良い、とか先にわかっていれば出来たのに!
次にもし水没させたら、万全な応急処置ができる自信アリ!と
また水没させてどーするねん、ってかんじなのですが(笑)

それから人に会う度に、「携帯水没させた事ある?」と聞いてしまう。
やっぱりまずはドライヤーが基本みたいですね。

せめてデータが救出できますように・・・
画像付で日記にアップ&お知らせしたいものなどもありましたのに、再生後になりそうですね。

そんな、精神的にてんやわんやで読書会の時間を迎えたものですから、
しっかりと下準備もできぬまま、会は始まりました。

桜の方はもうバッチシ。最初向いのライトアップが点いていなかったので、週末はないのかな?と
残念に思っていると、会の途中でピカーッ!と点いて、それはそれは幻想的な青い光の中、
浮かぶ桜の存在を右頬のあたりに感じつつの読書会、贅沢な時間になりましたよ。

今回は、読書会というものの良さを再認識出来ました。
というのは、事前に「道化の華」を読み直して、震えが止まらないくらい興奮して
「もう太宰、天才」今日は皆さんもこの作品を読み直して、おそらく今回は賞賛の嵐かな、
なんて思いで挑んだのです。

ところが・・・「道化の華」はあまり良くない、好きでない、という方の声が続出。
まさに「フタを開けてみれば驚き」の図。
人が一人死んでいる、という事に対して、ここの表現はどうか、
全体的に奇を衒う表現に意識がいきすぎ、など手厳しい。

読書というものは作品対自分という1対1の世界で、頭の中で描いた作品世界で自由に踊れるのだけど、
こうして感じた事を打ち明けあうとさまざまな発見がある、それが読書会というものの醍醐味、
そんなシンプルな原点にふと帰っていけた気がする。

私といえば、なぜ「道化の華」を映像化しないのだろう、私が映画監督なら絶対撮りたくなる。
UNOのCMじゃないけど、イケメンを3,4人揃えて観る人をおおいに萌えさせるのじゃ、
なんて妄想がひたすら膨らんでいた。
「葉蔵の長い睫毛」とか、「長い髪をかきあげる」とか「得意の横顔」とか、
過剰でない具合に、彼らの美しさが伝わってくるので、誰かに撮って見せてもらいたくなったのです。

でも、映像化はこれは難しいのでは?と。
またまた私の想像力の浅さが露呈したというか、まあこのあたりの流れはレポで書きましょう。

今回、初参加で初レジュメ&発表してくださった方がいた事がまず何よりもの収穫だった。
この作品は「詩劇」として捕らえたという。新しい風を入れてくださって、とても新鮮であった。
「もっと自分の確固たる太宰論をぶつけあっているのかと恐る恐る参加してみたけれど、
全然違ったのでホッとした」と感想を述べられてました。

うちの店の読書会は、いろんな世代の方が来てくださる。
読書会ってどんな事するんですか?という質問には、ゼミみたいなかんじ、と言うと分かりやすく伝わるから
そう簡単に説明する事が多いけど、学生同士で論議を戦わすようなアカデミックさはあまりない。

人生の酸いも甘いも体験されたご年配の方から私が諭される光景や、
やはり子供がいる身としては、この茶化しは許せない、という親という立場の女性、男性、
普段仕事や家庭の事でお忙しいのに、いつも完璧なレジュメを作ってきてくださる方、等
レポや発表、研究の為に太宰を読むのではなく、日々の生活の中で、謂わば人生の中で
太宰を読む事を選んできた人たちが集っている。そこに意味があると思っている。

太宰は人道的には問題アリの事を数々起こしてきた人間かもしれないけれど、
それでもその人となりや文学の魅力について、何かを掴みたい、知りたい、と思って足を運んでくださってる。

だから、一味違った「道化の華」の読書会になっていたと思う。
私はまた、皆さんにとても勉強させられた。
本当に未熟な店主でありますが、ご一緒に精進していきたいと思っていますので、
またどうぞよろしくお願いします。
毎回展開が読めないのが、一筋縄じゃいかないのが、そこがまたクセになるんですよね〜。
ようは濃厚でたのしい時間なんですよ。

外の桜を眺めたのは最初くらいで、あとは会に集中していましたけど、
本当にこの場所からの夜桜は綺麗ですよ。
そこで4月9日(金)10日(土)11日(日)夜21時まで営業する事にしました。
向いの校舎のライトアップが大体21時頃まではやっている事が多いので、
少しでもこの夜桜の美しさを皆さんにも堪能していただきたい、との思いからです。

桜は散り際がお好き、という方、
今年は忙しくて一度も花見に行けなかった、という方、
このお店気になってるけど、仕事終わって通り過ぎたらもう終わってるしー、みたいな方、
子供と一緒だからお酒じゃなくて夜お茶したい、ついでに花見も出来たら一石二鳥!なんて方、
是非お立ち寄り下さい。

本買ったりお茶するのはまた今度、夜桜だけちょっと見せて、でも歓迎ですよ。
本当に綺麗なので、どうぞ見に来てやって下さいね。
お客さんがいらっしゃったら、点灯している間は開けておきますので。
大体21時半くらいまでは開けているかもしれません。
21時になってお客さんがいらっしゃらなかったら閉めさせていただきますね。
もちろん、普通の営業時間内も、是非お待ちしております。

歳をとると、やはり散り際の桜が気になってくるのです。
今年の桜にはもう二度と逢えない、良かったら、ここから一緒に見届けさせてください。


2010年3月30日 火曜日
コトシモサクラサク

     
フォスフォレッセンスの窓辺からの風景は今こんなかんじ。  8年経ってこんなに大きくなりました。等身大ver
向いの中学の校舎がピンクに染まる夕暮れ前が        前回の写メは「盛ってる」感がアリアリだったので(笑)
相変わらずお気に入りの時刻

お店の前の通りが桜満開で本当にきれいです。
よろしければこの時期に是非ご来店下さい。多くの方に見ていただければ、嬉しく思います。


27日の朗読会、雨が降ることもなく、桜も花を開かせ、無事終了しました。
今回も中村さんの朗読は、素晴らしかった。
桜の方もまだ三分咲きほどではあったけれど、初々しい春の夜、まさに
「春の宵 太宰を読む」の名に相応しい、柔らかな時間でした。

そして皆さんの感想にも大変勉強させられました。
今回の参加者の最年少は高校生。放送部に所属しているという、まさに女生徒。
中村さんの朗読でまだ聴いていない作品があるので、
今度絶対聴きたいです、というしっかりとした声。まっすぐな思いの聖純さ。

朗読はやはりその人の内なるもの、中身が現れるものだけれど、中村さんの朗読は
まさにそのやさしさ、母なるあたたかさが滲み出ている、という感想の声で思わず皆さんの頷き、
私も大きく頷いたし、朗読って深いものだな、と改めて感じました。

またひとつ宝物が増えました、という声、同じ思いでおります。
まだまだ感想を語りたかった、という声までも。
秋の会もそうでしたが、皆さんがとてもあたたかい気持ちで聴いてくださっていて、
中村さんが言うには本や桜まで聴いてくれているような気がしていたとのこと。
本当によき日になりました。全てに感謝。

この日が終わってからもその余韻は続いていて、
読書会の為に「道化の華」を読み直さなくちゃいけないのに、ついついその前のページにある「雀こ」を
読み耽ってしまう。今、一番自分の中での太宰作品のブームになってしまって、どうにも止まらない。
そろそろシフトして読書会モードにならなくては、という時に
「読書会に参加させてください」と参加表明と同時にレジュメを作成して持参されたお客さんが
いらっしゃって、こちらも一気にテンションが上がる。

過去のすべての読書会には、毎回必ず初参加の方がいらっしゃる、というのは
今回もキープされたわけですが、初参加でいきなりレジュメも完成、というのは予期してなかった。
キュ〜ン、と音を立てて自分の中で読書会モード、「道化の華」モードにチェンジ。

ということで、4月3日(土)は予定通り読書会を行いますので、通常の営業時間は18時までと
なりますのでご注意ください。
参加したいと思ってらっしゃる方、まだ大丈夫ですので、どうぞお知らせ下さいね。

「中村さんは津軽弁朗読のニューカマー」という感想を発してくださったのが
これまた「それだ!」的な素敵な表現だったのですが、
日記を更新していなかった間も、まさに「ニューカマー」なお客さんが来て下さったので書いておきたい。

時々、文学サロンから電話があって「今日は営業してますよね、今からそちらに行きたいという
人が向かいますからね」なんて連携プレイをしていただくことがある。
「やっとついたああああ」と入ってきたスラーッとしてとても綺麗な顔立ちをしたお兄さんは
新潟から来られたとのこと。
「どうしてもここに来たかった」「イメージどおり」と熱く語ってくれて、すごく嬉しかった。

とても参考になるのです。こういうお客さんの声は。
このお店の事を知り、来たいと思っても来方がわからなかった、
サロンで丁寧に道を教わり、地図のコピーまであったけど、とにかく遠い、何度か人に道を聞いて
やっとたどり着いた、と。
ここまでやって来てくださるというのは、すごくありがたい事だよな、と実感。
「でも三鷹の人いい人多くて道聞くと長話になって」とか、多分彼のキャラクターもあるのだろうけど、
随分面白い話をたくさん聞かせてもらった。

太宰のお墓の前に立って、涙が止まらなくなって、ひとり嗚咽し続けていたらしい。
「自分でもなんでこんなに泣いてるのかわからないんですよ」とゼスチャーつきで説明してくれるのを
聞いていると、その若さが羨ましくなる。
自分でもなんで泣いているのかわからないけど涙があとからあとから出てくる、
そんな経験最後にしたのはいつの頃だったか・・・

太宰を好きになったのは、小・中・高校とすべて太宰作品が教科書に載っていた事がきっかけ
だそうです。 本を今度出すので、また持ってきてくれるとのこと。それは是非読ませていただきたい。
その日まで待っていますよ。


以前に読書会に参加したい、とメールを送ってくださった大阪の留学生の方が来店。
とてもチャーミングな女性。
「太宰治、大好きです。オタクです」と頭を下げた時の彼女の可愛らしさといったらもう!
「やられた、負けたー」ってかんじ。

ところがこの彼女には開店早々ビックリさせられましたよ。
バイロンの末裔だという事なのです。驚きと同時にジワーッときます。
そんな彼女が太宰治の大ファンだなんて。文学の血筋に国境なし。
ただ西洋では、太宰治はあまり人気がない、川端康成や漱石の方が人気がある、
と教えてくれました。

そんな事情であるのに彼女が太宰を好きになったきっかけは?というと
ずばり、「さよなら絶望先生」だそうです。ニッポンのマンガパワー恐るべし!
太宰棚のフリーコーナーからたくさんチラシを取り出し、それらを入れていたのは
しっかりと絶望先生のファイルでした。

日本語で小説を書くという彼女の夢、実現する事を私はしかと予感しました。
一旦帰国するけれど、また東京に来る予定なので、その時は読書会に来ます、とのことで
楽しみに待っていようと思います。

そんなニューカマーたちに会えて良かった。こちらもなんだか勇気をもらえた。
またお店に来てくれた時に、どんな報告をしてくれるのでしょうね。

人生メリハリーナ。
今日はなぜか三ヶ月に一回くらい来店してくれる、ちょっと遠目のお客さんが次々に来店。
で、みんなちょっと調子悪いみたい。「今、いまいち停滞気味で」と。
3月31日までおおいに落ちて、4月1日から周期を変えてみたら?ともしかしたらいい加減かも
しれないアドバイスをする。
調子が悪くて普通なくらいで、調子いい時もあるのがすごく嬉しい、
調子が良すぎてもなんかこわい、メリハリがあって当たり前。と当たり前な事を言う。
でもそんな当然のような事でも、人から目を見て言われたら、ちょっと変化していくって事あるから。

みんなガンバレ 私もガンバル 新社会人も、3月31日で何かを終了した人も、ガンバレ

こんなキレイな桜を見ていると、そんな普段恥ずかしくて書けないような事もスラスラ出てしまう。
それもまた良い。

そして先日、澤田さんの弟さんが来て下さった時、
弟さんを通して澤田さんのお顔をふと思い出せた気がしたんです。決してそっくりではないのに。
今年の桜はいろんな想いを持ちながら、見つめています。
桜と満月のコラボはもう終わってしまったけど、次の満月の時はもう桜は散ってるかな?
葉桜だっていい。もう一度見たいな
そう思う時はもう遅いから、美しいと思うものを見るときは、もっと心の眼を開いて・・・

最後にご案内を。


Do!太宰 だからお前はダメだといふのだ ブルドッキングヘッドロックvol.19 詳細は店内フリーコーナーの
チラシをお取りください。5月14日〜23日 三鷹市芸術文化センター・星のホール
これは興味を惹かれますね、かなり。劇名の響きがいいかんじ。


原きよさんがついに「竹青」を朗読!
年末あたりからよく日記に「竹青」「竹青」と連発していたと思うのですが、
原さんが竹青の精のように夢に登場した、と書いた事もあったように記憶しています。
だから、原さんが来てくださって、このチラシを見た瞬間の私の驚きようは、すごかった・・・

最近ものすごく精力的に活動されています。原さんの朗読会情報などはブログでチェックしてみて下さいね。
毎回言うけど、着物姿、良いわ〜


2010年3月25日木曜日
春というのに・・・激寒い。
一旦しまいかけたマフラーとかジャンバーがまだまだ大活躍の今日この頃です。
桜の方も土曜日にいいかんじに咲いてくれるか、ちょっと心配。
でも前日まで、あるいは3時間前までは咲いてなかったのに、
朗読者の中村さんが登場すると同時に花びらがパッパッと開くような、
そんなマジックがあったら素敵だな、と本気で思っています。
私に高度なCGテクがあれば・・・なわけない、桜は自然、天然で咲くから良いのですよね。

住んでいる場所の窓から桜が見える人は経験あると思うのですが、
桜って、結構ギョッとするような咲き方するんですよね。
「うわっ!いきなり花開いてる!」みたいな。
さっきまで蕾だったのに、何がきっかけだったのか、一気に開く時がある。
だからあと2日あれば全く違う風景が窓の外に広がっているというのは可能である。

でも桜が「ギョッ!うわっ!」ってなんか無粋なので、「まあ綺麗」の方がやっぱりいいかな。
春はふんわり、柔らかく、でいきたいものですね。

27日土曜日は予定どおり朗読会を行います。通常の営業は18時45分までとなりますので
ご了承下さい。来週の4月3日は読書会のため18時閉店なのですが、また改めてお知らせします。

この間にも日記に書いておきたい事は色々あったので、
後日またアップしますね。
今日はとりあえず土曜日朗読会ありますよ、と再度お知らせのため更新にきました。
明日からは晴れらしい。顔も気分も上向きで、準備はぬかりなく。どうぞよろしくお願いします。

    
オープン前のお店の写真が見つかりました。桜の木が小さい。  8年後、こんなに大きく成長しました。感慨深い・・




こんな写真も見つかったので、おまけ(笑)
あまりにピンク一色な1枚なので、桜よ、咲け!との想いを込めてのアップ。
バレエ習っていて発表会にも出たのに、膝の故障かなんかで挫折してしまった。
今思えばもったいない。


2010年3月6日 土曜日
太宰関連の映画・ドラマなどで、うちに来店してくださったお客さんの中で
ひそかに人気が高いのが、数年前にあった「永遠の恋物語 さっちゃんの初恋」
りょうさんが富栄役で演じた「さっちゃん」をクローズアップしたドラマ。
その時の太宰治役・戸田昌宏さんがとても良かった、というお客さんが
久しぶりにご来店。
りょうさんがとてもハマってたから、どうしても相手役の人は印象が薄くなりがちだった。
だからとても新鮮。

高校生の時にうちの店に来て、山崎富栄の日記を買ってくださったらしい。
お店へ来てここで過ごした事が自分の中でとても良い思い出なので、と
本をプレゼントしてくださった。「開店8周年なんですよね?」って。
その本は「カキフライが無いなら来なかった」せきしろ×又吉直樹著 

なんとなく気になっていた1冊ではありました。
「太宰治のことが出てきますよ」と教えてもらい、ページをめくると、飛び込んできた「太宰治」の文字。
又吉直樹さんが「太宰治ナイト」というのをやっていたよ、という情報は以前になんとなく耳にした
ような、目にしたような、曖昧な記憶はあるのですが、特に調べずにそのままにしていたのです。
「ちょっと太宰っぽいかんじなんですよ、この写真」と見せていただいた携帯の写メは、
たしかに太宰似の男性だった。

なにより「高校生の時にここへ来た日がとても良い思い出なので」と言ってくれた彼女の
表情がとても素敵で、可愛くて、お店をやっていて良かった!とまた思えた出来事でした。

本を読んでいくと、又吉さんが住んでいた三鷹のアパートが、太宰の住んでいたところと
同じ場所であったとか。
「自分の前世はもしや・・」と有名な占い師に太宰が生きていた時代に自分が誰であったかを
占ってもらったら「バッタです」と言われた話とか(笑)面白いです。

でも・・・ふと気になりました。
「前世はバッタ」って結構聞いたことがあるような気がしたのです。
そこで「前世はバッタ」で検索してみたのですが、出るわ出るわ、
「前世はバッタ」と言われた事のある人が。
100年前はバッタの大量発生の時代?まあここで真剣に調べてみるよりも、
少しだけミステリー、なかんじで曖昧にしておきます。


干支のものは縁起が良いから、と昨日いただいた寅ちゃんと。

特集企画「春よ!乙女よ!映画よ!」特別割引企画
〜あなたの少しの勇気で入場料金が割引きになるかも?!〜がかなり面白い!
セーラー服があればトライしてみたかった(笑)


もう3月を過ぎました。いよいよ春が来る。
3月27日(土)の朗読会は定員となりましたので、受付はキャンセルがあった場合のみご参加可能
でよろしければ、となりますのでよろしくお願いします。
翌週の4月3日(土)は春の読書会となります。
この作品がしたい!発表します!という方、お知らせ願います。
1週間経って特に申し出がなければ、例によって私がまた作品を決めさせていただきます。
さあ桜の開花はもうすぐです。花粉症がかなりツライですけど、楽しみな事に目を向けて乗り切りたいです。


2010年3月5日 金曜日
連鎖していく事ってある。
映画の「カフェハリウッド」の雰囲気がとっても良くて、しばし思い出して浸っていると
お客さんがご来店。

店内に貼っていた森雅之のプロマイドを見つけられて、
「私ね、日暮里の駅のベンチに座っていた森さんをお見かけした事があるの。
ハットかぶって映画のワンシーンみたいだったわよ」と目を輝かせて語ってくださる。
なんて羨ましいんでしょう!

高峰秀子とも数回すれ違った事があるらしい。
銀座の電通にお勤めだったそうで、給料日になると会社のフロアに
カフェーやバーのママさんがズラーッと売り掛けの回収に行列するらしく、
想像するとそれこそ映画のワンシーンのよう。華やかでしょうね。
昭和初期のムードに浸れる、という点では、「人間失格」はかなり満足度高かったです。

衣裳の宮本まさ江さん、いろんな映画のクレジットでお名前を拝見しますが、
実にいい仕事されますね。
伊勢丹でやってた「人間失格衣裳展」に行きたかったな
着物は勿論素敵でしたが、ヨシ子のからし色のワンピースが気に入りました。あれ欲しいな・・・

そういえば着物をもう何年着ていないだろう・・・と思っていると、
時々お茶の帰りに着物姿で来てくれるお客さんご来店。
一緒に着物着て鎌倉行きましょうね、と言ってからもう何年経つだろう・・・
なかなか実現していない事だけど、行くなら春か秋が良いな。

と、そんな事に思いを巡らせていると、久しぶりに友人が来店。
花柄のスカーフが春の訪れを感じさせる装い。
私も今欲しいんですよ、花柄の春用の巻物。
最近デパートの1階の入り口付近を彩っていて、かなり目に入るんですよね。

いつもそうだけど、映画の話をたっぷりと。
「人間失格」の話題ひとつにしても、「鈴木卓爾さんが出てる」とか
そういうところにまず気が付く人。
私もあの文壇メンバーの登場シーンは、印象に残ってる。
DVDのメイキングとかにもっと詳しく出てこないかな?と密かに期待しているのです。

彼女が自然に「母の恋文」の話を始めた時は驚いた。
谷川俊太郎の本で、父・谷川徹三と母・長田多喜子の往復書簡。
それがちょうど今日、ふと思いついて窓辺に出したばかりの本だったので、ビックリしました。
大正時代の丁寧な言葉の言い回しに惹かれたようで、
昭和初期もいいけど、大正ロマンの世界に浸るのも良いな、読んでみようかな・・・なんて思いました。

そして彼女の口から「土屋嘉男さん」の名が出てさらにビックリ。
かなり前に週刊誌で昔の太宰との思い出を語られていた記事について日記でも紹介した、
太宰治に薦められて俳優になった方です。

友人は、映画「けものみち」を観ていた時、ほんのちょい役だったというのに、
登場した土屋嘉男さんがとても印象に残って、それから土屋さんの本を読むようになったそうです。
とても文章が面白くて、何冊か読むうちに、太宰の事が出てきたから私に教えなきゃと思ってくれたみたい。

あの週刊誌の文章は、数ある生誕百年の太宰に関する記事の中でも特にあたたかくて
印象に残っています。さっそく図書館で土屋さんの本を予約してみました。
どんな風に太宰が登場してくるのかとても楽しみ。
また、俳優としての土屋さんにも興味が湧きました。
ほんのちょっとしか出てこないのに、なんだか鷲掴みされるような魅力のある俳優さんって
たまにいますよね。「けものみち」はじめ「七人の侍」レンタルしてみよっかな〜

翌日、朗読の中村さんが娘さんと一緒に来店してくださって、
また楽しいおしゃべりタイムを過ごしていたのですが、
何がきっかけだったか・・・「母の恋文」を、大正時代の言葉の言い回しが素敵だそうですよ、
と紹介してみたら、気に入ってくださってお買い上げに。
なんだかリレーのバトンのような、素敵な連鎖反応でした。


2010年3月4日 木曜日
お客さんと時々話題になる映画「人間失格」
ここで聞いたものに限ると概ね評判はいいかんじです。
2時間以上の上映時間にもかかわらず、ダルくなる隙がない。最後まで引き込まれる。
生田葉ちゃんは美しかったし、キャストは皆合ってたと思う。
バー「青い花」や「カフェハリウッド」の雰囲気も抜群に良かった。
この時代にもし自分が存在していたら、どんな人生を送り、どんな店に通って、どんな男を愛しただろう・・・
なんて考えてしまうほどに。

原作にない中原中也が登場した事については賛否両論あるようですが、
私は良かったと思いますよ。
映画が終わって現実に戻った後も、妙に「茫洋茫洋」のセリフが耳に残っているし、
スタイルは全く中也風じゃなかった森田君だけど、かえって中也っぽくおかっぱにしたら
それこそお笑いになってしまう。あれはあれでオリジナルとしてアリだと思う。

実家が金持ち、美貌、才能あるけどやってる事はめちゃめちゃ、など共通点は多い太宰と中也、
接触した時の絡みのエピソードくらいしかないけれど、
太宰は確実に中也の事をかなり意識していたと思うのですが、どうでしょうね・・・
この映画で中也をフューチャーしたのは、私は面白いと思ったけど、
これがイカンかった、って意見は多いようですね。

「アイドル映画として見る人もいれば、太宰ファンや、私たちを支持するマイナーな映画ファンもいる。
これがつながれば化学反応が起こるかもしれない」と監督は発言している。
劇場の客層もさまざまで、若い人から年配の人、男女比も半々くらい、(私の行った時はそうだった)
「よくわかんなかったけど、生田君が美しかった」という軽めの感想もあれば、
熱いレビューを繰り広げる層もあり、面白い。
「とにかく出演者を美しく撮る」という狙いも成功していると思った。

そして確実にこの映画を通して原作に興味を持った人も現れた。
初めて太宰の本を手にした人、きっといるでしょう。
映画はいまひとつ不親切で、ナレーションもなく説明も少ない。
鑑賞後、「中原中也 千里眼」とか「DIAL ジアール」とか検索した人はきっと何人かいる筈。
ヒントだけポンと差し出して、あとはお客さんそれぞれの「人間失格」の続きをどうぞ、
みたいな、不親切なようですごく親切なはからいが感じられる。
映画を鑑賞する事は受動的だけど、自分で調べて理解して繋げていく面白さに
目覚める人も一掴みでもいるだろうと思う。

或いは・・近い?遠い?未来、「雀こ」を読んだり、朗読を聴く機会があって耳にした時、
あれ?これってどこかで聴いた事あるような・・・となって、
映画で三田さんがえんえんと繰り返してた子守唄だ!と気づく経験をする人もいるでしょう。

現代のテレビに慣れている人は、なんでも説明しすぎる世界に浸っている事がごく普通で、
また説明がないと不安になるようなところがあるかもしれないけれど、
この映画は徹底的に説明を削って沢山仕掛けがしてあるような気がする。
3回くらい観ないとわからない事、確かにいっぱいありそうですね。

ただあと2回劇場に私を引っ張っていくまでには及ばなかった。
勿論、時間とお金の問題が第一なのですが、これはあくまで個人的好みの問題です。
「ハマる」ところまではいかなかった。こんなにハマりやすい人間が。
参考までに私の過去最高4回以上観た映画は2つ。「嫌われ松子の一生」と「THIS IS IT」

昨年から公開された太宰作品原作映画で一番好みなのは「パンドラの匣」です。
これは唯一涙が溢れた。
といっても、映画が終了してライトが点いて、泣いてるのは多分私一人だった。
好みが偏ってるのかな・・・

例えば主演の生田君、とても上手かったし美しかったし二重丸の葉蔵だと思ってます。
でも似ている玉木さんと徳井さんはハマれる、つまりファンになるのですが、
生田君を何度も観たい、まではいかないんですよね、心を持っていかれる感が足りなかったかな。
注射する為に脚を差し出すところはドキッとしましたけどね。
もうどうなってもいいからキスしてほしい!というかんじにはならなかったかな・・・

この映画によって評価は高まると思うし、彼もそれを感じて上に向かってるんですよね、
だから下降指向をとても上手く演じたけれど、どうしてもこれをきっかけに上に向かっていくかんじが
透けて見えてしまったんです。

試写で自分の名前が一番最初に出てくる事に感動した、という気持ちが
撮ってる段階で読めてしまう。それは当然の事なのですけどね、
ジャニーズだって競争の世界。この映画主演で大きく前に出る事が出来るのはプレッシャーよりも
喜びが勝つでしょう。実際にいい演技を見せてくれたし、なにより美しかった。

私は「大庭葉蔵」にすごく望みが高いんでしょうね。
かといって、じゃあ他の誰ならいいの?と言われると、答えに詰まる。
候補に浮かぶ人は、もっと年代が上の人ばかりだから。
この役は年齢的にも限られてきますからね。そう思うと、
やはり2010年の現在の役者さんの中では生田君でベストだったんだと思います。
「あぐり」のじゅんのーちゃんの時から注目してたし。文学作品主演は彼の運命でもあったのでしょうね。

「若者が太宰作品を手に取るきっかけになれば」というのはちょっと模範解答すぎかな?
なんて意地悪な事思ってましたけど、実際きっかけになっているようですよ。
まずものすごい勢いで伸びた数字が示しているし、
うちの店にも最近、映画を観て来られたのかな?というお客さんがチラホラ来てくださるし、
「お店に貼っているこのポスター、不要になったらいただく事ってできますか?」
と高校生の娘さんと、お母さんと、娘さんのお友達で来店された事もあったのです。
お茶を飲んでいる間、娘さんたちは太宰の本を読んで色々話されてました。
彼女達は、「人間失格」だけでなく、「津軽」も読んでいるようでした。

ずっと前の事ですが、
「人間失格」が机に並べられていた時、親に心配されて・・・と言われていたお客さんの事も
思い出しました。その心配する親御さんの気持ちもわからなくもない。
その横に「津軽」や他の作品も一緒に並べていると、大丈夫なような気がする。

生田君の顔写真表紙で全部揃えるというのは、実に良い企画だと悟った。
特に「津軽」の表紙は男前振りが光ってます。たくさん読まれるといいな、
きっと映画の1シーンに登場した、葉ちゃんの儚い美しさと対比するような
津軽富士の力強い美しさも理解できる日が来るのではないかと思います。

太宰治生誕101年、そして国民読書年である今年、
実に本が売れないこの時代に「人間失格」が公開され、多くの文庫本が売れた事は
とりあえず成功なのではないかと感じます。
監督の言うところの「化学反応」の答はもう少し先に出るのかもしれませんが・・・

お客さん曰く「この映画は新宿で観るのがいい」とのこと。
たしかに鑑賞前、鑑賞後、心象風景には新宿の雑踏が似合いそう。
機会があればそうしたい。
でもやはり多摩で観たいですね。吉祥寺で太宰映画3本、あるいは4本まとめてやってくれないかな。

ちなみに早稲田松竹で
○4/3-4/9------
パンドラの匣 10:20 / 14:20 / 18:20
ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜 12:10 / 16:10 / 20:10(〜終映22:10) やるようですよ。

女は可哀そうなもの、独りでひそかに泣いているものを、
胎内にくるみ込んでやりたい本能がある。

それは女の無条件な優しさなのだ。
岡本太郎はどういう訳か、それを知っていた。
(愛する言葉 発行イーストプレス 岡本敏子)

この映画を観終わった後に読むと、なるほどな〜、と納得した言葉。
日記に書いて、少々長くなってしまった感想をこの言葉で締めることにします。


inserted by FC2 system