営業日記。

2004年7月31日 土曜日
ずいぶん前に朝日新聞の「中央線の詩」にうちの店のことが掲載された日、
たまたま九州から東京に来ていてこの記事を目にし、
「今回は都合がつきませんが、いつかお店へ行かせていただきますね
私も太宰治が好きなので」と連絡してくださった方がおられました。
しばらくしてうちの店に書籍の小包が届き、1冊の本と丁寧なお手紙が添えられていました。
それは先日電話をくださった方でした。
「旅に出たくなる日本語」(実業之日本社刊)という本の著者、福田章さんという作家の方なのでした。
この本は、太宰治の「津軽」「富嶽百景」をはじめ、萩原朔太郎、高村光太郎、宮沢賢治、有島武雄などの
文学作品をめぐる福田さん自身の旅物語になっています。
「津軽」では、生前のたけさんと会われた時のエピソードにも触れています。
「越野商店」で徳利を記念に一本買い、底にサインしてもらった、
けれどもお湯で燗をつけてるうちにサインは消えてなくなってしまった、けれども思い出は残っている、
というような内容でした。
その本を、うちの店に訪れる人たちに自由に読んでもらえるように置いていただければ、
というお手紙の内容どおり、ありがたくそうさせていただくことにしました。
字も大きくて読みやすいので、中学生くらいから年配の方まで楽しんで読んでいただける本だと思います。
夏休み、どこか文学作品をめぐる旅に出てみたいな、と考えの方、
ヒントを探しに読んでみてはいかがでしょう
なにより、メジャーな文学作品、誰もが一度は耳にしたことがある文学作品の力強さを
改めて感じさせられる1冊になっていると思います。

その福田章さんが、ふとお店にやってきてくださいました。
東京に用事ができたのでついでに来店くださったとのこと。
志賀泉さんの「ひらら」が置いてあったのを、ちょうど探されていた、
ということで喜んでいただけたみたいで良かったです。
「寄贈してくださった本、いろんな方が読んでくださってます」とお礼を言い、
学生時代は三鷹南口付近に住んでいた事などお聞きしたりして少しお話しましたが、
肝心な事は結局聞けなかった。

さきほど紹介した本とあともう1冊、お送りいただいた雑誌があるのですが、
(望星 2004年4月号 東海教育研究所 特集 旅心をかきたてる名作・名文)
そこに掲載されている福田さんの「太宰が手招く北のまほろば・津軽へ」を読んでみたところ
どうやら太宰ファンの女性と縁があり赤い糸を感じたようなロマンチックな描写があり気になっているのです。
そのあたりについて質問したかったのですが、ちょっとできなかった。また次の機会に。
いえ、自分と夫の縁を結んだのも太宰治なので、世には他にもそういうカップルがいるのだろうな
というのはなんとなく嬉しいことなのです。どうも世間的には太宰ファン×太宰ファン=負、ってイメージが
拭えないこともあるようなので、「正だよ、正。プラスだよ」って一度胸を張ってアピールしてみたいのです。
いや、まだ答え出すの早いかな(笑) 

ということで文学と旅に興味がある方、コーヒーでも飲みながらこれらの本、
ゆっくりと読んでみてくださいね。

2004年7月30日 金曜日
イタリア、トリノの大学生で日本文学を勉強されている方が
イラストレーターのびぐさんとご一緒に来店。
谷崎潤一郎、川端、三島がお好きということで
私もおおいに刺激を受けました。

日本文学に関心を持ったきっかけはなんですか?と尋ねると、
ゆっくりと日本語で答えてくれました。
最初は日本のマンガから入ったんだそうです。
イタリアで、高橋留美子のマンガが大人気だったんですって。
「うる星やつら」とか「犬夜叉」とか。
で、大学に入った時に日本文学を専攻し、
源氏物語や平家物語のおもしろさに目覚め、故語まで勉強したというからすごい。
きっと私よりも読解力あるのでしょうね。
あとキティちゃんが大人気みたいで、佐渡のおけさ柿キティちゃんに大いなる反応を
示されてた。キティちゃんはたしかパリジェンヌあたりにも人気だと
女性誌で見た記憶がある。やっぱり可愛らしいものは全世界共通ですね、なんか嬉しい。

ユリイカの村上春樹とはなにか、日本文学全集の谷崎、川端、の本をお買い上げいただきました。
この日本文学全集、店の片隅の方の「1冊500円」というコーナーに積み上げられていて
普段まったく動かないけれど、こういう勉強熱心なイタリアの学生さんの手に渡って
嬉しいですね。ちなみにこういう日本文学のハードカバーの本は、イタリアではとても高く
50ユーロは下らないそうです。144円×50でざっと7200円くらい。ひえーたけえー

そんなかんじで楽しく会話しているところへ、ますたー登場。
びぐさんがリップサービスで、彼女に
「こちらが店主のパートナー、日本では彼のような人がモルトヴェルラー(いい男の意らしい)」
と説明してた。いやいや、サッカーとか見ててもイタリア伊達男ってすごいレベルのかっこよさ。
もう失神レベルですからね。汗のかき方、拭き方ひとつからしてエレガントですから。
でもそういうエレガントな男といいレストランといい車、甘いワインの語らい、そして肌の触れあい、
そんな世界よりも谷崎や川端の小説の世界って男女の深淵が味わえるように思う。
私がもしかっこいいイタリアの男なら、可愛くて魅力的な彼女がちっともデートしてくれなくて
日本文学に夢中なら、嫉妬しちゃうだろうな、で、自分も研究してはまったりして

あともうひとつ、将来は目指すものはなんですか?と尋ねると
日本文学の学者になりたいです。とハッキリしたきれいな日本語で答えてくれました。
すばらしい。今日、あなたのその声がこの店に響いたこと、忘れません。
またいつかお店に来て欲しいです。

2004年7月29日 木曜日
昔、文京区で本屋さんを経営していた、というおばあさんが
久しぶりに来店されました。
座ってコーヒーを飲みながら、なんともいえない遠い目で、
「ここへ来ると、あの頃の事を思い出すわ」とつぶやかれて、
なんだかこっちも泣きそうになりました。
ぽつりぽつりと、昔話を言って聞かせてくださいました。

当時ではまだ珍しかった通信販売をはじめてみたり、
終戦後、活字文化がまた活発になってきた頃、ものすごく繁盛して
活気ある日々が取り戻せたこと、
昭和30年頃?貸本ブームの時に便乗してはじめてみたら
そちらも大当たりで、1000人ほどの顧客があったこと、
店を畳まなくてはいけなくなった時、
お店の前からタクシーに乗った時の情景がいまだに忘れられない
世話になった、と手を振る人、ひとりひとりの表情が
何十年たった今でも鮮やかに思い出せる、
妹さんが最近病気になってしまい、もう長くないかもしれないから
またしばらく来れないかもしれないけど、
落ち着いたらたぶんまたここへ来たくなるだろうね、と言って帰っていかれる
背中を見送りながら、さまざまな思いに駆られました。

昨日、店優先ではないなんて書きましたが
趣味を楽しめるのも店を持続した上で、のことです。
死ぬ時は店で死にたいとさえ思うもの。
この目の前の道でタクシーを拾い、「さよなら」とこの場所を
見あげる、なんて絶えられません。
お客さんひとりひとりの言葉、出会いを大切に思うなら
店を終わらせるなんて絶対できない。
やむを得ぬ事情、というのが永遠に来ないことを願います。

2004年7月27日 火曜日
昨日、マンションの話を日記に書きましたが、
本日もお客さん(三鷹マダム)とマンショントーク。
そのお客さんは、お隣のマンションも見学に行かれたそうですが、
最近見学した武蔵境のなんとか、ってところがとにかく素晴らしかったよ、
ってことこまかに教えてくださいました。
ゲストルームはあるし、キッズルームはあるし、そのマンションの敷地内で
公園を所有してるし、それでいてお値段の方はそんなに高くはない、と。
ふーむ、それは一見の価値がありそう。
でも私は三鷹でしか考えてないので、境ならちょっとOUTですね、って答えると
なら三鷹にあるのに「○○洒落た英語 吉祥寺」ってマンションも対象外?
って話になって、三鷹にあって「○○ 洒落てなくていい単語 むしろださいくらいの方がいい 三鷹」
が理想ですかねー、なんて答えてた。
普通は、「なんとか吉祥寺」ってマンションに住みたい、って人が一般的には多いと思います。
私は「○○荘」ってネーミングが個人的に好きなので、やっぱり当分アパート住まいなのかな
京都の鈴虫寺のすぐ裏に住んでた時も、いかにもその土地らしい、ってかんじの
○○荘、ってアパートに住んでいて、気に入ってましたね。

調布花火大会に行ってきた、ってお客さんが、デジカメのムービーで
その花火の姿を見せてくださいました。感激しました。迫力あるきれいさはもちろん
なのですが、あの夜、ドンドンって音だけでたまらなく見たい気持ちで溢れていた自分に
今日この流れで、花火を見ることができたことがひたすら嬉しい。他の花火じゃダメなんですよ。
同時に、やっぱり花火大会行きたい、という願望が高まり家でもさんざん言ってたら

「じゃあひとつくらい行ってきたら?俺がその日店夕方から交代するから」ってますたーが言ってくれた!
「え?一緒に行けなきゃ意味ないよ」(のろけ御免デス ホンシンかどうかはナゾです)
「じゃ店どうするの」
「そうだね、交代で楽しむしかないね、じゃあお願いしよ」
「その代わり、今度日曜に西武球場で見たい試合あるんだけど一日店番代わって」
「あ、そーゆーことね、はいはい」

そんな流れで東京に引っ越してきてはじめての花火大会に行けそうです。わ〜い☆
ホントに趣味優先の人たちですね、逆に言うと、なにがなんでも店優先!一筋!でないから
のんびりとやっていけてると思います。でなきゃとっくにつぶれてるでしょう。

すっかりはしゃいでいると、マンションの8階に住んでいるという友人が、
「うちから花火、きれいに見えるよ。花火大会なんて開催地行っても人にもみくちゃにされるだけ
マンションかホテルの上階からワインでも片手に見るものなのよ」って余裕の発言。オットナ〜
さあ打ち上げ花火、上から見るか下から見るか どうしようかな

2004年7月26日 月曜日
先日チラッと書きましたが、この秋、店のすぐそばにマンションが完成します。
図書館と警察署にはさまれた、前は田んぼだった場所です。
あの田んぼの風景、結構好きっだったのにね、なんてよくお客さんと話すのですが
すべては変化していくもの、これはもう受け入れていくしかないのでしょうね。
もちろん抵抗すべきものも世にはあるのでしょうが
少なくとも今回のマンションについては、みなさん
「田んぼの風景が無くなるのは寂しいけど、
この店の常連さんが増えることを期待したいですね」と言ってくださるので
私も前向きに考えるようになりました。

で、先日そのマンションのモデルルームを見学に行ってきたのです。
もちろんまだまだマンションなんて買える身分ではありません。
でも冷やかしというわけではなく、将来的な事を考えると、店から一番近いマンションを
モデルルームのあるうちにじっくりと見ておこう、というのは普通の考えだろうし
とにかくきれいな住まいを見て、掃除する気を起こしたいというのもあり・・・
実は家のポストに広告が入っていて、「今こちらの用紙を持って見学に来店いただけると
1000円分のクオカードプレゼント中」とあったのが決め手となり行ってみたのです(せこい)

受付から緊張してたのですが、きれいなお姉さんにやさしくエスコートされながら
モデルルームを案内してもらうのって、なかなか良いですね。いやー、クセになりそう
想像してた以上にきれいです。書斎も機能的で、デザインも洒落てますし収納部分もたくさんあり。
テラスのテーブルにはさりげなく雑誌「クーネル」が置いてあるところがなかなか芸が細かい。
で、もうキッチンが超イイ!「このキッチンなら、私毎日楽しく料理作れそうです」を連発する私。
今思うとありえへんなー、毎日料理なんて。 見学後、案内してくださったお姉さんに丁寧に礼を言い、
「いつか住みたい候補に入れときます。今はまだちょっと無理なので」と期待は持たせない答えを。
私のアンケートの回答をご覧になられて、
「あ、あの可愛らしい本屋さんですか?いつも気になって前を通ってたんですよ」
と言ってくださった。嬉しいですね。でも今は無理です・・・

そんなかんじでモデルルームをあとにしたわけですが、なんか恥ずかしいのと興奮状態だったので
肝心のクオカードをいただくチラシを渡すのを忘れた。ま、いいです。こういうところホント大阪のおばちゃん失格。
きっと大阪のおばちゃんのベテランさんって、受付でクオカードもらった瞬間に、
「あ、洗濯物とりこまなあかんわ、ほな」とか「たかじんの番組始まるわ、ほな」とか言って退散とかしそう(笑)
でもそれくらいのたくましさがないと、今どき古本屋でマンション買うなんて無理。
まあいいさ、しばらくは小心者でも四畳半の精神を忘れずにいよう。
ホントは長渕剛みたいに、豪邸の中に四畳半部屋つくる、みたいなのがかっこいいと思ってるんだけど。

ということで三鷹でマンション探ししてる方、ジェイパーク三鷹 ノルディックエア、おすすめですよ。
左は警察署、右は図書館、深夜1時までのスーパーサミットはすぐ、市役所もすぐ、ビッグエコーもすぐ、
そしてフォスフォレッセンスが目の前ですよー。是非常連になってくださいませ。
って決してまわしものじゃありませんのでー

2004年7月25日 日曜日
暑い!
なんだこのクソ暑さは。
そんな訳で、日記書く気力もありませぬ。
いやもう勘弁して。。
2004年7月24日 土曜日
「昨日の夜、バスの中からお店を見ると
ちょうど真ん中のテーブルに座っておられた品の良いかんじの女性と話されてるのが見えて、
その場面が、なんだかとっても絵になっていましたよ」
とお客さんに言われました。
昨夜、来てくださった女性のお客さんは、この日は違いますが着物が似合う素敵な奥様。
前に着物で来店くださったことがあるのですが、さすがに今年の夏の暑さに
着物はつらいようです。 ルールがかみあわなくなってる、って。
袷は6月〜9月、といっても暑すぎて浴衣でないと無理、とか。
でも私、少し憧れがあります。こんなに暑い中、汗ひとつかかずに着物を着て
日傘をさして涼しそうに歩く、っていうのに。
そのお客さんは、そんな雰囲気の似合いそうな方です。

「明日の調布の花火大会は行かないんですか?」と今日は何人かの
お客さんに言われました。そういえば先日、映画「天国の本屋 恋火」に協力してるのが
この調布の花火大会らしいということも聞きました。
行きたい気持ちは山々なんですけど、
閉店してからじゃもう花火終わってますよね、
たいてい花火大会って週末なので見に行けないんです。
最後に打ち上げ花火を見たのは、4年前の宇治の花火大会、
電車の窓から見えた最後の一発が忘れられません。
東京に来てから一度も見にいけてないのはちょっと寂しいので
ひとつくらい行きたいですねー

2004年7月23日 金曜日
最近、来る人来る人に
「あ、ドストエフスキー全集が入荷したんですね」と言われるのですが、
実は前から在庫ありました。不揃いなんですけど。
あるお客さんに、「ドストエフスキーをこんな奥にとじこめておくなんてとんでもない」
とクレームがありましたんで、ちょっと居場所を引越しさせてみました。
そしたら訳者は新潮文庫の何々って人の方が良い、とか
何々って小説に出てくる主人公のキャラはどうとか、結構ドストエフスキー好きな方
が多いようでみなさんいろいろ語ってくださるんですけど、私まだ1冊も読んだことない。
ダメですかね。 でもみなさん必ず最後に、
「昔は文学やるなら必読の作家だったけど、もう今そんな時代じゃないですからね」って。
そう言われたらなんかさみしい。今年の夏休みは無理として、いつかの夏休みに一気に挑戦してみますわ。

昔から続いているお店ってほとんど無くなってしまったね、って話している時、
バールパンの名が他のお客さんからあがり、おおそうだそうだ、ってかんじでちょっと店内(といっても3名)
盛り上がりました。今でも銀座にあるバーで、かつて太宰や坂口安吾など文士が通った店として有名。
私も一度だけ行ったことがあります。あそこのBOX席で文学談義してみたい、という夢があります。
先日行ってきたよ、ってお客さんは、坂口安吾の好きだった「ゴールデン・フィズ」というカクテルを
いただいたそうです。作り方も教わったんですって。ジン・卵の黄身・レモン汁・ソーダを混ぜるらしい。
夏の夜にカクテル、いいかもしれない。「太宰治が好きだったのはありますか?」とお店の方に質問
してみたけれど、太宰は早く死んだから、カストリとかそんなのしかない時代だった、ってお答えだった
そうです。ちなみに私が行った時は、「チャーリーチャップリン」というカクテルを飲みました。
お酒に弱い私でもとても美味しくいただきましたよ。そろそろ行ってみたいな、バールパン。
よく考えたら、太宰が行ってた店が今でも存在する。すばらしい事だと思う。
なくなってから慌てるより、その存在の事実に感謝してちゃんと足を運んでみたいと思う。

先日書いた作家島田清次郎、一度ドラマ化されていたようですね。お客さんが教えてくださいました。
「涙をたたえて微笑せよ〜明治の息子・島田清次郎」というタイトルで、久世光彦演出、本木雅弘主演
だったようで、見たかったー。再放送してほしいところです。

2004年7月22日 木曜日
ものすごい失敗をやらかしてしまいました。
今日はほんとにヒマな一日だったのですが、
夜の閉店1時間前くらいになって、
「今日はお店閉まってるのですか?」とお客さんが来られ、
「いえ、21時までですよ、どうぞ」と答えながら、
なんと「OPEN」の看板に朝変えるのを忘れて、
一日中堂々と「CLOSE」の看板を掲げていたことに気がつきました。
やってもーたー あわわ・・・ってかんじです。
たぶんそうでなくてもヒマはヒマだったとは思うんですけど、
なんというか心構えがなっとらんですね。
気合いいれなおしー! ってかんじです。

たぶん連日の暑さで頭のネジがゆるくなってるんでしょうね。

お客さんから健康とお肌に良い「トルマリン水」というのをいただいたので
それをガブ飲みして復活、自分を奮い立たせる。ってもう閉店の時間だけど。
昨日立川の丸井でバーゲンで安かったからギャル服買ったし。
だるく過ごすのはもったいない夏。前向きにいこ。
今夜も今はまっているおやつ「いわしスナック」食べながら「恋人よ」見て涙することにします。

2004年7月20日 火曜日
またまた暑いです。
最近、お客さんとは、「暑いですね」と共にお決まりの文句が
「青山ブックセンターの倒産、ショックでしたね」です。
私も先日、ここに少し感想を書きましたが、
注文についてのお客様への連絡は、それは可能だったんじゃないかな、と後から
お客さんに聞きました。もちろんその作業の胸の痛みは計り知れないものがあります。
あれから少したって、やはり店員さんたちの今後の身の振りかたを考えなくちゃいけない
現実を思うと、なんともいえない気持ちになっています。

私と同じように、京都出身、東京在住、のお客さんと少しお話したのですが
そのお客さんは、学生時代だった頃、河原町の駸々堂書店によく通っていたそうです。
もちろん本が充実していた事は言うまでもないのですが、当時真っ赤の髪の色をした
女性店員さんがいて、ファンだったので通っていた、とのこと。
「私も覚えてます!当時仲の良い男の子もその店員さんのファンで、気になるっ
てよく通いつめてました」なんて言って盛り上がってました。
髪の色で目立つのは当たり前の事として、保守的なイメージの駸々堂だからこそ
みんな気になっていたのはあると思う。とても可愛い人でした。
印象的なのは、いつも楽しそうに仕事されてたこと。ちゃんと店に溶け込んでた気がする。
こんなふうに多くの人の心に、書店の中で輝いていた店員さんって
しっかりと残っているものなんですね。
月並みな言葉ですけど、突然自分の棚、店がなくなってしまった人たち、
今まで蓄積されたものはさまざまな形で残っていると思う。がんばってほしいです。

そんなタイミングでメタローグ出版より「本屋さんになる!書店・古書店を独立開業するための
アイデアとノウハウ」岡崎武志+CWS編 という本が発売されました。
フォスフォレッセンスも登場しています。またまた私の最終チェック漏れ?なのか
店主紹介のところで「大阪市内の新刊書店に就職」とありますが、京都市内の新刊書店です。
内容は岡崎武志さんの文章をお楽しみください。キーワードはボーイ・ミーツ・ガール(めっちゃお気に入り♪)
店全体の写真の端に、私がチラッとうつっているショットも気に入ってます。
なんか私、文字どおり少女おばあさんみたいな、森茉莉のような雰囲気醸し出してます。必見。
なにより古本界のいい男さんたちのページにはさまれてるのがグー!
私も読むのはこれからですけれど、本屋になりたい人にはきっと得るものが多い1冊に
なるのではないでしょうか。先週末には書店の店頭に並んでると思うので良かったら見てくださいね。

2004年7月19日 月曜日
とにかく暑いです。溶けます。
でも暑くていい事というのもあります。
普段、ご近所さんと挨拶するのも「おはようございます」
とか「こんにちは」だけですけど、「ほんとに暑いですねー」と
プラスひとことが自然に生まれますからね。
そのほんの付け加えのたった一行で、親近感が増す、ってことありますからね。

メールでも同じことが言えるかもしれません。
最近、年頃のお客さんに少し恋の相談を受けた時に、
「忙しいのはわかるんです。だからたった一行、ごめん今忙しい、でも
今度いつ会える?だけでも、その7,8行さえ打つ時間と気力がないなら
おはよう おやすみ のたった4行でもいいんですけど、それさえもできない、
ってどう思います?」と聞かれ、
「最初からそんなにマメでない方だったんですか?」と質問すると
「いいえ、最初は毎日メールくれたんですよ、なのに・・(少し涙声)」そこで
「次いこ、次」と答える私は残酷者でしょうかね。
あれからどうなったかなー
いや、でもそういう恋に苦しんだりしている最中は、もうどん底なんでしょうけど
結婚して安定した生活を送ってるものからすると、なんともはかなげで可愛らしく
私も悪い男に騙されて涙声になる自分を遠めに見て楽しんでみたかった、なんて
悪魔の囁きが・・・やはり夏ですね。もちろん冗談ですので。

というのも、また恋愛モード全開なのは、私の中でもっとも見たかった再放送ドラマ
野沢尚原作「恋人よ」が始まったからなのです!
もうビデオにとって毎夜、涙しながら見ています。
佐藤浩市の今の表情最高、ワンモア!なんて言いながら巻戻ししたりしながら見るので
長くなり、うち狭いアパートだから夜遅くは音小さくしながら見ないといけないんです。
いいシーンの時に限って、ダンナが「あつい〜 もうなんとかしてくれ〜」とか言ってくる。
頼むから今は黙っといてくれ、セリフが聞こえん、と言わんがばかりに何度も巻き戻しして結局集中できない。
こういう時こそ「あつい」とメール3行打って送ってもらい、こっちはビデオに集中させてほしいわ、ほんと。

2004年7月18日 日曜日
あっついですね。
なんかいつも同じ事かいてますが、こう暑いと食欲もないし冷たい飲み物ばっか飲んじゃってますます身体が弱ってきてます。
つーか、寝てたらいきなり鼻血が出ました(笑)。
鼻血なんて何年ぶりだよおい^^;
2004年7月17日 土曜日
青山ブックセンター倒産の件、驚きました。かなりショックでしたよ。
つい先日、この書店の欲望文化コーナー前を待ち合わせ場所に使わせていただいたところです。
待ち合わせ場所として使うだけでなく、今までたくさん利用させてもらいました。
本は自営業になってからはあまり購入できてないのが現実でしたが
ここ最近は特に新宿ルミネの2つのお店にしょっちゅう行ってた。
京都に居た時、駸々堂書店が閉店した時も突然だったけど、
何よりも店員さんたちの胸の内を思うと、なんともいえませんね。
うちのお客さんでもABCで働いてる人、少なくとも2人はいらっしゃいますし。
もちろん自分たちの身の振り方も問題だけれど、
もし私が同じような立場にあったら、まず注文を受けてたりする場合、
入荷ができなくなりました、と一言お詫びの言葉をお伝えしたいと思う。
注文以外でもお客様となんらかの約束事を交わしている場合、その事について
たった一言の誤りの説明もできないとしたら、それが耐えられない気がする。
そういうのって、一生忘れないものです。

私はまだ幸せかもしれません。
もしこのお店がどうしても持続できなくなったとして、
それは自分の力不足だと納得がいくだろうし、事前に告知することができ
ちゃんと挨拶とお礼を最後に言えるでしょう。そんなの想像したくもないけれど。
でも会社だとそうはいかない。もし店員さんたちが店内の本を搬出しなければ
いけなかったのなら、こんな辛い作業はないと思います。

初めて六本木店へ行った時、東京っぽいな、と刺激を受けたあの気分、
何度か東京憧れて深夜バス往復でやってきてはホテル代浮かすために
深夜までやってるドーナツ屋とかはしごして、不安になったら朝5時くらいまで
やってるこの書店へ来てホッとしてた。 あの独特の空気を、
ずっと忘れられず今の私をつくるひとつの要素となっていることは消えない事実。宝です。
そしてその時も、最近の私も、立ち読みばかりになってしまって
ちゃんと本を買い貢献してなかったのも事実。
この現実や、書店がつぶれる要因について書き出したらきりがないけれど
守りたい文化が手の届く場所にあるのなら、そこに金を落とせるようでいたいですね
今の自分はそこんとこダメダメなので遠い道ですが、今回のショックを流してしまうのは
元書店員としてもなんとなく許せない。そのあたりの意識は高めていきたいですね。

2004年7月16日 金曜日
今年度太宰治賞受賞者、志賀泉さん発行の
「ひらら 特別号 太宰治賞受賞記念号」入荷しました。
数が限られているので、なくなったらそれまでです。どうぞお早めに。

「東京八景」の有名な一文が表紙になっている今回の号も読み応えがありそうです。
私はまず「太宰治賞授賞式 花束と二十五年目の万年筆」
これを読んで、なんだか涙が出てきてしまいました。
これから読む方のためにここでは詳しく触れませんが、
華やかな授賞式から家に帰れば一人。式でもらった大きな薔薇の花束を持って帰っても
部屋に置き場がなく、洗濯機に水を溜めて生けることにしたという、またその写真を見て
なんともいえない感情が押し寄せてきました。
私も今のアパート生活をますます愛すべきものにしていけそうな気がした。
また日記に書きますけど、店の隣にこの秋完成するらしい新築マンションのモデルルームを
先日訪れてみたんですよ。お金もないのにマンション暮らしにちょっと憧れかけていたけれど
当分、今のアパートで地に足をつけて頑張っていこうと思います。まずマンション買うなんて無理やし。

「桜桃忌朗読会」というところも読んでみたら、田口トモロヲさんの朗読会、
「太宰治カフェへようこそ。私がマスターの田口トモロヲです」のセリフで始まったそうですね。
ちょっと聞いてみたかったな・・・
「ひらら」は次の「東北編」で最終号となるそうで、八月下旬発行予定だそうです。

明日、17日(土)午後1時30分開演で、うちの店のすぐ近くの三鷹市公会堂大ホールで
みたか寄席という古今亭圓菊はじめ数々のゲストが繰り広げるイベントがあるそうです。
関係者の方から何枚かチラシをいただき、そのチラシをお持ちの方は当日でも前売り料金で
OKということです。2500円が2000円になります。興味のある方はどうぞ。
余るともったいないので、別に店に用がなくてチラシだけちょーだい、ってのももちろんOKですよ!

今日は昼間、かつて聞いたことのないような雷が鳴りました。ガクガクでしたよ〜
その後サイレン鳴ってたし、落雷でケガ人が出てないか心配です。
くわばらくわばら よなおれよなおれ←子供時代から地震・雷の時のおまじないでもう口グセなってる。

2004年7月15日 木曜日
先日、久しぶりにお客さんが来てくれた。
春頃まで週一ペースだったのがパッタリと来られなくなって
気になっていたけれど、学生さんだったようなので、
たぶん卒業されて三鷹を離れたのかな?と思っていました。
ものすごい美人で、細くて、それでいて芯がしっかりしたかんじの女性。
乙女向きの棚にあるような本をいつも窓側の席で静かに読んでられて、
それはそれは美しい絵になっていたのですよ。
彼女は好んで雨の日に来てくれてた、ような気がする。
今日みたいな通り雨がサーッと降って、いっきに店内が静かになると
やってこないかな?と期待するクセがついちゃいました。
以前の日記(かなり前、お店の開店半年記念くらいかな?)で、
静まった店内で「良かったら、これをかけてもらえませんか?」と
「アヴェ・マリヤ」のCDをさしだした彼女です。

来てくれた時、ものすごく嬉しくて「どうなさってるのかな?って気になってました」と言うと
「引越ししたので来れなくなったのですけど、今日は選挙があったからこっちに来たので」と。
そうだ、思い出した。前にも、選挙の翌日に来店してくれて
「今日は新聞置いてないのですか?」と聞かれ
「すいません、持ってくるの忘れてしまいました。でも選挙の結果だけですよ」って答えると
「その選挙の結果が見たかったんですけど」と言われ、失敗したな、と感じたことを思い出しました。
なんか軽く答えてしまった事が恥ずかしくなったものです。私の弱点ですよ、政治経済方面いまいち鈍感。

長くお店を続けると、常連さんの顔ぶれが変わることもあるだろうし、
ずっと通ってくれてた人がパタッと来られなくなることもあるけれど、
いろいろな事情で来られなくなっても、あの場所へ帰った時は、あの店へ顔を出そう、
って思ってもらえる存在になりたいですね。
意外と今ある自分の状況で、関わってきた年月の長さとか仕事とか友人とか
そういう重要度の高いものよりも、ふと寄れる店とそのマスターが変わってなくてホッとする、
みたいな取るに足らない事で救われる、そんな日もありますからね。
特にこんな予報外れで傘を持ってなくて雨に濡れた日なんかは。

2004年7月13日 火曜日
前にも日記でチラッと書きましたが、
お客さんに貸してもらったコミック「栄光なき天才たち2 森田信吾著 集英社文庫」
を読みました。すごく面白かった。
この巻には「澤村栄治・川島雄三・島田清次郎」について書かれてあるのですが
「澤村栄治」は私、野球の事まったくわからないので飛ばしました。
川島雄三は、少し前にお店に川島雄三特集のポスター貼っていたことがきっかけで
反応されたお客さんがこのコミックを貸してくださったのですが、
先にこれを読んでいたら、なんとしてでも時間作って「幕末太陽伝」見に行くんだったー
って思いましたね。なんでも自分に縁が降ってきたものは積極的に関わっていくものだな
と痛感しました。コミック読んでると出てくるセリフもいいんですよ。

「どうして監督と同棲を始めたんですか?」と聞かれた川島の女は
「あの人なで肩だから なで肩の男がたまらなく好きなのよ」って答えるんですよ。
なんか良いな、と思いましたね。ほんのちょっと太宰チックだな、と。

流れで読んでみた「島田清次郎」がおもしろくて収穫でした。
21歳でベストセラー作家となり文壇に嫉妬され、日本文学史から抹殺されたという
だけで本人に好奇心が湧いてくる。文芸誌を通してのケンカとか、文壇史の流れを
きちんと勉強してない私がこれを読めたのはいいタイミングだったかも。
そういうのすごくおもしろいもの。島清(当時略してこう呼ばれてたみたい)もまた
「電光石火的制裁を与える」とか宣戦布告文を書いたりして、負けてないし。
元々性格はあんまり良くなかったみたいだけど・・・まあそれは才能とはあまり関係ないし。
歴史バカな私ですが、日本文学の流れをもうちょい勉強してみようと思います。
勿論機会あったら「地上」を読んでみたい。当時誰もがが夢中になって読んだ理想主義の
中身がどんなものなのか興味が湧きました。
川島にせよ島田にせよ、芸術家にとっての原風景というものって切っても切れないもの
なのですね。自分にとっての、そして太宰にとっての原風景、これから研究していきたいと思います。

2004年7月12日 月曜日
はー、日記書くの久しぶり。
もうお分かりでしょうが、時々土曜日で日記停滞するんですよね。
はい、ますたーのせいです。そういうわけでさすがに記憶がぼやけてますが
思い出しつつ書きますね。

よく来てくださる男性のお客さんと少女マンガの話題になりました。
高野文子のコミックはほとんど持ってらっしゃるそうで、
「ラッキー嬢ちゃんのあたらしい仕事」というのをお奨めしてくださいました。
これはまだ読んでないので探してみようかな
以前、「チボー家の人々」の隣に「黄色い本」を置いてたのですが、現在は
どちらももう売れてしまってない。 また並列してこの店の棚に鎮座させたい本たちですね。
「黄色い本」の事を思い出すと、主人公の少女が新潟の町で流されそうな本たちを
必死になって守ろうとしている姿が目に浮かんでくる。
無事だといいのですけど・・・

他にも大島弓子やくらもちふさこがお好きのようで、
「あ、その方たちのマンガに出てくる男の子みたいな雰囲気ですね」って言ったら
「ハチクロ(ハチミツとクローバーというマンガ)に出てくるなんとかという男の子に似てるね
ってよく言われるんです」って答えてくれました。今度みてみよう
私の中で少女マンガに出てくるような男の子、っていうのは永遠に勝ちゃん(中川勝彦)
なんですけどね。今だと成宮君とか書きやすいかもしれませんね〜

2004年7月11日 日曜日
あああ暑いぃいいいい〜。
全然食欲もわきませぬ。
この暑さをどうにかしてくれぇええええ・・。バタ。
2004年7月10日 土曜日
とても嬉しいことがありました。
お母さんと女の子が来店し、
「この子がね、どうしてもこのお店に来たいっていうんですよ。
私が婦人会で少し出かけている間、この子と妹と2人がお店にいてもいいですか?」
とお母さんが言われ、続けて
「なにか注文したものをこぼしたり、ご迷惑な事をしてしまったら
すぐ帰してくださって構いませんので」とのこと。
「もちろん歓迎いたしますよ。子供さんにもうちの店に来ていただきたいと
思ってますので、是非ご自由に楽しんでいってください」とお答えすると
すぐにお母さんの顔が緩み、ではお願いします
ってことで可愛らしいお客様がご来店。

その後、お姉ちゃんと、同級生のお友達と、妹さんの3人で来られました。
小学校4年生と小学1年だそうです。
「フレンチトーストはいくつあるんですか?」と質問を受け
「3つです」と答えると、「じゃあ6つだったらにさんがろくで2つづつにできるね」と相談し合い
「じゃあフレンチトーストを2つください」と注文。なんか良いな〜 かわええ〜

可愛らしい女の子たちがうちの店のテーブルを囲んで3人で腰かけ、
本を読んでいる姿は、なかなかいい絵でした。
表からお孫さんを見つめるようなまなざしで、しばらく見守っていたおばさま、
あと何人か同級生のお友達が通り過ぎたようで、その度に彼女たちが
飛び上がるように反応するのがおもしろかった。
会話の中にも時々「男子が」とか出てきて、こちら側の私は心の中で、
「おお、リアル男子ー」と叫んでおりましたです。
お母さんの心配をよそに、終始礼儀正しい彼女達なのでした。

でも上のお姉ちゃん2人はやっぱりマンガに夢中。まあそりゃそうだよな
妹ちゃんはずっと絵本系を読んでましたけどね。
でもここで問題発生。うちの店はコミック類ほとんどないのです。
一人のお姉ちゃんは「モーニング娘。物語」を読んでいて、全く問題なしなのですが
もう一人のお姉ちゃんは適当にコミックがまとまって置いてある一番上の本を手にした模様。
それは里中満智子の「愛人たち」し、しまった!と思いつつその5秒後には
まあ私も小学低学年で里中満智子マンガで愛とは何かを学んだ(しつこいくらい何回も書いてるなコレ)
クチなので、それも大人の女へのステップの階段なのよ、なんてこちら側で盛り上がっていると
彼女は「愛人たち」にすぐ飽きたようで、次のコミックを手にしてました。丸尾末広系、ではなかった。
ま、とりあえずホッ。

なにより彼女達が「ずっとこのお店に来たかった、憧れてた」
って言ってくれたことがものすごい嬉しいです。
もし彼女達の誰かが「私、将来は古本屋さんになりたい」って言いだしたとして
「やめときな」とはもちろん言わない。「古本屋は楽しいよ」ってアドバイスしてあげる。
また、周りの大人たちにも反対されないように、
「あの古本屋のお姉さん(おばさんではない、一応)も楽しそうだもんね」
ってお母さんたちはじめ街の人たちに認められたいですね。その日まで頑張ろう!

2004年7月9日 金曜日
7月7日は七夕でしたね。前にも書いてますが私、七夕大好き。
何かの日付で「7月7日水曜日」という字を見ただけで気分はもうとろとろでした。
先週、友達が、「こーゆーの好きでしょ」って教えてくれた
ひらかた★かたの七夕伝説」K特急おりひめと準急ひこぼしが年に一度の逢瀬で並ぶ、
というもの。もちろんこーゆーの大好き。いつか見てみたいですね。地元の守口と近いし。

とかなんとか七夕大好きとか言いながら、今年はとぼけた失敗してしまいました。
ずっとうちの店に来ていただいているお客さんに、
「今年は笹飾らなかったんですね、昨年は栞や宝くじを短冊代わりにしてたのが
とってもおもしろいなと思ってたので、今年もなんかおもしろいもの吊るしてくれるかと
期待してたのに」と指摘され、肝心な笹を奥のコーナーに突っ込んだままにしてたことに
気が付きました。あちゃー、ってかんじです。早起きして朝露を集める以前の問題でした。
昨年、宝くじを短冊に吊るしたから今年惜しいのがあったのかもしれない、とまで
考えてきて、しまった、迂闊だったと猛反省。

めんどくさがりやってこうして数々の小さな事を逃してきてるような気がします。
日本という四季のある国に生まれて、そしてまたきっとこの日本で命を終わらせる。
猛暑だし地球がどうなるのかわからない、平和だっていつ崩れるかわからない、
なら太古から続く日本特有のロマンを大切にしなくちゃどうする、ってかんじ。
これこそ日々の生活を、身のまわりのものを愛していけてるかに深く関わっているような気がするんですよね。
来年はちゃんと笹を吊るそう。

七夕当日はお台場へ行きました。パレットタウンでバンジージャンプの逆ヴァージョン
みたいなのやってて興味津々。地上から2偕くらいの高さまでロープをくくりつけて何分か
ジャンプできるんですよー。あと観覧車で七夕のイベントやってたみたいでカップル多かったです。
帰り、中央線がトラブルで新宿駅で人ごみの中立ち往生して大変で、ギュウギュウの人ごみはパニック
になるので心身共にかなり衰弱して三鷹駅に到着。改札の大きな笹ツリーの下で少し休憩し、
数々の短冊を見ていると、ささくれだっていた自分の心臓がどんどん潤い、回復していきました。
そして私も短冊に願い事を書いて吊るしました。良かった、間に合った。
やっぱり七夕は良い。救われた。来年からこの行事をちゃんと大切にします。

2004年7月8日 木曜日
続・メガネをかけたいい男談義
火曜の日記をアップしてから来られたお客さんは、今好きな人は「姜尚中と安保徹」らしい。
姜尚中は先日日記にも登場した東大教授、最近は「在日」という本が発売され、
「徹子の部屋」にも登場し、知名度がアップしてきたかんじで当店のお客さんの間でも大人気。
ってまだ二人目ですけどね。そういえば前に書いた一人目ファンのお客さん、あれから来店され、
「姜尚中さんのフィギュアをつくってもらいました」って言ってた。今度画像見せてもらう予定です。
本の表紙や新聞でお顔の写真も拝見しましたが、メガネがお似合いでいい男さんだと
思いました。これで声もいいなら・・ってご出演された「徹子の部屋」見逃して残念ですー
そのお客さんと「今朝の新聞の読者のコーナーでも高僧の風情が感じられたって出てましたね、
ピッタリですね〜」って盛り上がってました。私はその表紙写真だけしか見てないわけですから
ちょっと大げさかもしれませんが・・・ 

そのお客さんは「今、私の中で流行りなのは、静かなる男、ポツポツと話す男」
だそうで、もうひとり免疫学者の安保徹さんをあげられました。メガネ着用かどうかは不明。
「免疫革命」「爪もみ療法」などの著書があり、病気になって薬を飲むよりも、まずは免疫力を高めて
病気にならない身体をつくる事を説いている方らしいです。
興味を持ったお客さんはこの方の講演会に行かれたそうですが、ポツポツと話す姿が
とても良かったそうです。そこでひとつ免疫力アップする簡単な爪もみ法を教わりましたので書いておきます。

朝、晩毎日2回でいいので、爪のサイドのはえぎわを強くもんで10数える、それを薬指以外の
両手すべて行う、薬指はなぜしないのかというと交感神経・副交感神経の関係らしいです。
さっそく私、実行してます。といっても朝、晩でなく店で座ってるヒマな時間に、ですけどね。
その後来店された女性のお客さんと頭痛や健康の話になったので、さっそくさきほど教わった
爪もみ法を伝授しました。 

で、ここから本日の話題へ。
またまた爪もみ法をお客さんに、「こんなの聞いたんですけど・・」と話すと
「あ、それはきっといいと思うよ。男女が手をつなぐ時って普通につなぐ時と、指を交差してつなぐ時が
あるでしょ、指を交差してつなぐ方がより親密度が高まりません?」と。
「は、はあ、たしかに」と答えると
「あれは小指と薬指の間の付け根に性感帯がある場合が多いからですよ」ですと。
ふふーん、いやあちょっとこういうカラダの雑学、おもしろいかもしれません。嵌るかも・・・

2004年7月6日 火曜日
今日はメガネをかけたいい男談義DAYでしたねー
まずオープン直後から来店いただいたお客さん、
「ロッキンオンジャパンが大量入荷と書いてありますが、どちらにありますか?」
とご質問を受けたので、「申し訳ありません、ほとんど売れた後なんですけど、
こちらのコーナーです。どぞどぞ〜」とご案内。こういうのは入荷してもサイトの新着情報に
一冊一冊アップするのは大変なので、特に行っていないんです。
来店しないとわからない本がいろいろあるのもまた楽しいですよね。
もう残り少ないですけど、ほとんど300円、一部500円で販売してます。
気になる方は問い合わせしてくださいね。

で、そのお客さんは先月号のアジカン(アジアンカンフージェネレーション)特集をお探し、
とのこと。こちらの号の問い合わせお二人目です。最近人気上昇中のようです。
平川地の龍之介君も高校の音楽部の仲間とコピーしてるらしいですからね。
残念ながらないんですけど、私もアジカンのボーカルさんの厚いクチビルの虜ですよ、
なんて答えたらそれをきっかけに好きなミュージシャンの話なんかしばらくまったりしてました。
くるりの岸田君も好きらしく、あー、なんとなくタイプが読めましたーみたいなかんじで。
岸田君は中学から立命館、私も25歳からで夜間だけど立命館で、昼間は生協の書店で
パートしてたからどこかですれ違ってるかもしれませんよ、なんて言いながら。その可能性は低いけど。
そのお客さんは、岸田君はあの淡白そう?なルックスだけど実は性的な魅力、エロを感じてそこがいいんですって。
私は、え?あの方の性を感じさせないのが魅力じゃないんですか?なんて甘い事を言ってしまった。
ラジオではエロエロだそうです。おすすめのラジオ番組をいくつか教えていただいたので
今度聞いてみようかな〜なんて思ってます。京都の話もたくさん出てくるらしいし。
ちなみにその方は映画「ジョゼと虎と魚たち」を見て、BGMがきっかけでくるりのファンになったらしいです。
この映画、見たいんですよね〜。 理系っぽいエロメガネ音楽野郎というのは
今まであまりすれ違ってきてないタイプだからかえって新鮮。私もまずは映画レンタルで見てみよ

日記をアップしたあとでまたお客さんとメガネいい男談義したので
それは続編としてまた次回の日記へ続けます。

2004年7月5日 月曜日
コーヒーを飲みながら新聞をめくっていると、朗読のカセットの宣伝広告が紙面
いっぱいに載っていました。漱石や芥川、もちろん太宰もあって駆け込み訴え 
草野大悟朗読、とあり、つい先日お客さんが「草野大悟さんの駆け込み訴えの朗
読がとても好きです。少し女々しいかんじの声色がまたいいんですよ」と言われ
てたことを思い出しました。図書館にテープがないか今度チェックしてみようと
思います。文学の表現は目で読むだけでなく、耳で感じたり、また匂いを嗅ぎ取った
り、さまざまなカタチがある、と近頃つくづく感じるので、可能性を広げていき
たいと思っています。たしかに初めて「フォスフォレッセンス」を読み終わった
時、なにか目に見えない柔らかいものに「さわった」みたいな感覚に陥りました
からその正体を追求していきたいと思います。

なんて思っていたら、「大和田爆さんの走れメロスも良かったんですよ」と
教えてくださるお客さんあり。名古屋の学校かなんかで、朗読、というよりは
自由形式?な、とにかく「走れメロス」を伝える、みたいなやり方だったらしいです。
すごく興味があります。本当、文学の表現の可能性は無限ですね。

するとまた、朗読ではないけれど歌がらみの問い合わせが。
「昭和歌謡やとにかく昔の歌の本はありますか?」とご年配の女性の方が来店。
今ある本で近いものは「教科書から消えた唱歌・童謡」と「歌ごよみ100年史」この2冊
くらいしか該当するものがないですね、どうぞご覧になってください、と本をお渡しすると
どうも欲しいものと違うよう。村田秀雄の歌とかが入ってるのがいいそう。
話を聞いてみると、97歳の身内の方が入院してベッドにはりついている。
せめて懐かしい歌を歌ってあげたい、と。動けない状態だけど、なにか刺激を与えてあげたい
んです、って。そう言われた時、その方の痛切な思いがなんか伝わってきた。
なんとかできないかな?と考えました。
隣に図書館があることを知らなかったそうなので、まずは図書館で該当する本があるか
ゆっくり探し、もしあればタイトル、出版社、著者名などメモしていただければ
検索して探してみますよ、とお答えした。なにか見つかるといいのですが・・・
本をお探しの方それぞれいろんな物語があるということをつくづく感じた出来事でした。

2004年7月4日 日曜日
あ〜、古田、もうストライキだ、ストライキ!(愚痴)

2004年7月3日 土曜日
高校生の男の子2人組が入店し、「ドライバーありますか?」と聞いてこられたので
今流行りのコミックにそういうのがあるのだと勝手に思い込んでしまい、
「ごめんなさい、ちょっと置いてないですね」
と言うと、そのあとお店の前の道で2人で自転車の車輪をいろいろ調べてる。
そこでピンときました。あ、車輪の調子が悪くなったか何かが外れたかトラブルがあったんだ
悪い事しちゃった、とすぐドライバーを探してみたのですが、この店内にドライバーがあるのかわからない。
こういう時こそますたーがいたらうまく対応できたかも。
男の人のなにかを修理する姿ってすごく好きなので見とれてしまうかも、ですけど・・・
街のお店やさんとして株を上げそこないましたねー、「ドライバー」違いでした。なんかありそなタイトルでしょ?
でも流行りのコミックも知らないの?と思われるのをどこか恐れていて瞬時にあーゆう対応に
なっちゃったんでしょうね。見得はらずに知らないものはちゃんと聞け、といういい教訓になった。

と思ったら次はお客さんが「ニョイミダス」違い
表の100円コーナーから酒井順子の「ニョイミダス」を持ってこられたお客さん、
お金を払う直前になって「あ!すいません、筒井康隆のと間違えました」と買うの
やめられました。筒井康隆に似たタイトルの本があるのかしら?ちょっとおもしろかった。

近所に住むお客さんが、本好きのための雑貨店 :Bergamotto というネットショップを運営
されているようでしおりを持って来てくださいました。店にあるので気になる方、お持ちに
なってください。私も本まわりの雑貨って大好き。昔購入したminaのミニバッグをブックカバーに
自分で改造しようかと思いかけたことがあった。やはりミニバッグはミニバッグのままで。
電車の中で手作りっぽいブックカバーかけて文庫読んでる人、まだ少ない気がする。
それとも私の利用しない路線ではたくさん発見できるのかしら?

2004年7月2日 金曜日
今週はお客さんからのいただきもののおいしいおやつがあり幸せです。
ずっと前に日記に書いたと思うのですが、先日、ブローディガンの「西瓜糖の日々」の
単行本の方をお探しのお客さんへ「見つかりましたけど、もう手に入れられました?
その場合、店出ししても充分売れる本なので大丈夫ですよ」と忘れた頃なので少し不安に
なりつつご連絡さしあげると、とてもよろこんでくださり、買いに見えた時に
御菓子のお礼までいただいちゃいました。NYの高級食材店DEAN&DELUKAのラスク。
食のセレクトショップとか食の美術館とか言われていて気にはなってました。
日本にも上陸してたのですね。丸の内や品川にショップがあるようです。
そのラスク、透明ケースに入っていてリボンで結ばれている。ゴージャスです!
紙袋から中を覗いた時、リボンが見える瞬間って大好き。
おいしくいただきました。ありがとうございます。

私もちょっとしたヒマな時間に、御菓子やパン、デザートなどを食べながらの
コーヒーブレイクを毎日楽しんでます。
いつだったかの午後三時、うちの時計がボーンと3回鳴ったんですね、
その時店に居たお客さんが「あら、3時、おやつの時間だわ、なにか甘いもの追加注文しよう」
と言ってフレンチトーストを頼まれたんですが、そのお声が刷り込みされてしまって
ここで3時の鐘が鳴った時に、お客さんがゼロだったら「あら、3時。おやつの時間だわ」と
つぶやいて自分のためにコーヒーをいれてなにか甘いものを口にしています。
コーヒーは定番はもちろん店でも使用しているはちやさんの珈琲豆なのですが
最近はいただきものや衝動買いした豆がいろいろあるので賞味期限のうちにそちらからいただいています。



現在のコーヒーブレイクのおともたち。
左からBONNIE BLEND(ボニーピンクのライブの物販。らしいかんじですよね)
富士山銘品溶岩珈琲(たしかにちょい溶岩ぽい味)ご存知コメダコーヒー豆
(名古屋方面のお客さんの地元土産。いつか店舗の方にも行ってみたいです)

と書いてたらコーヒー飲みたくなってきた。休憩しよ、今三時台だし。
ちなみに私はブラック飲めません。砂糖もミルクも多めです。
映画「パルプフィクション」のラストシーンに出てくるようなアメリカの国道沿いにあるような
コーヒーショップが大好き。あんな店で1ケ月ウエイトレス研修してみたい。

でもやっぱりはちやさんの珈琲豆が一番好きです。
世界第一位とかになった豆も販売されてるのでいつか飲んでみたいです。

2004年7月1日 木曜日
本日から7月。
お知らせしていたとおり完全禁煙をスタートさせていただきました。
お店の張り紙類などを朝から張替え、灰皿をしまい、ひととおり準備は整いました。
最近蚊のような小さな虫が店内を大暴れしはじめたので、
ベープマットをとりつけることにしたので朝はほんの少しその匂いが残っています。
うちはどちらかというと朝一番でお客さん一杯になる、というようなタイプの店ではないですが
オープン直後に入店すると、敏感な方は「ん?なんか匂う」ってわかるかもしれませんね。
まずいかな・・・虫が大暴れしまくる店内よりはいいと思うのですが、
個人的にはこのベープマットの匂いやカタチ、そんなに不快ではないのです。
子供時代の夏の匂いがします。 私はどちらかというと冬の方が好きだけど
夏の夜風、七夕や花火、お盆休みの田舎の鈍行列車、などを思い浮かべると
いつくになっても胸がはずむ。夏の方が冬よりいろんな匂いを感じたから、
身体で覚えてる感覚がいつまでも残ってるのでしょうね。

昨日、三鷹駅改札前にて毎年七夕の時期恒例らしい短冊ツリーを発見しました。
かわいらしい願い事がたくさんあった。 私も吊るそうかな
「今度こそ宝くじで1等当りますように。もう数字がひとつだけ違うのはいいです。
あ、別に2等でもいいです。いえいえ3等でも結構です。当れば」とか。 夢がないなあ

火曜日の騒ぎ、喧騒が嘘のように今日のフォスフォレッセンスは静かです。ひまです。
先日、岡山で喫茶店を経営されている方が来店してくださって言われてたことを思い出しました。
本というのは一番の吸音材なので、外の車の音などを随分と小さくしてくれるんですよ、
神保町の古書店なんかに入ると、入り口からほんの2,3メートル入っただけで外の音が
遮断されるように、って。ひたすら本の背を追うことに集中できるのはそういう作用もあるのですね。
そうか、なんで今までそんな当たり前のこと気がつかなかったんだろう。

その方は学生時代に国分寺で過ごされていたようで、村上春樹が経営していた「ピーターキャット」や
椎名誠の「さらば国分寺書店のオババ」の書店などに出入りしていたそうです。
村上春樹の店は、当時はほんと流行らない店で、いつも本人は奥で書き物してました、とか
「オババ」は本を元通りに直すように、と客に叱り付けてた、とかおもしろい話が聞けました。
お店がオープンして一気に流行るのもいいけど、最初なかなか流行らない時期というのを経験して
いるというのも後々いいような気がします。そういう意味ではうちはバッチシ。
6月の売上はおかげさまでなかなか好調でしたが、桜桃忌とかありましたからね。
完全禁煙体制にした今月以降が本当の勝負どころでしょう。

やっぱり今年の短冊のお願い事もお店の発展を願う内容でしょうね。
今夜あたり、美しい満月を見ながらぼちぼち書きましょうかね、
あ、当日の早朝に朝露をあつめて墨と混ぜ書くのが一番気分が出るんでした。早起きできるかな・・・

2004年6月29日 火曜日
ほっとしたのも束の間、またハプニングです。
お店は角地にあることもあって、前の道路でしょっちゅう出会い頭の
自転車がぶつかる、ってことが起こり、なんとかならないものかな、
と普段から考えていたのですが、今日も例のごとく衝突があったようで
夕方頃、お店の前でドーン!という大きな金属音が・・・

お客さんがひとりもいらっしゃらない時間帯のことだったので
あわてて外に出ると、自転車とおばちゃんがバタッと倒れて起き上がらない。
どこか頭でも打ったのかと心配になり声をかけようとすると
どんどん「なになに?」といったかんじで人が集まり、既に何人かの方が
「大丈夫ですか?」と様子を伺っている。おばちゃんとぶつかったのは外国人の方で
その方はまったく無傷みたい。日本語はかたことのようだったので
そこにいる全員があたふたし始めると、通りがかりのひとりのおじさまが
英語でその外国人の方に話しかけ、おばちゃんにも話を聞き、
的確に物事をすすめていかれる。で、そのおじさまが携帯で119番連絡して
救急車がうちのお店の前に到着、救急車の後はパトカーも到着。
その間どんどん人が集まってきてちょっとした騒ぎに。

三鷹通りを通るバスの乗客もみんな大注目してるし、道路の向こう側から見たら
うちの店でなにかトラブルがあったように見えなくもない。
その転んだおばちゃん、自宅の電話番号もしっかり言えてたし多分大事には至らない
だろうけど、頭打ったので一応検査してもらった方が良い、というおじさまの判断で運ばれていきました。
私もそのおばちゃんの家族の方に来てもらうため店から連絡したりしたけど、
なによりそのおじさまの適切な処理能力とスピードで事がすんなり進んだのが良かった。
知らぬ間にもうその場から消え去られてたけど、是非今度うちの店にお客さんとして来ていただきたい。

普通にしてたら何もわからないけれど、緊急時に突然光りだす、
それが幾つもの修羅場をくぐり抜け、地道に社会と戦ってきたおじさまという魔物。
いやー、ちょっとマイブームきそうですよ。普段はよれたシャツ着たフツーの人、ならますます良い。
そのどたばたしてた時に来店されたお客さんと話してたのですが、
「商社とかにお勤めだった人かもしれませんね」なんて勝手に想像してました。
突然の出来事に「大丈夫ですか?」しか連呼できない私でしたが
そういう状況でもいい男を察知する能力だけは活性化をやめません。
きれいな英語だった、海外駐在とかされてたのかしら、いざという時に冷静に応対できる
大人の男性って素敵だな、その方だけでなく、通りすがりの若い女性でそのおばちゃんが
救急車で運ばれていくところまでずっとやさしく話し掛け、見守ってる人もいた。
近所にやさしく頼もしい方がたくさん存在することが嬉しく感じた一日でした。
また、街のお店やさん、として店の前でなにかトラブル・ハプニングがあった時は協力し、
子供達だって守っていかなくちゃ、と思います。
そのためにもこの窓から見えるさまざまなものを毎日しっかり見続けていきたいです。

2004年6月28日 月曜日
長田さんがまた来店くださり、金木での太宰治生誕祭の
模様をいろいろお聞かせいただきました。
地元の生誕祭についての新聞記事やその他資料類のコピーも
いただけたのでいつもの閲覧コーナーに置いておきますね。
どの記事にも長田さんが太宰治「待つ」を朗読された事が掲載されていました。
津島家御仏壇についての説明書きのコピーもありました。
こちらは明治四十年六月の津島邸竣工に合わせ、
太宰の父源衛門が京都の仏壇店に特別注文したもの、と書いてあります。

で、こちらも三鷹の方の桜桃忌の知ってる限りの事をご報告する。
墓守が留守の間に、お酒を飲んで来る人来る人に話しかける
ようなちょっと無礼かもしれない方が太宰さんの墓前に陣取っていたそうですよ、
と告げると、意外なお言葉が返ってきました。

「来る人来る人にお酒をふるまうような、そうゆうものすべて太宰さんの中にあるからね」と。
さすが長く、やさしく生きてきた人の発想は柔らかいな、またこういう考えができるから
長く生きて、あんなに穏やかな表情をしておられるのだな、と感じました。
太宰さんはいつも周囲をハラハラさせる、でもなぜか憎めない、と
自分の書いた文章をそっと教えてくださり、私はまだまだ甘い。
もっと太宰治を知らなくては、とあらためて思いました。
桜桃忌で周囲をハラハラさせる人が居るのはなにも最近の話ではない。
一昔前だって作家たちと文学青年の交流ができる場だった時、
学生か作家かどちらかが酒を飲んで大暴れして問題になったことがあったとかなかったとか・・・
きっと太宰さんはそんな不良なるものたちの姿を微笑ましくさえ感じているのかもしれない。
とにかく私はまだま甘いですね、人生経験からなにから。
こんなんじゃもし現代に太宰が生きていたとしても相手にもされず、
あら夢見る老いた小娘さん、セクハラされた気分は如何ですか?とネタにされる程度か・・・
悔しい。もっと頑張ろう。いろいろ

その持って来てくださった記事のうちのひとつを紹介して終わります。
6月23日号のリクルート社発行の就職転職週刊誌「B-ing」の42ページの
東京「ヒーリングスポット」へ行く!第31回のテーマは桜桃忌(禅林寺)。
タイトルは『旅役者でロック・スター太宰治の墓 「桜桃忌」に集え、そのグルーピーたちよ』
取材・文は曽根賢さん。とてもおもしろいと感じましたので一部抜粋。
全文の記事コピーはお店で閲覧できるようにしておきますね。

「桜の花びらが舞う太宰の墓の前に、グルーピーたちが集うのを見て、
ロック・スターとして死ねなかった文豪・森鴎外と、この墓の前で自死(オーバードーズ)した太宰の弟子
・田中英光は、さぞや添えられた桜桃を、まずそうに食べては種を吐き、食べては種を吐き、
そうして虚勢みたいにつぶやくだろう
ー「女子供より大人のファンが大事」ーと。

2004年6月27日 日曜日
どもども、ますたーです。
最近、忙しいです。嬉しい限りです。
まとめ買いしてくれるお客さんもいて結構ご機嫌な一日でした。
まあ、男一人だとセクハラやハプニングなんて起こりようもないですしね。
それより最近の蒸し暑さでさっそく夏バテ状態です。
夜寝苦しくて、その分お店で眠いのなんのって・・。
2004年6月26日 土曜日
昨日「ハプニングを楽しめてこそ・・」なんて書いたら
今日は見事にハプニングまみれの一日になった。
おいしいのひとつ、まずいのもひとつ、爆笑ものひとつ、
まあお店を開いてお客さんと接する、という毎日はさまざまな事が起こります。
お客さんだっていろんな方がいらっしゃいますから、365日平坦な日々というのはまずないわけです。

おいしいことは、さっそく店内で朗読タイムが繰り広げられた事です。
先日書いた長田さん(89歳が正解でした)が、太宰治つながりのお友達と来店され
「今日はあまり時間がないので、金木の生誕祭の報告はまた次回ね、
で、できたら今ここでこの人に太宰治の「眉山」の朗読をしてさしあげたいのだけど
よろしいですか?」と聞かれたので、その時いらっしゃった2人のお客さんそれぞれに伺うと
どうぞ、ということでしたので長田さんによる「眉山」が店内に響き渡りました。
ちょうどま隣にいらっしゃった美しい女性は、朗読中大きな瞳を倍輝かせていらっしゃるように
私には見えたので、きっとこのハプニングを歓迎してくださってたような気がします。
その長田さんのお友達の方の「聞き」の姿勢もまた新鮮なものでした。
元々「眉山」は少しユニーク、ラストでホロリ、といった展開なのですが、
もう聞きながら笑う笑う。いい意味で、おばちゃんの反応なのです。底抜けに明るい。
おばちゃんって生駒山レベルの笑いでも富士山級に爆発させますもんね。生駒ってまたマイナーな・・
私はお二人分のコーヒーを淹れているので、豆を挽く音、お湯の沸く音、そして笑い声、など
さまざまな音にまみれながらも力強い長田さんの朗読を聞き、こういうのもいいものだな、と。
朗読は静かに聞くもの、というのはあくまで基本であって、一期一会の世界を楽しみながら
自由に味わうという方法もあるのだな、とあらためて感じました。
そして、人が違えばまた違う「眉山」になる。この店でいろんな人の声に乗った、それぞれ違う
「フォスフォレッセンス」を聞いてみたい、もちろん他の作品も。

まずいハプニングの方の報告も書いちゃうのがここの営業日記なのではです。
お店を開くとこういう事もあるのが現実なので。きれい事ばかりではない部分もあるという事で。
ある男性のお客さんの発言がちょっとエスカレートしちゃって、私がピシャリと一言注意したんです。
私だけでなく、店内には他にお客さんもいらっしゃったので、そういう会話は困ります、ってかんじで。
そこで普通やめてくれるじゃないですか、でもその男性、やめるどころかセクハラぎりぎりになってきて・・・
その時、奥の席にいらっしゃったもう一人の男性のお客さんがやってきて
「ちょっと聞いていてあまり気持ちよくないね」と助けてくださったんです。
それでお客さん、冷静さをとり戻せたようで、その後は「走れメロス」話に切り替えられました。超不自然でしたが・・

私もこういうキャラなので、この日記にもかなり柔らかい話題も書きますし、人間簡単には変われないものです。
でもどっか隙あったのかな、なんか中学の修学旅行の時、平気で男子の部屋に遊びに行って
先生に怒られたことを思い出しました。おちゃらけキャラはいいんだけど勘違いすると痛い目にあうよ、みたいな。
でも最近、年下の友人男子が教えてくれた事を思い出し、元気が出ました。
僕、営業日記は真面目モードじゃない時のがすごい楽しみ。持ち味忘れないでください、って。
真面目モードだけだともうすっかり東京の人になってしまったんですね、と悲しくなる。
いつまでもエロ話もあっけらかんと言える大阪のおばちゃんでいてください。って。
最後の一行はちょっと余計ですけどね、まあそのあと「乙女チックな、というのは省略しました」
とあったけど。 要するに守りに入っちゃダメですよ、って事。
まあネットで少々柔らかくてもリアルで隙を見せないようにすればいいのですよね。
でもお客さんに助けられたなんて、この店で不快な思いをさせてしまった
という事がまたひとつ増えたという事実はおおいに反省ですね。
助けてくれたお客さんの事を思うと、やはりもうちょっとしっかりしなきゃ、と感じます。

で、閉めは爆笑ハプニング。
お客さんが「この本は非売品ですか?」と持ってこられた太宰関連本の中に
一枚のハガキがはさまっていました。なぬ?と思って見てみると、なんと私が夫に軽井沢から送った絵ハガキが!
しかもめっちゃくちゃ汚い字・・「またすぐ会えるね、その喜びに満ち足りたものをーどうこう、」とか
歯の浮くようなセリフがズラリ。信じられないセンスの悪さで絶句しました。イラストもヘタクソ。
嵐山での同棲時代に二人で軽井沢へ旅行した時、私がポストに投函したもののようですが
またすぐ毎日会えるというのに、こんなハガキ出すなんてすごいラブラブのラリラリですよね
いやー、発見したのが自分で良かった。ホッとしたんですが、こんなの本にはさんどくなよ!>ますたー

2004年6月25日 金曜日
最近、男性の好みをはじめ自分の中でいろんな事が変わってきている、と書きましたが
ハプニングを今まで恐れていたんです。いつもと同じ風を好むというか、安全地帯を出たくないというか、
イレギュラーなことになかなか対処できなかったり面倒と感じてしまったり、
でもハプニングを楽しめてこそまた人生、という考え方に変わってきました。

以前に、もしこのお店で朗読会などの催しを行うとしたら、まずスペースが狭いという問題もあり
定休日の水曜日に店を貸しきって行うと思う、せっかく店でゆっくり本でも読もうかと思って
日常を求めてやってきたのに、なにかイベントが行われてるから今日はやめておこうってお客さんが
ひとりでもいらっしゃったら申し訳ない気がする、と書きましたが、考えが変わりました。
あれ?いつもと違う、というハプニングもまた良し、だってそれはなにかしら本に関わることに
つながっているのだから。 というのは、うちのホームページを見てくださった方から
太宰治作品を読む会などお店でどうですか?という連絡をいただき、
スペースの狭さなどもあるので一度お店に来てみてくださいませんか?それから相談しましょう
とお返事したのです。そしたら今日さっそく来ていただいて、実際にいろいろお話を伺いました。

既に太宰治やその他の文学作品を数多く読まれているようで、詳細が決まったらまた本人様のサイトも
合わせてご紹介しますね。店にあった「新釈諸国噺」を手にとって、浄瑠璃のように読む部分も
あるんですよ、と言われてました。梶井基次郎の作品で、子供が花火を見て
「フローラ」と突然繰り返す?ようなものがあり、少しフォスフォレッセンスと似ている、と言われてて
その作品も読んでみたくなりました。他にも興味深い話をたくさんしてくださり勉強になりました。

スペースの問題や、読みを録音する際にドアの音や普通のお客さんの声やさまざまな物音などが入る事や
私が気になっていた些細なことを、その方は柔らかにひとつひとつ答えていただきました。
笑い声や、このボーンという時計の音、すべて自然で良いのですよ、
スペースだってこのくらいの密接なかんじでやるのもまたいいものなのでは?と
すべて肯定的な考えをされるんですよね。そうですね、狭いから、とあきらめるでなく
この狭さだからこその利点に目を向けることが大事でした。

なにより実際に少し読んでいただいてとても良かったのです。
その読みのさわりの時にお客さんが入店されたので
途中で「こんなかんじで」とやめられたのですが、その読みを少し聞いたお客さんが
「もしよろしければもう少し聞いてみたいのですが」とリクエストされたくらいです。
読まれていた時、はるか昔に太宰治が生み出したひとつの作品、ひとつひとつの言葉が
今こうして人の声で読まれている、読み継がれている、ってことに当たり前に感動したんです。
これこそ、「五感で感じる」ということなんだ、と閃きました。
もしそういう会をここで開くとしたらもちろん事前に報告しますが、何も知らずに
お店にやってきた人が耳にしても、このお店を気に入ってくれる人にとってはきっと
素敵なハプニングになる、と確信したのです。

というわけでそのような会がお店で行われることがあるかもしれません。
決まったらまた詳細を報告しますね。
それにやはり定休日は身体を休めたり、家の事や好きな事したり、デートのためにとっておこうと思います。

2004年6月24日 木曜日
今日は前半は学生さんが多く、後半は女性が多い、という
お客さんの層がくっきりと分かれた一日でした。
学生さんは彼氏彼女ではなさそうな、でも親密ではあるかんじのペアが何組か来てくれたのだけど
ほとんど、女の子の方がちょっと気が強そうで自由奔放な雰囲気。なんか素敵でしたね。
二人で戦争や歴史の話で盛り上がってるんですよ。
ある女の子は店に入るなり、「あたしがこのお店やるはずだったのにー」とか言ってて
昨日の夫婦のパターンじゃないけど、連れの彼が「じゃあ君もやればいいじゃん」って言うと
「じゃああなたいくら出してくれる?」とマジ聞きしてた(笑)

男同士で来てくれた学生さんも太宰話してて、おじいちゃんがなんか太宰に関係ある人と
友達だったとか親族だったとか・・のような内容の話をしていて、気になったなー
立ち聞きというとちょっと品がないかもしれないけど、店が狭いから聞こえるんですもの。
というか喫茶店やBARのマスターってこういったお客さんの話を聞けることを
人生の楽しみのひとつにしてる人は多いんじゃないかと。
私ももちろんそうです。豊かな生活と引き換えにしても毎日が全然違っておもしろいです。
こういうのは広い店では味わえない醍醐味ですね。
狭くて距離が近すぎるとお客さんが緊張しちゃう場合もある、っていう欠点もあるんですけどね。

そんないいかんじの流れだったんですが、お決まりの頭痛が重くなってきて、ちょっとブルーになっていると
赤ちゃん連れのお客さんが来店。その赤ちゃん、前に来た時より大きくなっていて
感激しながら抱っこしたりしてると、あら不思議。痛みがおさまりました。
特にその赤ちゃん、ずっと笑顔なんですよ。そういう赤ちゃんっていますよね、なんなのでしょう、
あの純真さは。赤ちゃんと笑顔でコンタクトすると頭痛さえ吹っ飛ぶなんて、これすごいわ。

その方が「負け犬の遠吠え」を買い取りに持ってきてくださったので、
先客のお客さんも交え負け犬トークでしばし盛り上がりました。
最近テレビで特集までガンガン組んでいて、しかもけっこうおもしろいんですよね、とか。
そのあと三鷹市の病院事情とか頭痛、生理痛に効くアロマ、ツボ、レメディ?とか
私の知らない世界を短時間でたくさん教わり、いや、もう今日はコーヒー代いいですわ、
って気分になりました。やっぱ口コミって最強なんだろうな、と感じた瞬間でもありました。

その先客の方が今度本を出版される、ということで驚きました。
雑誌に連載も持たれていて、そのやたらかっこいい雑誌も見せてもらいました。
何度かお店には来てくださってたけど、すごい人だったんですねー、なんて言いながら、
ゲラをまわし読みしたりしてより売れるにはどういたらいいか、の戦略トークに移行。
元書店員ということで、著者よりいろいろ質問を受け、私なりに答えてみたけど
参考になったら嬉しいです。そんな話していると、頭痛や胃痛になってもいいから
なんかハードな仕事をひとつやりとげたいなーなんて気分になってる自分がいました。
わかりやすいな、自分。 一冊の本が生まれる寸前を少し味わって興奮したのかもしれません。

赤ちゃん連れのお客さんが今度駒込大観音で行われるほおずき市にて
出し物されるようなので、お近くの方、行く予定のある方は是非。

四万六千日 ほおずき 千成り市
7月9日(金) 7月10日(土) 午後5時より
浄土宗 光源寺 文京区向丘2丁目38番22号
ほおずき、風鈴はもちろん猫だらけのねこ屋、ライブ、和太鼓、など盛りだくさん。
2000年の生命力をいただける蓮甘納豆というのが気になります。
詳しくはお店に持ってきていただいたポスター貼ってますので見てくださいね。
2004年6月22日 火曜日
今日もバラエティ豊かな一日でした。
というか最近いいかんじに忙しい。やはり桜桃忌当日はずらして
人のあまりいない時に禅林寺に寄ったその帰り、という方も何人か来てくださってるようです。

ご夫婦で来店され、窓際に座られた奥様が開口一番
「うちの近所にもこういうお店があったらね」
そのあとごく自然に、ご主人が
「じゃあ君がつくればいいじゃない」って。 その流れ、いいかんじでしたね。

その時、近所のおじさんが来店し、
「高橋源一郎さんの本はあります? あとJJあります?」と尋ねられた。
何冊かあったんですけど、今はこの「ジェイムス・ジョイスを読んだ猫」しかないですね、
と本をお渡しした。JJは、雑誌のでなく植草甚一のことかな?と思っていると
「実は最近、この人の話を聞く機会があってね、なんでも小説家だけではやってけないので
今度大学教授になるらしいよ」←ウラとってません。お客さんの言動ママです。
ホントに源一郎さんかな?金には困らないだろ、などちょっと思いつつ、
頭の中に慰謝料、という文字が浮かび、そういうこともあるのかも、と思い直す。

「JJはね、あの女性雑誌のJJ。この人、この雑誌を見ていろいろ研究してるらしいよ」
あ、そっちの「JJ」なんですね。 なんでJJなんてタイトルなんだろうね、みたいなつぶやきが
聞こえた気がしたので「JJは女性自身、の略だそうですよ」と言うと
窓際のご夫婦を含め店内のみなさん、って言っても3名ですが、「へぇ〜」ってトリビアみたいな声
をあげられる。(あ、そういえば先週のトリビアで太宰出たんですってね。見たかった)
ついつい元クイズ研究会の血が騒いでしまいました・・・ってもし過去に書いてたら毎度ながらすいません。

「また今度にしておくよ、ありがとう。じゃあまたね」とそのおじさんは去っていったのですが
「あんなふうにただ話していかれるご近所の方も来店されるんですね、おもしろいですね」
とご夫婦の方が言われてました。はい、時々本を買ってくれてますけどね。
しかし源一郎さん、JJで研究してるのか・・・
やはり世の中情報の共有化が大切ですね。私、高橋源一郎さんみたいなおじさまが
この平成16年6月22日現在の私の好みのタイプにピッタシ。ものすごい色っぽいし、メガネ似合うし、
会わなくていいからメル友になりたい。 文学の世界をほんの数行のメールで教えてもらい
私はJJの世界みたいなことを教える。これで世の中うまくいくんではないの?って私にJJはちょっと無理あるかな
私も特集にあるような30日同じアイテムのトップを使い回ししてるんだけどな

今日とても可愛い女性のお客さんが、レジでお会計の時に、
「私もハイドさんのファンで太宰治も好きなんです」と言ってくれた。嬉しい!
結構そういう人多いんですよ、メールで教えてくれる方もいます。
そう、最近日記に登場しないけど、私のファンNO1はやっぱりハイドさんなのですよ。

2004年6月21日 月曜日
あらあら、ますたー、そんなストレートな・・
良い面に目を向けましょう。
たまたまうちの店でチラシを見て桜桃忌オフ会に参加された方が
行って良かったです、と言われてたこととか。
金木の「太宰治生誕95年生誕祭」の方はどうだったのでしょうね。
また長田さんが報告に来てくださると思います。
津島家「御仏壇」遷座式も同時に行われたようですし、気になります。
なによりいつも元気な長田さん(おなじみ毎月13日、墓前朗読をされている
おじいさん)なにかの案内で、太宰治の墓の自他ともに認める「墓守」と紹介されているのも目にしました。
86歳(だったかな?)なのでとにかく元気でまた三鷹に帰ってきてほしいと願うばかりです。
6/13の市民による太宰治朗読会での長田さんによる「竹青」の朗読は、迫力があってとても良かった、という
感想も届いています。ただ会場に来ているほとんどの人が年配の方だったので
若い人はちょっと入りにくかったかも、との声もお聞きし、
そのあたりのことも、うちの店が年齢層の幅を広げるきっかけになるような何かができたらな
と感じました。時間はかかるかもしれませんが、毎年桜桃忌はやってくるし、
この店はこの三鷹でずっと続けていきたいと思っていますので。 
ほんの少しづつでも、人に、街に、影響を与えられるようなことがしたいです。

「あの、岡田時彦ってご存知ですか?」と二人組で来店されたお客さんに話し掛けられ、
「知らないですね」と答えてしまったのだけど、太宰の「あさましきもの」に
岡田時彦、ってふと登場するから正確には一度は脳内通り過ぎているのでした。すると
「太宰治の『人間失格』の主人公、大庭葉蔵のモデルは岡田時彦という説があるんです」
と説明してくださった。興味を示し、いろいろと詳しいことをお聞きすると、
岡田時彦という人物は無声映画の美男俳優で、女優岡田茉莉子の父親でもある。
仏教大学の教授が発表された論述にこの説が詳しく書かれている、
この店は京都出身の店主が経営しているということで、知っているかな?と思った、とのこと。
はー、もっと勉強しとくんだった、と又思った瞬間。
でも逆に、お客さんからいろいろ教えてもらい、調べていくことが楽しいというのもある。
そのたびにものすごい勉強しよ、って意欲湧くし。
検索すると出てきたこれじゃないかと思います↓
「『大庭葉蔵』という《美貌の青年》物語―岡田時彦の影をめぐって」仏教大学 三谷憲正教授
 (昭和文学会, 『昭和文学研究』37集, 1998年9月)さっそく、とはいかないけれど読みたいです。
お客さんは「今度お店に来ることがあればコピーを持ってきますね」とまで言ってくださった。
ありがとうございます!ご好意嬉しいです。

岡田時彦のことを映画に詳しいお客さんに聞いてみた。
「ものすごい二枚目ですよ」って。古本屋や古雑貨屋さんにプロマイド売ってないかしら
「岡田時彦」の名前が登場する太宰の「あさましきもの」を再度読んでみた。
良いです。
三つ目のポストのところでキスしよう、とか言っておきながらスルーする男、
一つ目、二つ目のポストを通り過ぎる度に心臓がとまりそうになる女、
かわされて雑巾の気持ちになる、って身に覚えがあるので沁みましたね。もちろん遠い昔ですよ(汗)
でも前読んだ時はただぽわーんってなってただけなのに、やはり歳とると変わりますね。
雑巾でもいい。なら一滴も残さず、ぎゅうっときつく絞り尽くして・・その氷のような冷たく美しい指先で
なんて思っちゃう今日現在の私であります。
ってすいません、作品汚すような感想失礼しましたー ノリが違うだろうが!

今夜は三鷹の街を散歩しようかな、って気分になったと思ったら激しい雨が・・・無理。

2004年6月20日 日曜日
どもども、ますたーです。
えーと、土曜日の桜桃忌、ちょこっと読経だけ行ってきました。
まあ、店主が書いてる通りでして、この数年間か、少し雰囲気が変わってきたような気がします。
「超やばーいっ」って感じ。
で、お店に戻って例の「若い女性」の車で一緒にドライブして来た訳なんですが(笑)。
おかげで片道分の交通費を浮かせて本の仕入れができました。良かった良かった。

2004年6月19日 土曜日
桜桃忌当日。快晴。少し残念。
遠方から来られる方には申し訳ないけれど、
少々足元が悪くても、私は桜桃忌は雨が似合うと思っている。
雨に濡れた紫陽花がもっともよく似合う日だと勝手に思っている。

少し早起きして、禅林寺、太宰治墓前へひとり向かう。
昨年同様、森鴎外のお墓付近にはロープがはりめぐらされている。
やはり墓前はさっそく花でいっぱいになっていて、なぜかヘルシア緑茶が
ど真ん中に置かれていた。なぜ太宰にヘルシア緑茶?
似合わなすぎるのがかえってすばらしいコントラストになっていた、ような気がする。
太宰も酒のかわりにヘルシア緑茶を浴びるように飲んでいたら、結核なんかとは無縁だったかも。
でも「人間失格」とかは生まれてなさそうだけど・・・

私はラッキーだった。墓前で、たったひとりで太宰と向き合うことができた。
私が引き返すころ、わらわらとおじさま、おばさまの集団がやってきた。
ちょっと遅れていたらゆっくりとはできなかったと思う。
私がお墓に向かう時は、やはり独りで来られたような方々と2,3人すれ違ったけれど
墓前ではふたりきりになれてホント良かった。

禅林寺、やっぱりここいい。
朝起きた時は、雨でなく残念だな、なんて思ったけれど、
木々の間から空を見上げると青空と雲が広がっているのは気持ちよい。
都会に居ることを忘れさせてくれる。けっこう風もあったので、
朝からなんともいえずすがすがしい気分になる。
後からお客さんに聞いたのですが、
今日、太宰治賞受賞式で、受賞者の志賀泉さんが
「応募した人の中で、禅林寺詣でだけは誰よりも多く行っている自信はある。
受賞前も受賞後の報告ももちろん来た」と言われていたよ、とおっしゃってた。
何度来ても良い場所だと思う。静かに自分と向き合える空気が流れている場所。
そのあとガストで軽く朝ご飯。モーニングが終わっててバナナチョコパンケーキという激甘な朝食になる。

ここから営業日記。
いやー、バラエティ満載の一日でした。
とはいってもですね、14時〜夕方頃まではけっこうヒマでしたよ。
土曜日の桜桃忌だから気合入れて待ってましたが、
来る人来る人、「あれ?今日はここは満員だと思ってたよ」って同じセリフ。
私もそう思ってました。どっちかというと、昼までに来たくださった方が多かったですね。
「いっぱいと思って今日はやめとく」とか今年思った方いらっしゃいましたら
実際に禅林寺で桜桃忌やってる時間なんかはまったく店はヒマですので
是非ご来店くださいねー、というか来て欲しいです。
でもトータルで見たらやはりたくさん人が来てくださっていたようで満足な一日でした。
毎日新聞に「今日は桜桃忌」という欄外で小さいながらも特集が組まれているのが
ここ数年の恒例になってますが、そこでうちの店の名をみつけ、
思い出したように来てくださった方もいらっしゃいました。

バラエティ満載というのは、太宰治賞受賞者の志賀泉さんが来店くださって
「感謝の気持ちを込めて」と、「太宰治賞2004」の本を寄贈してくださったり、
お客さんに口説かれたり(笑)というか、それくらいヒマな時間もあったってことです。
お客さんに、「おたくのご主人、今若い女性と二人で楽しそうに歩いてましたよ」と密告を
受けたり、まあこれは私と主人共通の太宰つながりの女性が遠方から来店してくれて、
その帰りだったので事情はわかってるのですが、お客さんの「スクープ!」みたいな表情が
おもしろかった。また次に来店されたお客さんが、
「私も目撃しましたが、これは奥さんには黙ってなくちゃ、って思ってたのに
たいしたことなかったようですね」なんて言われててますますおもしろかったです。

「たまたまだろうけど、今日は強烈な太宰ファンばかりとすれ違ったので
この店があってあなたと話してホッとした。このままでは帰れない気分だったので」
という意見もありました。たしかに太宰ファンには個性的な方が多いので、
(まあ私だって痛い太宰ファンのひとりといえばそうなるかもしれませんが)
たまたま個性が強すぎる人とばかりすれ違ってしまう、ということもあるでしょう。
桜桃忌に来て、そういう感想を持った方もいるかもしれない。
聞いた話だけなのでなんとも言えないですが、なんでも墓前に、
酒に酔いながら来る人来る人に、話しかける方がいらっしゃったとか。
だから太宰ファンは・・・って言われる要因が他にもいくつかあったかもしれない。
でも遠方から三鷹へ来て、せっかくの桜桃忌だからなにかをやりたい、と
イベントを開く人がいたり、なにか純粋に太宰や太宰文学に魅せられ、
自然に6月19日はここへ来てしまうのが習慣とする人たちや、
太宰がいた頃の三鷹や太宰自身のエピソードを伝承しようとする人たち、
そういう人たちに目を向けるのは充分可能なことだと思うので。
だからこそ情報の共有化、伝達は大切。
うちの店にできることなら、これからも積極的にやっていこうと思ってます。

なので、いつも同じようなことを言いますが
太宰が心中を繰り返したように、その一面だけで判断してしまわないでほしいな
というのが正直なところです。 文学というのはさっきのヘルシア緑茶じゃないけれど
健全なもの、常識的なものと、その魅力が比例するとは限らないので。
いろんな角度、さまざまな太宰本、太宰ファン、私は直視していきたい。太宰治の実像を追及しながら。
そのためにもやはり太宰文学と真面目に取り組んでいかなくては、と思います。
(はい、毎年同じこと言ってますね・・・)

夕方からはお客さんが桜桃忌での模様や、田口トモロヲさんの朗読会、
桜桃忌オフ会に参加された方などが様子や感想を伝えに来てくださり、
なんとなくはですが、それぞれの流れがわかりました。

そんないろんなことがあったけど、今日なにより嬉しかったこと。
先日の日記に書いたおばあさまが来店してくださり、無事100円をお返しすることが
できました。「あら、そんなのいいのにー」とおっしゃってたけど、本当に良かった。
桜桃忌であろうとどんな記念日であろうと大事なのは普段から
手を抜いたりしないこと、と思う。今日はなんともすがすがしい一日。
明日からまた頑張ります。



2004年6月18日 金曜日
さて、桜桃忌前日。
ガラス窓のところをすべて太宰本に並び替えました。
お客さんのひとりも、「やっぱり、なんかこう、しまりますね」と言われてた。
私も年に一度、この窓辺が太宰一色になるのを楽しみにしているのですが
今年は3度目。少し感慨深いものがありました。
太宰って、まったく古いかんじがしないのです。
やはりフォスフォレッセンスには太宰です。
明日は例年どおりさんくらんぼをふるまう予定ですので
ご来店いただきた方は、どうぞ勝手に食べていってください。
いつものように文豪太宰皿にいれて置いておきますので。
桜桃忌の方はますたーが参加するので、お店の場所がわからない方など
気軽に声かけてみてください。私は終日お店でお待ちしています。
気軽に立ち寄っていただけたらとても嬉しいです。

まだ当日のイベントに参加しようか迷ってる方とかいたら
パンフレット見にきてください。詳しいことが載ってます。

禅林寺すぐそばの「るま・ばぐーす」さんにて衣類フェアーもちょうど開催中です。
お時間のある方、立ち寄ってみては如何でしょう
以前日記でも紹介した、フェアトレードのお店です。
インドネシア・バティクと春夏の衣類・スカーフ・バッグ・雑貨など2階でも販売してるようです。

今日は私はおでかけしてますたーが店番ですので早めの日記アップです。
2004年6月17日 木曜日
お待たせしました。ショップカードが入荷しました。
レジのところに置いていますので、ご自由にお持ち帰りください。
デザインと制作をお願いしているびぐさんが持って来てくださったのです。
あと、オリジナルポストカードも少し前から新作が3種類登場しています。
ますたーのヨン様風ヴァージョン?や、「女生徒」風なものなど今回のもとても素敵なので
是非見てくださいね。そのびぐさんが、胡瓜を手土産に持って来てくださいました。
なんでも無農薬の自家製胡瓜らしいのです。
三鷹でも奥の方ののどかな畑が広がるような場所で、無人の野菜売り場がある、
というのもどこかの情報誌で見たような気がするのですが・・・
こういう野菜を口にするのはものすごく久しぶりなので、あ、先日ゴーヤをいただいたっけ
どこかのお家の畑で採れたお野菜、って意味では本当に久しぶり。
昔、小学生くらいの頃、家族で食べたトマトのおいしさがいまだに忘れられない。甘いトマトだった。

で、まずその胡瓜を一本、洗って、塩でもんで、ナイフで皮を剥いて、食べてみた。
おいしい・・・なによりも食感が良い。カリッというかんじ。
ずっと前だけど、お客さんが、
「女生徒だったかな?太宰治の小説で、本棚は胡瓜の匂いがする
って表現があって、ものすごくうまい表現だな、と思いました。
私たちの少女時代には、今のようにものが溢れていなくて
季節感というものを野菜や果物で感じ取っていたから」
ってつぶやかれていたことを思い出しました。

胡瓜の味もそうだけど、皮をナイフで剥いている時、不思議な感覚でした。
私のような毎日台所に立つ習慣のない、不器用なものでも
柔らかい胡瓜はすーっと剥けるのです。なんともいえない感覚が走りました。
台所で毎日愛する家族のため、自分のために野菜や果物の皮を剥ぐ、
この毎日の無償の努力をちゃんと続けているからこそ、得られる大きな女の幸せというのも
あるのだろう。私はそういった努力を放棄しすぎているのかもしれない、
なんかその一本の胡瓜は、その匂いと味は、私に多くのものを教えてくれました。
わかめと和えた酢の物なんかに挑戦して、夫を驚かせてみようかな←たぶん口だけ

2004年6月15日 火曜日
13日は太宰治と山崎富栄が入水した日だというのに・・・・
その太宰治に恋焦がれ、三鷹で店を出した店主が
今の気分はツーツーテンテテン。
これでいいのだろうか

しかしなぜか長年会話してなかった知り合いから連絡があって
「みなみさん(私のこと)と一緒にカラオケ歌いに行った時
これ歌ったことあったんですけど・・即興でハモリをお願いしたら
軽くこなされてましたけど・・・その時も「なんてすばらしい歌なんだ!」を
連呼されてましたけど・・・まあ、お変わりないようで嬉しいです」なんてリアクションが!
うっそー、私ってほんとに調子いい奴ですね。しかしハモッただとぉー?
まあなんとなく流れで歌えるような曲ではありますが。
その後もお客さんや会う人ごとに「キララとウララ」って知ってます?と聞いてまわると、
「ふっふっふっ、とっておきの情報知ってますよ」と皆口を揃えて言うんです。
ドキドキしながら教えてもらうと、ものすごい溜められてから、
「どっちかが小室哲哉と結婚してたんですよ!」って。
だからー、それはもう知ってますって。
さすがのバカキャラな私も、「えー、うっそー!すごいじょーほー!」
なんて言えません。

あとますたーから一言。
宍戸留美の「るんるん」は「ルンルン」が正しいそうです。
こういう細かいことにひじょうに細かいお方なので、ちゃんと訂正しておきます。

2004年6月14日 月曜日
土、日、月、と売上が好調!すごく嬉しいです。
というのも今まで2日連続売上好調、ってことはあってもなかなか3日は
続かないので、めずらしいんですよ。ってことでテンテテンテテン♪
いや、すいません。ここんとこひっじょーにハイテンションです。
ますたーもすごく困ってます。というかただでさえいつもハイテンションなのに、
今年一番のノリノリ度かもしれません。まあいつも何かにハマり、熱しやすく冷めやすいんですけどね。
とにかく今現在、頭の中をずーっと「センチ・メタル・ボーイ」が駆け回っています。
そんなこと言ってもわかりませんよね。

順を追って説明しますと・・・
つい先日お客さんが、「これ、すばらしくいいので聞いてみてください。」と
ダブルユー(モー娘。の辻加護デュオ)のカバーアルバムCD「デュオ U&U」を貸してくださったんです。
テレビで二人で歌ってるのを見る限り、すごく可愛らしいしハモリも初々しいと好感触だったので
機会があったら聞いてみたいな、程度の興味だったのですが、これが聞いてみたらもうすっばらしくいい!
二人の個性は消さずキュートな歌声のまま、その歌ごとの色に少し染めているのが見事に嵌るんですよ。
特に「センチ・メタル・ボーイ」がお気に入り。これ元は「キララとウララ」という二人組が歌ってたらしいのですが
なんでこんな素晴らしい楽曲を私は素通りしてきたんだろう。青春時代に歌番組はひととおり見てきた
というのに、なぜ「キララとウララ」がこの歌を歌ってる姿を一度も見ていないんだろう、
二人のうち一人が小室哲哉の元嫁さん、ってくらいしか情報ないんですよ。
ますたーに聞いてみても、るんるん(宍戸留美)に似たような曲があった、とか言って思い出したように
ひとりそのるんるんのCDを聞き浸りだす始末・・・いや、いいんですけどね。
あ、「トンとツーツーっていうのはモールス信号のね」って説明はしてくれたけど。
アルバムを通して、渚の『・・・』やこの「センチ・メタル・ボーイ」の
「テンテテン」とか「ツーツートンツー」みたいなかんじの擬音を歌う時、二人の声の魅力が
とてもひきたつような気がするんですよねー。 いやー、私はつんくになりたいです。
自分の育ててる娘がこんなにスクスクと成長してる姿って見ていて楽しいでしょうね。

そんなことを他のお客さんに話してたら、「カバー集は基本的に聞きやすいし、曲選びで成功
しているのでは? 二人の力ももちろんだけど、曲がいいんですよ」となかなか冷静なお答え。
ふむふむ、たしかに。でもこの二人、見ていてもほんとなごませてくれる。
私もカラオケでハモリデュオしたくなってきた。ついでに「万華鏡キラキラ」も覚えたい。
今週は桜桃忌やボニーピンクのライブという私的な予定が近づいているというのに
頭の中テンテテンやツーツー全開でいいのかな・・・・

2004年6月13日 日曜日
読売主導の1リーグ化には絶対反対でーす。
はい、日曜の日記なのにこんな事書いちゃっておかしいですね〜(笑)。
2004年6月12日 土曜日
今日は朝いちで失敗しちゃいました。猛反省です。
図書館に来たのだけど閉まっているので、ということで
初めて来店くださったおばあさま、お隣の図書館には
月に2,3度は足を運ぶのだけれど、帰るまでに近くでコーヒーと甘いものでも
食べながら一休みできるお店を探してらしたとのこと、
そんな時に、娘さんからうちのお店のことを聞いて、では行ってみようと
いうことで足を運んでくださったようなのです。
「安くてとっても美味しい。これからは図書館の帰りの休憩は
ここでとりますね」とにこやかに言ってくださったのに、
お会計の時、なぜかレジが誤作動をおこしました。
あわててお話しながら手計算で「1050円です」と言ってお支払いいただいたのですが
あとでレジをチェックしちゃんと計算してみると、ワッフルとコーヒーとオレンジジュースだから
950円で良かったのです。あちゃー、やってもおたー!とめちゃくちゃ落ち込みました。
お顔は覚えているので、もし次回来て頂いたら丁重に誤って返金するのですが、
なんで100円高いのかしら?ってもう来られないかもしれない。
金額の高い安いに関係なく、お金をいただく、ということを軽んじたら終わりだと思う。
娘さんにも申し訳ない。私が教えたお店、気に入ってくれたかな?って
思ってられたら期待を裏切るかもしれませんし。

おばあさんがおっしゃるには、その娘さんが実際来店されたのではなく、
先日朝日新聞のはさここみ冊子「マリオン・ニュース6月号」でうちの店が紹介されていた
記事を見て、興味を持ってくださったようなのです。
どんな会話があったかまではわかりませんが、そういった普通の家庭の、一緒に朝食を食べながら
での日常会話みたいな場面に「このお店おもしろそうじゃない?」ってかんじでうちの店が知られて
いくのってとても嬉しいので、その続きが「とても良かったわよ、今度一緒に行かない?」と
あたたかな会話につながることを願わずにはいられません。
次から気をつけよう。そろばん塾の大相撲競算で横綱になった過去のトロフィーは
もう実家でホコリをかぶっているのだから。いつまでも記憶力が鮮やかなものではない。
当時好きだった、そろばん塾で一緒だった男の子のことはよく覚えてるけど・・・
たとえ単純計算でも二回行うとか電卓はじくとか、確認するようにしよう。
おばあさま、どうかまた来てくださいね。

2004年6月11日 金曜日
お隣の図書館が蔵書点検のためしばらくお休みなので(16日水曜日までのようです)
図書館に行くついでに寄ってくださるお客さんの足が遠のきしばらくヒマだろうな、と予想してました。
雨降りってこともありヒマはヒマなんですけど、
「せっかく図書館までやってきたのに閉まってるじゃない、
時間が余っちゃった、ならいつも気になってたこの店に入ってみようかな?と思って来てみました」
っていうお客さんがぽつぽついらっしゃいます。嬉しいですね。
図書館に来る時は、今日は本や活字に埋もれるぞ、って気合いれてくるのに
このままじゃ帰れないじゃん、って気分になるからここがあって良かった、
って言ってくださる方もいました。すごくわかります。本の匂いや手触り難民になるかんじ、
これからも図書館が臨時休業の時は利用していただきたいですね。もちろんそうでない時もですけど。

私自身も図書館が閉まるとすごく不便なのです。お願い早く開いて〜
まず例の太宰治未発表作品掲載の文芸雑誌「新潮」
これも図書館で読もうと思ってたのに待たなくちゃいけないし
新聞で広告を見て気になった雑誌の閲覧もしばらくできないし。

今、広告を見て気になってるのが「文芸ポスト 夏号 時代を超えたフォークシンガー特集」
高田渡や友部正人の名前を発見して、これはちょっと目を通してみたいな、と。
今まであまりフォークには触れてこなかった私ですが、やはり中央線に住んでるからには
そしてこれからもずっと住んでいきたいと思ってるからにはひととおり知っておきたいな、というのがあります。
最近、ある人から友部正人の「一本道」という歌を教えてもらい、聞いてみたいと思ってるんです。
「中央線あの娘の胸に突きさされ」というような歌詞があるらしいんですよ。

新聞でも紹介されたらしい市民が読む太宰治作品朗読会、いよいよ明日13日開催です。
以前日記で紹介しましたが、明日ということで再度アップしておきます。
お時間のある方は足を運んでみられたらいかがでしょうか。そのあと来店いただいたら嬉しいです。
13:00開演 連雀コミュニティセンター 電話0422-45-5100
朗読作品 座興に非ず 美男子と煙草 親という二字 休憩をはさみ
      たずめびと 竹青 
主催 連雀地区住民協議会文化部会 みたか観光ガイド協会

2004年6月10日 木曜日
トップからもお知らせする予定ですが、7月から全面禁煙にさせていただきます。
うちの店の常連さんには喫煙者の方が結構いらっしゃるので、
その方々にも来店してもらいたいので分煙というかたちを今まで
続けさせていただいてましたが、狭い店内ゆえ、私の体調に影響するように
なってきてしまいました。この店を長く続けていきたいので、不健康な状態で店に
立つのは望ましくない形であるので、なら早めに、と7月1日から実行させていただくことに
いたしました。どうかご理解いただきたく思います。

あと、やはり分煙とはいっても狭い店内なので禁煙席でも多少煙が流れてくることが
ありますので、その状態はできれば解決したいと思っていたことと
夏休みに入り、子供たちや赤ちゃん連れのお客さんも気軽に立ち寄れる店に
したいから、とそのあたりが理由であります。

太宰治はヘビースモーカーでした。古書とコーヒーと煙草の組み合わせ、
私自身は嫌いではないのです。愛煙家の方に対しても来店くださり
しばし奥の席でホッとされる時間を楽しんでもらえているのが嬉しかったです。
それゆえに分煙という体勢をとっていたのですが、店主の私が身体をこわしては
元も子もないので決めさせていただきました。
できればお煙草をお飲みになるお客さんも、禁煙になってしまうフォスフォレッセンスですが
これからも愛していただきたく思います。

確実にお客さんは減るかもしれませんが、私が楽しく長く続けていける店じゃないと
意味がないので多少ヒマになるくらいはしょうがないです。
というか今現在ヒマなのに、これ以上ヒマになると・・・・・

というわけですのでどうぞご協力のほどよろしくお願いいたします。
2004年6月8日 火曜日
PCの調子が悪いです。
突然画面が真っ青になるんですよ。そろそろ寿命かもしれない。
更新とまってたら悪戦苦闘してるのだろうな、と想像してください。

お客さんで「僕もアッシュベイビー読みました」って人がいました。
作者の金原さんん、すごい才能を感じました、と言われてた。
僕みたいなおじさんは彼女みたいな人を実際目の前にしたら
一溜りもないと思う、っていう感想が印象的。
文学とは倫理とかそういうもので拘束されるものじゃないと
つくづく感じましたね、っていうのも
ただうちの娘には読ませられないね、っていうのも納得。

才能がある、そしてそれをちゃんと消費できるというのはすばらしいですね。
自分の中になにかの才能があるとしても、眠らせてるんじゃ意味がない。
そろそろ叩き起こさないともう老いていくばかり。
でもほんとこう、雨に打たれる街とか、水溜りとかボーッと見てる時間が
ほんとに気持ちいい今日このごろ。
ボーッとしてばっかりじゃダメなんだろうけど、
この気持ちよさはやめられないなあ
雨を見ながら自分で丁寧に淹れて飲む熱いコーヒーのおいしいこと・・・

古典もいいけど、近頃はまさに「今」を感じる
みずみずしい才能に触れるのが好きです。
今年の梅雨はたくさん本読めるかな?

2004年6月7日 月曜日
先日、太宰文学を研究されている方が来店し、
桜桃忌関連のチラシをひととおり目を通されていました。
そこに「太宰治とアッシュベイビー」という明石矛先氏の講義タイトル
を見つけられ、金原ひとみさんの話題になりました。
私はこの時「アッシュベイビー」は未読で、この講義の題材は
かなり冒険なのではないかな?と正直思っていました。
でも読まない内から決めてかかってはいけない、ただ第一印象は
なぜこの組み合わせ?といった感は否めないな、というところだった。
その太宰文学を研究されている方も、同じような印象を持たれるかな?と思っていたら
見事に裏切られました。
「アッシュベイビー、蛇にピアスよりずっと良かったです。まさに純愛の小説でした。」
と言われ、驚きました。
「では、この太宰治とアッシュベイビーというのは、違和感はないですか」と質問すると
「はい。アッシュベイビー、太宰とつながりますね」と返ってきました。意外な答えでした。
「お父さんの金原瑞人さんが翻訳作家でもあり、彼女はアメリカ文学、ビートニクに影響を受けている
んじゃないかと思います」とも言われてました。

それでちょっと気になっていたら、偶然にも
「今忙しいので、先に読みませんか?」と「アッシュベイビー」を貸してくださるお客さんが来店。
これはもう読めという運命なんだろうな、と例のハンス・ベルメールの表紙のあの白い本は
しばし私の手に落ちた。たしかに好きなリズム感だった。おもしろかった。相変わらずの突き放し感が爽快だった。
ひたすらぶちまけてそのあとスッとした、とか普通他人の心の影の部分て聞くの不快だけど
ここでは超爽快。 このあたりがポイントなのかな
好きな人にただ受け流して欲しいという感情は私には想像しにくかったので、純愛という点では自分と
まったく共感するところはなかったけど。一個の女の子の人の愛し方としてはもちろんアリだし
見てる分にはおもしろいと思った。あまり書くとネタバレすぎるのであとちょっとだけ。
女同士で仲良くて相手を知りすぎると突き詰めるともう刺し殺すしかない
って表現がちょっとタイムリーでこわかった。
そんなつもりはなくても現実とひとつかぶってしまった、ってだけでも、これもひとつの才能と
呼べるかもしれないし。 でも「太宰とつながりますね」と言い切れるところまで私は読み取れなかった。
なんとなく、とか雰囲気とかイメージ、でなく「太宰治とアッシュベイビー」この題材で論じてしまえるなんて・・・
すごく興味が出てきた。参加できなくて残念です。参加できる方は是非。詳しくは6/1の日記リンクをどうぞ

2004年6月6日 日曜日
えーと、ますたーです。
なんだか、もう梅雨入り間近で天気も荒れ気味ですね。
やはり、お店というのは天気が悪いとお客さんの入りも激減する訳で、この時期というのはなかなか大変です。
特にウチの見せは入り口も中も狭い上に入り口に雨をしのぐようなスペースもありませんのでこの悪天候の中来てくださる
お客さんには申し訳なくてもう、心の中で謝りながらの対応ですわ、いや、まったく。
2004年6月5日 土曜日
先日ここの日記に、「まだ発表されてないようなので・・」
と書いていたけれど実はとっくに発表されていたようでした、すいません。
とある文学賞=太宰賞だった話です。
本年度の太宰治賞受賞者は、うちの店に「ひらら」を届けに来てくださる
その発行人の志賀泉さん(男性)。受賞作のタイトルは「指の音楽」 
間もなく発行される「太宰治賞2004」の書籍にて作品を読むことができます。
その志賀泉さんの発行する「ひらら」(無料)
現在3部のみ在庫あります。

創刊号 特集 沖縄という磁場 残り1部
vol.2   特集 この人たちを忘れない 九州ー豊饒の海へ 残り2部

読んでみたい方はどうぞ。とても読み応えがあります。
以前に、「ひらら」を読んでの感想を営業日記で書いたと思います。日付までは覚えてないですが
「私の語る文学なんてちっぽけすぎ」みたいなことをつぶやいたような気がする・・・
とにかく前にも書きましたが嬉しいニュースです。
明るいニュースはホントありがたく実感する今日このごろです。

あと金木の生誕祭はどこへ行けばいいの?という質問がお客さんからありました。
午前10時から芦野公園内太宰文学碑前で行われるようです。
今年は生誕95年生誕祭だそうです。
また金木町太宰治記念館「斜陽館」にて「太宰治直筆、写真展」が6/19〜8/19まで
関連行事で催されているので生誕祭当日無理でも、夏休みを利用して
金木に行かれる方は是非。斜陽館向かいのおみあげやさんで太宰ラーメン食べて
器の底の文字を見てきてほしいです。まあベタですけど話のネタにね・・・

2004年6月4日 金曜日
お客さんから本を薦められました。
田辺聖子著「道頓堀の雨に別れて以来なりー川柳作家岸本水府とその時代」
これは良かったよ、としみじみ言われる。
田辺聖子さんは大阪ものということで親しみはあるのだけど
どうも食わず嫌いなのかもしれない。「文車日記」をよく人から薦められ
読まなきゃな、とそばに置いてはいたもののはや5年近くになっていまだ未読。
そのお客さんは川柳に関心があるようで、他にも獄中死した鶴彬などについて
語ってくださる。聞いた中で2,3、美しい詩があったのでいつかちゃんと読んでみたい。
川柳については短歌・俳句並の風格と地位を得ようと貢献した人たちは居るのだけど
一生懸命になると滑稽味がなくなるから難しいんだよ、と言われてた。
「サラリーマン川柳」くらいしか知らない私ですが、機会があったら
岸本水府や鶴彬の川柳に触れてみましょう。

鶴彬、と書いて中尾彬を思い出したのでちょっと一言。
中尾彬の声は良いです。私の中のM心に火がつきます、はい。

ついでに先日あったおもしろい話をひとつ。
二人組の男性が来店。お二人の会話からして杉本彩の例の映画の原作本を
お探しの模様。思い切って声かけてみました。
「団鬼六の花と蛇ですよね、前あったんですけど今はないんですよ」
と言うと「ははーっ」と驚いたように&逃げるように帰られたんですよ。
私なんかまずい事言ったかな?別に恥ずかしいことじゃないですよね、とそこにいた
別のお客さんに話しかけると、
昔から知ってる人はなんとも思わないけど、映画で初めて知った人は恥ずかしいかもね、ですって。
そのあとのつぶやきがすごくおもしろかったんです。
「杉本彩が責められてるの見ても・・彼女は女王様でいてくれなくっちゃ」納得。
実はこの映画の予告編は見たんですけど、その数分だけで汗出てきちゃって・・・
誰か映画見た人で来店予定のある方、こっそり感想聞かせてください。

2004年6月3日 木曜日
雑誌「カフェ・スイーツ」最新号が送られてきていて、
あ、出たんだ、と思って中を見てみると・・・
いや、とてもいいかんじで紹介されていて、それはいいのですが
なぜか私の年齢が34歳と紹介されているではありませんか
あれ?私が最終チェック漏れやっちゃったんでしょうかね
いずれにせよ、サバ読んでる感満載かしら 少々不安です。
ま、この記事読む限りでは年齢はあまりたいした問題ではないし・・
しかし実際は38歳なので4つもか・・
最近話した誰かさんが「出会い系の場合サバ読むのは4つくらいにしておくのが無難」
と言ってたのでまあよしとしようか(なぜ出会い系!?)
それと今後写真撮影がある時は絶対化粧することにしよう。
日ごろのお手入れどころか顔晒す時くらいはすっぴんはちょっともうまずいお年頃ですね。
実感しました。あとノーマークの首のしわもそろそろケアした方がいいかも、です。

でも改めて読んでみて、この雑誌とても丁寧につくられているな、と
感じました。取材の申し込みの段階からずっとスマートにすすめてくださって
気持ち良く終えられましたし、ディモンシュの堀内さんと対談できる、という
貴重な経験もできましたし。
なにより編集長が眼鏡がお似合いのなかなかいい男なんですよ〜
この「34歳」は、それくらいにお若く見えましたよ、っていういい風にとっておきます(笑)

あと今出ている雑誌散歩の達人「31歳からのカフェ」特集にも紹介されています。
あえて31歳から、としたのはなかなかセンスを感じますね。

2004年6月1日 火曜日
いよいよ6月ですね。桜桃忌のシーズンです。
本日はやはり一日(いっぴ)ということで、ここんとこの流れの色っぽいネタはお休みして
太宰ネタ満載でいきますね。今年の桜桃忌は土曜日。
社会人の方で足を延ばす方、いつもより多いのでは?
今日もうちの店に電話で問い合わせがありました。お声から想像してご年配の男性かな?
「桜桃忌ってどんなことするんですか? どこであるんですか?何時からですか?」
たぶん6月はこういう問い合わせが今後もあるかもしれません。
もちろん私でわかる限りのことはお答えします、という姿勢でいます。
ただひとりで店にいるので、手があいてない時は、説明が長くなりそうな時は
「すいません、今手が離せないのであと○分後頃におかけいただけませんでしょうか」
なんてこともあるかもしれませんがご了承くださいませ。

7日発売の文芸雑誌「新潮」に太宰治が旧制弘前高在学中時の短編
「哀れに笑ふ」(比賀志英郎の筆名)が掲載されるそうですね。詳細こちら
友人が速報メールで知らせてくれました。感謝。
この時期に合わせて他にもなにか出ないかな?とひそかに期待。

太宰の愛用していた千草のこたつ板、やっと写真で見ることができました。
随分前の日記で吉祥寺の月若寿司閉店の日、どうしても見たくて店に行ったけれど
触れることはおろか見ることもできなかったというこたつ板、
お客さんが持って来てくれた資料に写真が印刷されていたのです。
いつか触れることができるでしょうか

今年の桜桃忌、6月19日は太宰の地元、金木の方に行ってみようかな?という方もいるかもしれませんね。
金木では「生誕祭」という言い方をするようです。
「ビジネスホテル太宰」という宿泊ホテルが存在するのはご存知でしょうか
私も行ったことはないのですが、利用したお客さんがそんなに高くないしお奨め、ですって。
昔は斜陽館で宿泊が可能でしたが、現在は宿泊はできません。せっかく金木へ行くなら
太宰治の話を聞ける可能性がある方がいい、なんて方はこのホテルに泊まられたら如何でしょう
このあたりを参考に

把握してる限りの桜桃忌周辺のイベントなどは過去にも書きましたが簡単に並べると

6/13(日) 13:00開演 市民が読む太宰治作品朗読会 連雀コミュニティセンター 参加費無料
6/19(土)桜桃忌 禅林寺 いつもと同じなら14時から墓前で読経 その後お堂で朗読や自由討論など有
第五回太宰を聴く〜太宰治朗読会〜14:00開演 三鷹市芸術文化センター星のホール
 出演 田口トモロヲ 朗読作品 人間失格
6/24(木)〜27(日) いのせんと(演劇) 短編作品「令嬢アユ」ほか 三鷹市芸術文化センター桜桃忌スペシャル
ちなみに演劇に詳しい友人に「にんじんボーン」さんの事を聞いてみると有名だよ、って返ってきました。

NEW情報
6/19(土) 〜太宰を語る〜2004桜桃忌オフ会
大阪会場 PM2:00〜PM5:00 「大庭葉蔵をカウンセリングする」彼は自己回復出切るのか?
(現役カウンセラーも参加)阪急宝塚線「石橋」駅5分の場所
三鷹会場 PM5:00〜PM7:30 三鷹産業プラザ702会議室
JR中央線三鷹駅南へ徒歩7分
「太宰治とアッシュベイビー」 明石矛先氏 「ミステリー的太宰治論」著者
「偏愛マップ」でコミュニケーション(グループワーク)
文芸を愛好する若者からの報告・手話で太宰を楽しむコーナーなど。 両会場とも懇親会など有。
協力 太宰治文学研究会 白百合忌についてはこちらへ
問い合わせ先など詳しくはホームページで。

ちょっと細かな詳細まで書いているとすごい量になるので、これらのチラシなどを
お店に設置してますので、興味のある方、別に本買わなくてもお茶飲まなくても
チラシだけとりにきた、とかでもいいのでお気軽にどうぞ
遠方の方や店に来る時間のない方、気になる事、知りたい事等あればメールで
お問い合わせください。

最後に自分の宣伝もひとつ。先日のテレビ出演の再放送が6/5(土)6/6(日)(だと思う)
なのでよろしければご覧ください。
東京放送TBS系 テレビ書評番組「本と出会う」30分番組 「フォスフォレッセンス」 私が出演します。
6/5(土) CS JNNニュースバード 11:30〜
6/6(日) BS-i 7:00〜 CS JNNニュースバード 11:30〜

三鷹、禅林寺の桜桃忌に出向かれる方、是非帰りの休憩に
うちのお店に寄っていただけたら嬉しいです。どうぞお気軽に...

2004年5月31日 月曜日
昨日は暑かったですねー
でも結婚式ということで晴れの日なので猛暑とはいえ雨降らなくて
ほんと良かったです。いやー、楽しい一日だった。
美男美女の新郎新婦で目に青葉気分、純粋な涙も流せたし、料理もおいしかったし。
なによりこの日は「新郎の友人」として招待された女性は私のみ。
写真撮影も紅一点で、スタッフさんにも
「女性の方はここの一番目立つ場所でどうぞ」と案内されて
新郎新婦を囲む約20名くらいのスーツの男性の中でニッコリ記念撮影。良いわ良いわ〜
スーツの匂いに囲まれるのってこんなにいい気分なんだ
このあたりから私がいい気持ちになったのは言うまでもありませんね
久々の終始お姫様状態?ど満足の一日でありました。

教会での式にも参列したのですが、自分の時のことを思い出しちゃいましたね。
普段は私の方が年上ということもあり、姉さん女房的になにもかも進めてきた感が
ありましたが、あ、もちろん甘えんぼぶりは今も昔も変わらず、ですけどね(どさくさにまぎれて何を言い出すやら!)
結婚式の時は、すごくリードしてくれて頼もしかったんですー(あらあら)
リハーサルとかあるじゃないですか、ここで手を重ねる、とかここでこのセリフを言う、とか
私間違えまくりだったんですけど、けっこうフォローしながら男らしいところを見せてくれて、
って書いてて恥ずかしくなったので無理やり終了。 既に過去の日記に書いてたりして・・

スーツの匂いで思い出しましたが、マジで最近、自分の好みが変化してきたのです。
今までだったら4月すぎくらいに若くて可愛い男性がスーツに着られてる、ってかんじの姿が新鮮、とか
さわやかで美しい若い男性のスーツ姿に萌え萌えだったのですが、最近は違います。
中年男性のスーツからリネンウォーターを霧吹きしてアイロンをかけた香りがほんの少し漂う、
こっちの方が萌え!です。夫に尽くしているきちんとした奥様の影が見える方が魅力を感じるのです。
ヘンでしょうか?

2004年5月30日 日曜日
暑〜い。
もう暑すぎて・・。
風邪がぶり返してしまいました(なんでやねん)。
そんな訳で、鼻水じゅるじゅるなますたーでした・・。
2004年5月29日 土曜日
お店に貼っている川島雄三のチラシを見て、
「この人って本当にダンディーな人だったらしいですね」と反応されるお客さんあり。
「でも太宰のことは嫌いだと公言されてましたね」とも。
「心底嫌いではなかったのでは?」と聞いてみると、その方は「そうなの?心底嫌いだと思ってたけど」
って言われてた。これはちゃんと自分で探ってみるべき課題かも、です。
フランキー堺が映画「写楽」を制作したのは、川島雄三が最後に撮りたかった映画が写楽だったから、とか
川島雄三はホテルに住んでいて、それもさまざまなホテルを行ったりきたりだった、とか
いろいろ教えてもらいました。「栄光なき天才たち」というマンガのシリーズがあるらしく
それに詳しく出てますよ、とのことでした。「栄光なき」っていうのが他にはどんな人が
とりあげられているのか興味をそそります。

「ダンディ」といえば、先日、吉田茂が着物にベレー帽を合わせたりして
それがまたとても似合っていたらしい、というお客さんから聞いた話を書きましたが、
着物にベレー帽が流行った時代があったのかな?と思わせる写真を発見しました。
牧野信一とその友人、榊山潤が二人銀座を歩いてる写真なのですが(昭和10年、と書いてました)
二人ともダンディで見とれてしまうほどいい男さん。牧野信一はスーツで、榊山潤は着物にベレー帽。
本当によくお似合いです。こちらは神奈川近代文学館「没後五十年 牧野信一展」の冊子に
載っていたものです。現代の男性も、ベレー帽をかぶらないとしても、どんどん着物姿で
街を歩いていただきたいものだな、と思います。

2004年5月28日 金曜日
この前伊勢丹に行ったんです。オープン直後に。
たぶん一度は書いてると思うんですけど、開店直後のデパートが大好きで
結構行ってますよ。 今回の目的は2つ。結婚式出席の準備と、お化粧品売り場で
美容部員さんにメイクしてもらうデビューを果たそうと。
やはりコラーゲンドリンク飲んでるだけでなく、もう少し美容に気を使おうかな、と思い
でかけたわけなのです。 だけどまったくうまくいかなかったのです。。。

オープン直後だからすっきすきの化粧品売り場、きれいなお姉さんばかりですごいオーラです。
しり込みしそうになりましたが、三鷹・新宿間の210円のもととらな、と思ったら俄然やる気が
出てきました。さりげなーくお姉さんたちの前を通り過ぎ、最初に声をかけてくれたところで
メークしてもらおうかな、なんて思っていたら! 目の前にイケメンメークアップアーチスト
っていうんですか?よく昼のワイドショーとかにもとりあげられてる気がします。
そのイケメンアーチストさんが、DM片手にメークするお客さんを探してるようなかんじだったので
さりげなく前を通ってみました。  素通り、あれ?もっかい、ってかんじで全く声かけてもらえず
今来た道をさりげなく通り過ぎる しかし素通り。 あちゃー、やはりおばさんオーラが出てるのかしら
でもあとから考えるとそれで良かったんです。普段化粧品は実家が美容院だから家から送ってもらう
ものですませてるので、うとかったこともあるのですが、どの化粧品もすごく高い。
メークしてもらって、合いそうだったらもちろん購入しようと考えてたのですがちょっと無理です。
開店直後とはいえさすが新宿のど真ん中、メークしてもらっているお客さんも増えてきてます。
平日の昼間だからおそらく主婦の方が多いのでしょうけど、みなさんキレイ。
さすが消耗品に高いお金をかけられる人たちですね。きれいに足を組んでデパート1階の独特の
華やかさにしっかり溶け込んでる。私はあの椅子に座ったらまず足が宙に浮き気になって仕方ないだろう
なんだか激しく落ち込み、祝儀袋と袱紗の売り場へゴー

先日、江國香織の小説についてお店で話していた時、
「好きだけど行ってる店とか身につけてるブランドのレベルが高すぎて私達が読むにはリアリティには欠ける
例えばシビラのワンピース、とか出てくるけど、高すぎて手が出ないし」って言われてたのですが
「私は自分に縁遠いからかえって小説で楽しんでる。売り場でワンピース見るだけ見たり」って答えてた。
そしたら雑誌ananにシビラの袱紗が掲載されていたのを見つけ、ワンピースは買えないけど袱紗なら買えそう、
と探してみることにしたのです。でもなんとなく今うちに袱紗がないわけじゃないから、この次にしよう
と結局買わなかったんですけどね。そんなちょっと冷静モードに切り替わりつつある時、可愛いピンクの
四つ葉のクローバーのカタチをした髪留めを発見。これには我を忘れて購入してしまった。(画像参照)
まああまり背伸びしすぎない程度に、自分の好きなものは追いかけていくというペースでいいかな、と
終わりよければすべて良し、の心境なのでした。高い、でも日々努力すれば美しくなれる化粧品よりも
可愛いものひとつ手に入れられたことでほんと幸せになれるのは
やはり人妻、というより少女よりなんでしょうかね・・・ ずいぶん糖のたった少女だけど



2004年5月27日 木曜日
火曜の夜、一番最後に来店くださったご夫婦のお客さんから、
「今年のテーマはエロスなんですね」と言われ、ドキッ。日記を読んでくださったようなのですが、
あらためてリアルで言われるとかなり緊張します。
「やはりエロスは大切ですよね」と言われ、照れ笑い・・。リアルではほんと私ダメですね、
顔が赤くなるのをごまかすように、即文学に逃げました。
「まずは谷崎の蓼食う虫でも読もうかな、って思ってます」って。
太宰がこの「蓼食う虫」を絶賛してるからなんですけどね。ってまだ読んでなかったの?
って突っ込まれそうですね・・
「佐藤春夫に「侘しすぎる」を、谷崎に「蓼食う虫」を書かせたという点で
お千代さんは偉大だ 明治・大正・昭和を通じて女性史に残る」って太宰の発言が元です。
「いい人」はもう卒業して、そんな女になってみたいものです。
たとえ「あの人そうとう痛いね」と噂されようと・・・(あ、また酔ってる)

今日は今日で男性お二人と私とで三角になり「人妻談義」です。
その中のお一人が、最近通ってる場所に魅力的な人妻がいて楽しい、なんてニヤニヤしながら言うんですよ。
おまけに「みゆきさんは人妻としての魅力は残念ながらないですね。少女のような人、というイメージが完成されすぎて」
なんてかなりショックな発言をしてくださるからガーンときて、
「今に見てらっしゃい。」とブリブリしてたのです。で、なだめられているところへ
もう一人、その方とここでよくお話されている方が来店し、人妻談義になったわけです。
結局呼び方は「人妻さん」っていうのが一番エロだ、とか
「人妻といえばよろめき、という単語が出ます。かつての昼ドラの走りで」と
昔の女優さんなんかを例に説明してくださったり、そこまではいいのですが、
「人妻は和服を着ていなけれないけないのです。」とか「縛られなくてはいけないのです」とか
なんか伊藤晴雨の世界みたく暴走モードになって、「まあまあお水でもいっぱいどぞどぞ〜」
とちょっと冷却期間をそっと差し出しました(汗)

そしたらどこがどうなったのかまた「時かけ」話になり、
「時をかける少女は、主人公が弓道部だったことがかなり重要なポイントです」と。なるほど、納得。
しかしみなさん「時かけ」好きですね。いいですよ、私のエロ宣言もリアルに羽ばたいていることだし
少女でなく「時をかける人妻」として活躍してやりますから楽しみにしててください。似あわねえ。。


過去の日記。

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